38-魔法少年と武道大会3試合目暴走編
覚醒したらば暴走するのが、様式美というものではないでしょうか?
「いヤ何をイってル」おや?前回セリフが無かったリカルドくんではございあせんか?
「最近扱いが悪いようナ、気がするヨ」まあ、キャラクターが増えすぎると、作者(?)がうっかり登場させるのを忘れることはよくあるそうですよ?長期連載にありがちな現象だそうです。
「あー、あの作品好きだったねぇ、今でもたまに読み返したくなるよ」そうですね、ママさん。アーカイブに入れたままにしているので、今度掘り出してみましょうかね?
「いい加減彼女の力を抑えておくのも疲れるんだけれども?」永らくのお勤めご苦労様でございます、アネさん。
「誰がアネさんか!誰が、ムショ帰りだ!」いや、雰囲気とか、気っぷの良さとか、まんまイメージが、社会的によろしくない個人事業主の奥様的ポジションに、はまっているんでよねえ。
「いい加減にしないとバチ食らわすぞ」ぼそりと怖いことを言わないでいただきたい、破壊神のバチ何て、どんなことになるやら、桑原桑原。
「雷でも落ちるんですか?」ゆーきくんが可愛らしく尋ねますね。破壊を司る神様ですからね、やはりそのご利益はそれにまつわるものになるのではないでしょうか?なんというか、荒御魂そのまんまで、祟り神のカテゴリーですから。
「生贄とかいるタイプ( ^ω^ )」ケタケタと笑っているのはどうかと思います。
「腐女子の生肝でも捧げてみましょうか?」おや、目が本気に見えますよ、れーねいさん。ぞくりと背筋が寒くなったような感じかしていますね、ガーベラ=淵島さん。
「いやどうせなら美少年の方が、ストレートに言うとゆーきを捧げてくれれば何でも言うことを聞くぞ?」あれ、目がマジですね。
「ええと、痛いのはやですよ?」戸惑いの表情に、ちょっと恐怖の感情が混じるっているかな?
「むしろ気持ちよくて、天にも昇る心持、らしいぞ?」ストップです、それ以上踏み込んだ描写をすると、レーティングに引っかかる恐れがあります。
「むうつまらぬの、いっそ成人指定にしてしまうのはどうじゃ?」一考の余地はありますが、こう、エロスというものはですね、ある程度の制限がある方が、逆に表現が際立って、美しくなるのではないか?とかいう意見もありましてね。
「あー、結構同意でス、直接的な表現を避けて、その実やるコトはヤっているというやつですネ!」サムズアップするリカルド少年です。特にレーティングを気にしない、ええと全年齢版というやつでは、不自然な採光が入るみたいなものですね。
「いやあれは情緒がないだろう?台詞回しと、絶妙なカメラワーク、隠喩や暗喩で乗り切る所に味があるんじゃないか?」なるほど奥が深い。
「「「深くない、深くない」」」(?)なんでしょうね、この反射的なやりとりは、もはやDNAに刻み込まれているとでも言うのでしょうか?
「嫌ナ遺伝情報だなオイ」そうですかね、ある意味これほどまでに断絶せずに続いてきた文化、というものには、一定以上の敬意を払うべきではないでしょうか?文化勲章の受賞も視野に入れた、幅広いフレキシブな対応をですね。
「文化に権威かからむと途端に冷めてしまうという現象もあるわよ?」なるほど確かにママさん、おっしゃる通りですね。昔から閉じた市場で特異に進化を遂げていたコンテンツが、たまたま外部に触れた時に、その変態的な技量とか、構成が大きく評価されて化けたようなものを、後追いで、それまでそれほど重視していなかった、むしろ、忌避していた側である、権威組織が認めてやろうなどと、上からの目線でほめてきても、まあ、面白くはないですね。
「イヤそこまでは言ってなイ」
「賛同する部分はあるけども( ^ω^ )」
「まあ、権威をつけているのは古い年代の方々ですから、とかく新しいものには、目くじらを立てて、批判する傾向が高いのでしょう。なので、逆に、老人に受け入れられないコンテンツがそのうち受ける、ということになるのでしょうかね?」レーネーサンなんか口調が怖いですよ?まあ、万人から嫌われるようなコンテンツもあるかもしれないので、一概には言えないでしょうけれども、おおよそ始まりは、今まで良しとしていたものからの逸脱とか、伝統からの脱却とか、進化とか、変わらなきゃ、とかいうキャッチフレーズで前に出たものが、のちに評価されたというパターンが多いようですから。今が異端であるなら、将来が有望である可能性も高いというわけでしょうかね?
