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第七話 初めての冒険者ギルド

ギルドの中に入るとたくさんの冒険者が集結していた。中はいろんな人たちであふれてかえっており、物騒な会話やナンパしているような人たちなど、いろんな意味でにぎやかだった。


「なんだが貧弱そうなガキだな。俺が面倒見てやってもいいぜ、報酬は全部俺らが頂くけどな!あははは!」


さらに違う場所からは、


「ねえねえ、そこのお姉さん。俺たちのパーティーに入らないかい?退屈はさせないからさ、キラッ」


「誰に口きいているのかしら。この薄汚い貧乏顔!」


「おっふ!でもそんな口調も美しい…キラッ」


個性が豊かすぎるぞ、冒険者ギルド…。

どこか俺でも入れそうなパーティーは無いものか。この様子じゃしばらくはソロでやっていくのが賢明そうだな…。


全身を舐めますように俺をジロジロ見てくる冒険者もいるし、正直胃が痛くなりそうだ…。変な因縁をつけられても困るし、ここは足早に受付まで逃げるのみ!


なんとか受付までたどり着いた俺は、担当のお姉さんに登録のお願いをする。


「すみません。冒険者ギルドは初めてで登録をしたいんですが…」


「登録ですね。お名前をきいてもよろしいですか」


「レイノルド=アイザックです。レイで大丈夫です」


「承知いたしました、レイ様。冒険者ギルドへようこそ。お話は聞いております。少々お待ちください」


トーマスおじさんのおかげで話が早く進んだようだ。お姉さんが登録に必要な書類を奥の部屋から持ってきてくれた。その後基本的な事項や事務的な説明を一通りしてくれる。


「…それと最後の説明です。冒険者はだれでもEランクからスタートしていただきます。ランクは世界共通の強さの指標となっており、クエストの達成度やギルドへの貢献度に応じてランクは上昇していき、E→D→C→B→A→S5→S4→S3→S2→S1→ORと上がっていきます。冒険者であればAランクに到達すれば十分すぎるほど強い実力者であると周りからは認識されます。S5ランク以上になれるのはほんの一握りの天才、例えば、王国精鋭部隊の人たちぐらいですね。ここまでで分からないことはありますか?」


「一点気になったのですが、ORってどういう意味ですか?」


「説明不足でしたね…、ORはOUT RANKの略でランキング外という意味です。規格外すぎて評価できない…、つまり正真正銘の最強ということです。過去に到達した人がいるとかいないとか、そんなレベルですね」


「そういうことですね。僕にはあまり関係なさそうな話でした。説明ありがとうございます」


ORとはよく言ったものだ。そもそもSランク帯に入ること自体が特別だということはよくわかった。いずれにしても俺とは遠い世界の話だ…。リズもいつかは自分の手の届かないところに行ってしまうのだろう。


兎にも角にも、まずは簡単なクエストからコツコツやっていくしかないよな。

そうすると、俺は掲示板に張り出されているクエストを順番に眺めていく。


「薬草採取に猪退治、これらはEランクでもいけそうだな。ん?なんだこれ?犬にとられた入れ歯の捜索って、おいおい、なんでもありだな…」


前世でネットに犬がおばあちゃんの入れ歯を咥えて遊んでいる動画があったが、異世界でもどうやら共通らしい(笑)。全世界の入れ歯よ、頑張ってくれ。


とりあえず薬草採取あたりが平和そうだよな。周辺の地理関係も知っておく必要がありそうだし。


受付に戻って薬草採取のクエストを受注してもらい、一通りの説明を受ける。


「このクエストでは決められた種類の薬草、及び既定の個数を納品してもらいます。もちろん多く納品してもらった場合にはその分追加報酬をお出ししますので、頑張ってください。あと道中危険な魔物も潜んでいることもあるので気をつけてくださいね」


「危険な魔物ですか…。出会わないように祈ります。」


こうして俺の先が思いやられる?冒険者生活が始まったのであった。

久しぶりに再開しました。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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