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06-魔法少年の就寝

 さて、お風呂上がりのゆーき少年とおかーさんです。しっとりと濡れ髪がほつれて、肌がほてってピンク色、上気した頬とちょっと潤んだ瞳の美少年です。ちょっと大きめのパジャマを着込んで、リビングのソファーへと倒れ込んでいます、袖が余っていて、ちょっと、小さめの白い手がのぞいています、頂いてもよろしいでしょうか(錯乱中)。

 軽く髪にドライヤの熱風をあてて乾かしながら、小柄な少女の姿のおかーさんが少年へ視線を向けます。なんだか肌がツヤツヤして見えます+もうちょっといじりたいなーという、何とも言えない、ええと、獲物を狙う肉食獣のような目をしています。……慈愛に満ちた、息子への視線を上げるべきじゃないかなーとか思ってしまうのですが、違うようですね。息子の成長を色々と胆嚢して、ある程度満足したようです。

 冷蔵庫から、冷たい飲み物を出して、ゆーき少年へと渡します。

「はいミルクですよ、ゆーき少年」ぐったりと、ソファーへ寝転ぶ少年へ、カップを差し出します。ゆーき少年は気怠げに右手を差し出します。くすりと笑いながら、おかーさんはその手にミルクを差し出し、ゆーき少年はそれを受け取り、ちょっと座りなおして、カップを傾けて、小さめの唇を開いて、流し込みます。ちょっと勢い良く流し過ぎて、咳き込んでしまいます。

「あらあら、そんなにがっつかないでいいのよ?」ちょろっとしなをつくって、おかーさんが言って、かるく少年の背中を撫でます。ううと、涙目になりながら上目図解になって、

「ありがとうございます」というゆーき少年を(のりで)押し倒しそうになるのを自重するおかーさんです。

「口の端にミルクがついていますよ」ちょい、と身を乗り出して、かるく少年の口のそばのミルクをなめとります。ちろり、と口からです赤い舌が、ちょっとセクシー?まあ、見た目少女なので、ぎりぎり無邪気な感じかしますが、いえいえ、いろいろ息子相手だとしてもアウトではないでしょうか?

「くすぐったいですよおかーさん」ちょっと頬を赤らめて、ソファーの上でもだえるユーキ少年です、パジャマの前合わせが少しみだれて、白くて薄い胸板がちらりと見えるあたりが、こいつ誘っているのか?と思わせぶりな感じがもうたまりませんね(落ち着け)。

 客観的にみると、少年少女がソファーでじゃれ合っているように見えますので、健全ですね(持ち直した)。それぞれ、大したレベルの美少女美少年なので、目の保養ですね。というか、ゆーき少年が美少女にも見えるので、ちょっとした百合の花的展開と見えなくもないところもまったくけしからよろしいではありませんか、と世界に向かって発信したいきがします、とりあえず動態保存はしておきましょう。いや動画保存、スクショ案件、スチール対象ですね(結局落ち着いていないし)。

 

「さて、そろそろ寝ましょうか?」ソファーの上で十分親子のスキンシップを行なったおかーさんは、ゆーき少年にむかって、つやつやした笑顔で言いました。

「うん……ええとね」ちょっともじもじしているゆーき少年ですが、その白い細くちいさな手を胸の前でくみあわせたり、すりあわせたりして、上目遣いでおかーさんを見ているのはなんなの!さそっているの!(興奮中……おちつけ、ここは素数を数えるのです、素数とは1とそれ自身でしか割れない数の集合で、1は素数に入らない……だったか、く、ええと0はどうだったか、あれ、数えられないぞどうすれば←動揺中につき思考が乱れています)。

「どうしたの」

「あのね……」ちょっと小さな声で続けます。

「なに、よくきこえないなー」ちょっと意地悪な笑顔のおかーさんです。

「……て欲しいの」ちょっと頬を赤らめながら。

「?なに?」予想はできるけど、本人の口から聞きたいなーというような表情で、聞き返します。

「いっしょにね」

「いっしょに?」

「……寝て欲しいの」ちょっと恥ずかしそうに手をもじもじさせながら、の上目遣いでの美少年からの、同衾おねだりきたこれ!!(落ち着け)。

「おやおや甘えん坊さんですねー」にんまりとした笑顔です。あれは、捕食者の笑顔と見せかけて、慈母の笑み……だとよろしいのですが。

「うー」ちょっとうなっている美少年もかわいいですね。

「いいよ、いっしょに寝よ」可愛くいっている、おかーさんです。その返事にぱあーと笑顔になるゆーき少年です。


 ゆーき少年のベッドはあまり大きくないので、夫婦の寝室のベットに息子を誘います。字面が何か怪しい、というか『誘う』というのが間違いですね。色々間違ってしまってもいいのではないでしょうか?とか思うこともちょっと考えたのですが、色々自嘲……違った、自重するべきですね。なのでちょっとだけ?