「統計を取ってみると面白いかもしれませんね」宇喜多会長はその手のことは得意そうですものね、この場合の、異端という定義はどうしましょうか?
「その当時、権威を持っていたという方々の評論を数値化して、各作品に対して統計を取ってみて、コンテンツの形状に合わせたサイクルで再評価されたかどうかを調べれば良いでしょうかね?」記録残っていますかね?
「電子の網目は細かいですからね、結構拾ってこれると思いますよ?」廃スペックですね、相変わらず。
「なあ、そろそろこれ解放してもいいかな?」あっと、そんな話もありましたね、なっちゃんさんが覚醒して暴走状態になっているんでしたっけ?
「忘れていたんかいな!」なぜに、古典的な方言に!?ああ、伝統的なボケに対するツッコミだとその表現が選ばれるわけですね。
ボケとツッコミの聖地であるところの、O-SAKA言葉でヤンスな。
「なんですかその世紀末を超えたあたりのサイバーパンクな名称は?」元のネタが分かっているツッコミをしているママさんに言われたくはないのですが?
「超新星の名前を冠した、東の都システムですね、懐かしいです」ついて行っているレーネーサンも結構闇が深いですね。ブレードランナーとか電気執事の夢を見るかとか言われているテイストは、昨今、現実が追いついてきているというか、部分的には追い抜いていますから、逆にレトロな感覚で新鮮なのですよね。
「ええと、電気執事ではなくて”羊”では?」ゆーき君も話題についてきているところに、家庭環境の闇を感じますね。
「英才教育の賜物です」いい笑顔とサムズアップですね、私も親指を立てて返しておきましょう。超新星の方のシステムでは魔法とか平気で入り込んでいるので、純粋なサイバーパンクではありませんでしたね。
「”影走り”とか非業方の職業を中心にしたそれっぽいシステムも、魔法とか標準装備でしたね。”覚醒”とかの設定は非常に燃えるものがありました」確かにそうですね、いかんせん、マイナな分野で、さらにマイナなSFネタを満載しつつ、深く踏み込んだ内容の設定が、気軽に楽しもうとする、多くのユーザに忌避されてしまったという、まあ、ある意味当然な結末を迎えましたが。世界観とか、雰囲気とか、あれはいいものです。ノベライズとか、コミックとかはそこそこ人気が出たような気がいたしますね。
「そうでしたか?結構マイナなコンテンツだったような気がしますが?」知る人ぞ知る、とか、あと、発売元の”国”ではそこそこ売れたようですよ?レーネーサン。
「直接的な流れとは言えませんが、もっとかなり倫理観が当時から見て未来に飛んだ世界観で、宇宙を舞台にした結構リアル志向のシステムもその後に発売されていましたよね?」ママさんそれを語っちゃいますか?設定は結構現実よりというよりは、かなりカッ飛んでいましたが、重厚でリアルっぽいという点は確かでしたね。
「だいたい実現が予想される新システムと、それに伴って変化していく人々の倫理観とか、なかなか好みだったのよ!こう時代の大きなうねりとか、転換期ってこうだったんだなと、下手をすると、正史とごっちゃになって覚えるくらいに!」ええとママさん、そこまで行くと危ないです。
「時々先輩の倫理観が、くるt、いえ、常識から外れているのは、その所為でしたか」そうですね、虚構と現実の間が薄皮一枚で遮られているだけの人ですからと、苦笑いする私です。
「虚だと思っていたのが、いつの間にか実となるような生き方をしてきました。自分不器用ですから」嘘ついちゃいけませんよ。意図的に色々無視してはまずいところを無視して行動してきたじゃないですか、いつも。
「あレ、珍しく、ナレータガ、突っ込んでいル?」いいえ、どちらかというと補足している、でしょうかね?リカルドくん。今回は周囲を含めてボケっぱなしでお送りさせて頂かせております。当社比50パーセント増しくらいでしょうか?
