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猫シリーズ

ここで出逢った。

作者: あんぱん

はぁー。久々の短編だー。なんか書きたくなって書いたけどまとまらねぇ!書きたいことがまとまらねぇ!好きにお読みください!

 私は、ずっと1人だった。


 村に親もいない、兄弟もいない。ただ1人で暮らしてきた。


 長い間1人で過ごしてきたせいか、最近はこの生活に慣れ始めていた。言葉交わす相手はいない、顔を合わす仲間もいない。そんな私はいつしか身なりを整えることをしなくなり、ただ人を眺めて一日を終える様な毎日過ごすようになっていった。


 なっていったのだけど……冬も近づき冷たい風が吹き始め、物陰に入り寒さから身を隠していた頃、一人の人間を目にすることとなる。少しその男に興味を持った私は寒さと興味を天秤にかけた。




 興味は何物にも替えがたかったらしい。私は塀の上から観察することにした。


 まず男は朝から散歩に出る。この寒い朝から外に出るだなんて絶対どうかしてると思う。


 お昼はパソコンと言うらしいものの前に座り、何かをずっとカタカタと叩いている。あのカタカタ、楽しそう。私もしてみたい。


 夜は何やら紙に書き記していた。私はあれが何かわかるの。あれは日記だと思う。



 男はそんなに人と関わらない、ゆっくりとした生活を飽きずに毎日続けていた。私は徐々に男への関心を失い、いや、自分に嫌気がさし、またいつも通りの惰性な日常に戻った。



 男のあのゆっくりとした生活はとても魅力的に見えた。なにかに縛られることのないあの生活は輝いているように見えた。そして思うようになった、私もあそこに行きたいと。だが、今の自分を見て思った。あまりにも釣り合わなすぎる。人と関わらずゆっくりとした中にも生きることを楽しんでいるあの男と、生きることを楽しめなくなった私。届かない、そう感じた。私と男の境目はここなのだと、確信した。



 もうここにいるのは飽きた。別の街に行こう。私はやっぱり1人の方がいい。雨の中私は歩いた。遠く、どこまでも遠く歩こう。そんなことを考えていた私は急に持ち上げられることになる。



「雨の中こんな所歩いて危ないぞ?車も走ってるしなんせこの時期は寒いしな、とりあえず家にこい。その真っ白な毛並みを俺が綺麗にしてやる」



 あの男だった。私は……猫の私は驚いて、身動き取れず男に持ち帰られることになった。


 お風呂で男は私を洗った。



「お前、猫は水は苦手なんじゃないのか?そんな気持ちよさそうにシャワーを浴びやがって。」



 別に雨も水も好きじゃない。でも、アンタの指がなんか気持ちいいの。ゴツゴツしてるのに何だかとっても優しい。気遣ってくれているのがよく分かる。



「ほら、これで綺麗になったぞ。お前、塀の上からずっと俺のこと見てたろ。なんだ、俺に惚れたか?まぁいい。ほら、体拭いてやるからじっとしてろ」



 こいつは何を言っているんだろうか。猫の私がこんなやつに惚れるわけがない。そりゃ、あんたの過ごす空間に一緒にいたら居心地はいいだろうな〜とか、私を撫でる指とか気持ちいいなぁ〜とか思ったりしたけど……ま、まぁ体も綺麗になったしそろそろ帰ることにしようかしら…。私の帰るところ…。



「なぁお前、ちょっとこっち来い。いいもんやる」



 そう言って男は首輪を私につけた。


 な、な、なんでつけるのよ!私はあんたのものになったつもりは無いんだけど!たかがシャワー一緒に入ったくらいで!そもそも私は人に飼われる気はないのに────



「別に家に住まなくってもいいさ。お前の好きな時に来て好きな時に帰ればいい。お前が野良と思われて保護されるのは嫌だから、その首輪は付けとけ。どうせ帰るとこなんて無いんだろ。自分の居場所が見つかるまでここがお前の帰るべき場所だ」



 そこまで言うのなら少しくらいここに来てあげてもいいのかもしれない。私には結局居場所はなかった。安心して過ごせる空間はなかった。だからこの男の言葉はひどく耳障りのいい響きだった。



「お前嬉しそうだな。シャワーの時と言い変なやつ」



 男は不思議そうな顔をしながらも、やけに嬉しそうに笑っていた。




こうして住人の男と居候猫の奇妙な生活が始まることになるのである。

読みづらかった?そんなこと分かっております!だって書きたいことそのまま書いただけだもの!

……失礼いたしました。

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