 大きめのベッドなのは、夫婦の夜の運動会用なので?いえ、複数人の絡みにも対応できる頑丈なものです。色々資料様にベッドも各種取り揃えてあります。それは嘘ですが、夫婦の寝室用と子供部屋、あと、客室があるので、結構種類ありますね。特にスチールパイプで作られたベッドは手錠とか拘束具をつけることが出来るように工夫されています、もちろんおかーさんの大人向けの肌露出過多な漫画の資料ようです、たまに夫婦で個人的に楽しんでいるようですが、ゆーき君には内緒です。

 パイプベッドは狭いので、小柄な親子二人とはいえ、並んで寝れませんので、おおきなキングサイズのベッドへと誘います。おかーさん眠るときは香水だけしかつけないということもないので、気まずくもないですね。まあ、ゆーき君は気にしないでしょうが。おかーさん今日の寝間着は大きめパジャマ派です色は赤を基調にしています。他にはピンクなネグリジェ、向こうが透けているヤツとか、ちょっと危ない下着とか、完全に危ない下着とか、そもそも香水を振りかけるだけとか、旦那さんと自分の気分とかによって色々ですが、さすがに息子相手にそう言う恰好をするのは、資料撮影の時くらいです、するんですか(驚愕、戦慄)。

 室温は快適に制御されているので、ぽすんと、適度な弾力をもつマットレスに飛び込めば、タオルケットなどの身にかけるものも必要がないのですが、一応安心するので、一人一枚のタオルケットが用意されています。シーツに潜り込むタイプではないんですね。

 キングサイズのベットなので、ゆーき君とおかーさんが横になってもまだかなりスペースが余ります。親子で寝られるサイズですね。とある資料撮影のときには、6人くらいの大人が絡み合っていても大丈夫でした。ちょっとした格闘技くらい(寝技が中心ですが)なら問題なくできるくらいの大きさです。シーツの色は白で、大きめの枕が二つと、長い枕が一つ置いてあります。それの色は薄い青色で統一されています。その青い枕には、イルカが泳いでいる絵が描かれています。

 こまめに洗濯、交換もされているので清潔でちょっと、いい匂いがします。

「どうせだから、これも炊きましょうかね?」ベッドサイドのテーブルに、小さな陶器の器を出して、備え付けの引き出しから、細長い小さな、短めの線香?のようなものをおかーさんが出して、火をつけます。

「あーいい薫りです……」ゆーきくんがちょっと目を積むってくゆらせているお香を楽しみます。

「リラックスして寝られますよ」

「……なんだか力が抜けてくるような?きがします」

「あれ?そういう成分は入ってないやつのはずだけど……(えーと雰囲気を出すタイプのやつじゃなかったよねぇ)」

 合法な煙ですよね?おかーさん?

「多分(汗」ちょっと視線を斜め上にずらしてしまうおかーさです。資料用に揃えてある、法をかいくぐっている、ちょっと気持ちがオープンになって大胆になる”お香”は別のところにおいてあるよねーと確認中です。

「眠くなってきちゃいました」とろんとベッドの上で横座りしていたゆーき少年が上目遣いにおかーさんにいって、しなだれかかってきます。おかーさんは、優しく受け止めて、一緒にベッドにころがります。そして、ゆーくりと、少年の体を撫でさすって……ええと結構際どいところを触っているのは、べつにやましい気持ちがあるからではないですよね?一応裁判の為に資料として録画しておきましょう……美少年と一見美少女に見えるおかーさんとの絡みとか、うんちょっと他人には見せられませんね。いえ、直接的ではないんですけど、こう、親子愛というには少し違うような、”愛”のかたちというか”撫”?のような感じがひしひしと。


 ゆーき少年は眠ってしまいました。おかーさんはそれを確認すると、手元で端末を捜査していきます。

「脈拍とか、脳波とかは変化なし、睡眠導入時の波形、平均的な物と比べて、有意差は無し……続けて観察を続行しましょうか……」しばらく観察、観測を続けるおかーさんです。