「当社比って、いつから法人化したんですか?」
「いヤ、突っ込む所そこじゃなイっテ」おお、リカルドくんがいい仕事をしていますね。裏手でゆーき君の胸を叩く所なんて、絶妙な角度を魅せておりますね。
「昔良くいた、外人タレントの妙に洒脱なツッコミを彷彿させますね」渋い意見ですねママさん。
「あの手のタレントさんって、結構学歴とかとんでもない方が多かったそうですね」そのような例もあったようですね、レーネーさん。
「平気で前世紀の話題がポンポンと出てくる件について、年齢詐称の疑いが濃厚となってくるわけですが?」相変わらず、ノーガードで打ってきますね、宇喜多児童会長さん、その勇気に敬礼しつつ、瞬時に沈められるボディに、哀悼の意を表す所存でございます。
「なんだか、人が地面と並行に飛んで行ってしまう情景に慣れてはいけないような気がしてきました」あれ、ゆーき君の表情が消えていますね。
「常識がずれてきているというのは、同意( ^ ^ )/」元から存在していなかったと、考えると、色々と楽になるような気がいたしますが、どうでしょうか?まあ、会長だから大丈夫ですよ。
「そうだね、会長さんならまた元気に復活してくださるに決まっていますね」ああ、この無邪気で信じきった目がもう。
「汚して、空にさせたくなりますよね☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆」
「黙レ、腐っている上ニ、病んでルなんて、最悪ダ、さあ、ゆーきくん、君はこっチ」ちょっと強く抱きしめるリカルド少年ですが、いつの間に、武舞台に紛れ込んでいるんですか?
「愛は、コマ割りを超えるんですヨ?具体的には、隣のコマから枠線を超えましタ」いや待て、いつ間に、コミカライズしていましたか、これ?
「そのような表現も結構古典的になりましたよね、一種のメタ視線的な表現ともいえるわけですが、コミカライズでなくても、一枚イラストで表現したりもしていましたね」ママさんなるほど納得ですね。
「ラノベみたいですね( ^ω^ )」
そうですね、いわゆるそんな感じですが、展開が軽い(ライト)であるなら、それはライトノベルですと言い切っていいものなんでしょうかね?
「軽いかな?この展開?」あー確かに、ちょっと冗長な感じがしますけど、くどい、と軽いは、両立するような気がするんですけどね。例えば、同じギャグを延々と押していくみたいな?
「押すなよ、絶対押すなよ、と言われたら押すみたいなことを、入れ子構造で延々と繰り返すとかでしょうかね?」ママさんその通りかと。というか、同じようなギャグをしつこいくらいに繰り返していくだけで、ライトではないとするかどうか?と云う問題もありますね。
むしろ、そんな伝統的な文学表現を真っ向から叩きわるような展開とかがライトと呼ばれる所以なのかもしれません。
「お決まりの展開をてんこ盛りにするという面もありそうですね」あーその形もありますね。こう、軽小説では、このような展開がお決まりですという、もはや遺伝子に刻み込まれたような、やりとりがある、ことが、必須であるわけですね。
伝統からの逸脱やら、紋切的な文章の脱却を図っていたのに、いつの間にか、定番のテンプレートから離れなれなくなってしまっている、悲劇の文芸、しかし第三者から見ると喜芸であるという、構図、それが、ライトノベルというものでしょう!
「明確な規定は結局されてなかったようですけどもね」それはそうですね。
「さすがに天丼が過ぎると思うのだが、おーいそろそろ解き放ってもいいか?この小型の台風みたいな暴走少女?」
ちなみに天丼というのはですね、
「もーえーちゅうーんじゃ!!!」おおう、はーちゃんこと、破壊神の掌握を逃れて、なっちゃんさん選手の、渾身の、ツッコミかかと落としが、私の眼前にk、ふげらごばぁ!
「おおっと、ナレーターの体が、一般家庭の受信機では放映不可能な惨状になってしまってしまいましたね」
「冷静に解説している場合ですか、会長。お早い復帰おめでとうございます」
「ありがとう、こんなこともあろうかと、いろいろ復帰手段を用意しておいたからね」
「化け物メ(笑)」
「ほめ言葉だね、さて、上手に、ナレータが強いツッコミを誘発させることで、少しなっちゃんさんは落ち着いたようだね」
「なるほど、それが”地の文”さんの狙いだったんですね」
え”?
ごほん、
いやまあ、
その通りだよ、と胸を張る私こと地の文でありました。
「いいから、噴き出ている見えちゃいけないものをなんとかしなさい( ^_^)」
お気遣いありがとうございます、すぐに再生しますので。
さて、身をはって、暴走していた少女を止めた、地の文、しかしその代償は高くついたのだった!倒れ伏す、私に止めを刺そうとゆっくりと近づくなっちゃんさん(覚醒、軽微暴走少女)の凶手から私は逃れることができるのか!?
そう、私ならまだ大丈夫だよ。そうゆっくりとつぶやきます。
刮目して待て次号!
次回タイトル!
「さらば地の文!」をお楽しみに。
「「「おい!!!」」」
次回へと続きます。




