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お化け屋敷  作者: 火水
2/13

彼女と顔を見合わせて笑っている間に

その女性は、闇に溶けたように見えなくなっていた


さて、そろそろ出口

扉が2つある

ひとつは道に沿っていて、このまま出るのだろうなという、自然な形で

もうひとつはまるで、きた道を引き返すような、ちょっと不自然な形で…


「どっちを開けてみる?」

彼女に聞いてみる

多分、どちらかはフェイクで、最後のびっくりが企画されているのだろう

「うーん、どうしよう…?」

彼女も、フェイクの扉には気が付いていて、

その怖さ次第では、ちょっと見てみたい気もするようだ

「普通は、こっち開けるよねー」

と、道なりに続く扉を指さす

「そうだよね、こっちの方が自然…」

扉に手をかける

少しだけ開けた扉の隙間から、不自然な赤い光が漏れてくる

『あれ?こっちがフェイクだった?』

思わず、扉を閉める

赤い光を見た彼女も、少し顔がこわばっていた

「いやいや、手がこんでいるね〜?」

わざと明るい声を出して話しかける

「じゃあ、こっちか?」

不自然な角度に取り付けられた扉を開けてみることにする


しかし、そこには怖い顔の魔王のオブジェが飾ってあるだけ…

ガラス張りでそこから後ろに通り抜けられそうもない


「えっ?じゃあ、やっぱりこっちなの?」

今度は彼女の意見を聞く余裕もなく、始めの扉を開ける


赤い光に照らされていたのは、

廃園になったような遊園地の、真っ赤な夕暮れの姿だった




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