 ノンレム睡眠から、レム睡眠に移行、睡眠初期時の交互に現れる現象は同じかな?別に悪夢を見てうなされているとか、淫夢を見ているとか、そのような兆候は見られず。

 身体情報のスキャンを続行しつつ、何か異常があれば、動的な振動で目が覚めるように連結して、おかーさんも眠りにつくのでした。しっかり自分の愛娘(息子です)を抱きかかえるようにして。

 ……眼福ですね。


***


「さくやはおたのしみでしたね」

にんまりと笑い顔で、起き抜けに、隣りに眠っていた美少女のちいさくピンク色な唇から紡ぎ出される第一声がこれというのは、色々残念なのではないかな?という気もしないではないのですが。

「はいたのしかったです」

と答える、紅顔の美少年、寝ぼけ眼で、ちょっと憂いを帯びた表情だったりすると、もうこれはその手の人に取ってご褒美ですか?ご褒美ですね、じゃあちょっとあさからもう一ラウンド頂いてよろしいと認識して問題ない案件でございますよね、と突撃をかましてしまいそうなシチュエーション……いえいえ、ここはあえて大人の対応で、かるく頭をなでて、キスの一つでも頬に落とすべきでしょうか、ああ、かわいいことを言っている美少年の唇をふさいでみたい……あれ暴走していますね。くーるにくーるに行こうぜべいべー。

 相変わらす、地の文が暴走しているのは仕様ですので、問題……無いこともなくなくない?気がしますが、気にしたら、それは負けだと思いますので、そのままスルーして頂きとうございます、口調が変ですね。

「しっかり寝れた?」

「はい、夢も見ませんでした」正確には覚えてない、目が覚めるとすう、と消えてしまう、まさしく夢を見ていただけのようです。

 ちらり、とモニタに眼を走らせたおかーさんは、特にアラートも上がっていないのを確認しつつゆーき少年を抱きしめて、癒されます。

「いーこいーこ」

「おかーさん、くるしー」

なんだろう、この小動物がじゃれ合っているような空間の安定性は。強度的に素晴らしいのではないのだろうか、この愛の空間構成、黄金比を幾つも見つけられそうな感じですね。……まだ若干錯乱しているような気もしますが、平常運転です。

「とりあえず、昨晩は異世界へ行くようなことはなかったようですね」

「……うん、あのお話は、あれで終わっていた?から大丈夫かなとは思っていたけど、ちょっと不安だったから」

「油断してはいけないのです、人気がでたら続編を作ろうと考えるのがクリエータの性なのですから……この場合はスポンサーでしょうか?」

 どこがスポンサーになるんでしょうかね?同人活動なら、クリエイタが主ですが?はて?

「いちおう、世界の破壊、その原因になっていた女神?みたいな娘は、いーこになって終わっていますから」

「その黒幕とか、原因になったやつが現れたり、それとは全く別で、ラブコメ路線に突入したり、高次元からの侵略とか、前の敵が仲間になったり、社会派に走ったり、SFちっくにいってみたり、地獄編から天界編に移行したりいろいろ手があるのよ」かしっと、両肩に手を置いて、眼をぐるぐるさせながら、おかーさんが、お約束を淡々とまくしたてていきます。

「……う、うん」

「あまつさえ、二次創作へ舵をきれるような、奇麗どころの逸材がごろごろいるのだから、こう薄い本の題材に的な展開やら、びーえるやら、ゆーりーやら、ああ、夢がふくらみんご!とりあえずプロット作ってみようか!」

「おかーさん落ち着いて、ていうか、眼がこわい!て、てもちからつよい!やぁ」意味不眼な言葉をはいている美少女に、詰め寄られて、恐怖にふるえるパジャマ姿の美少年、おきぬけで裾とか襟とかが乱れて、白くきめ細やかな肌がのぞいているところがナイスですね!(さむずあっぷ)……している場合じゃないですね、落ち着きなさいおかーさん。

「……は、ごめんなさい、精神的にいっていましたわ。ほほほほほ」眼をそらして、わざとらしく笑うおかーさんでした。


 キングサイズのベッド、その上で戯れる美少女二人(誇張と間違いが若干存在する表現です)、新しい朝の始まりです。

 相変わらずお話は進みませんが、もう気にしていません(おひ)。

 次回へと続きます。










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