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tenth  作者: 大友 鎬
第6章 失せし日々
78/873

組表

 13


 暇なのでトーナメント表を眺めてみる。


 『A組第一回戦第一試合

  レシュリー・ライヴ、アリテイシア・マーティン、コジロウ・イサキ、シュキア・ナイトアト

  V.S.

  シャアナ・ジジ・ヲンヴェ、ヒルデ・ハーケン、シメウォン・マーヅ、ラインバルト・ボン・アルバイト』

 まずは最初の対戦相手を確認してみた。シャアナはどこかで聞き覚えのある名前だけど思いだせず、ヒルデ以下三人は新人の宴ザニュービーズデビューで共闘した相手だ。

 そのままトーナメント表を下に眺める。

 『A組第一回戦第ニ試合

  ジネーゼ・ジ・ジジワルゾ、リーネ・アクア・ク・アク、シッタ・ナメズリー、フィスレ・ウインドミル

  V.S.

  ビビデ・バビデ・グー、ナナミ・セイドス、アルカンス・レイナ、ノルカ・ソルカ          』

 ジネーゼとリーネのコンビに舌なめずりのシッタがくっついていた。フィスレという名前にも聞き覚えがある。シッタが助けたがっていた女性のはずだ。

 驚いたことにジネーゼが前回組んでいた奇怪な服装の女性はいないようだった。

 『A組第一回戦第三試合

  セレオーナ・グレッセヤ、ダモン・イイダ、ケッセル・パラオティ、クレイドル・アージエ

  V.S.

  パレコ・プキージ、ミハエラ・カーブ、キューテン・チョッカ、センエン・ヤルヨイ   』

 三試合目の冒険者は聞いたことのない人ばかりだ。

「パレコにセレオーナはある程度知られた冒険者でござるよ」

 トーナメント表を見つめる僕に瞑想を終えたコジロウが教えてくれる。だとしたら、準決勝で当たるのは、こちらのどちらかってことだろうか?

「でもこのふたりよりも、拙者は実力を見たことのある第四試合の冒険者のほうが準決勝で当たる可能性が高いと思うでござるよ」

 コジロウが指す先、そこに書かれている名前を見る。

 『A組第一回戦第四試合

  グラウス・ルシアンドール、マリアン・レイクドール、ルクス・ブラックオード、マイカ・ルクホワイト

  V.S.

  キィム・ジョンテ、アルコセナ・ビット、クリムゾン・ノピッグ、ジャン・スミス         』

 コジロウが指していたのはグラウスと書かれていたほうだった。グラウスという名前はあまり印象に残ってはいないが、ルクス、マイカという名前は覚えていた。

 人形の狂乱(ドールズカーニバル)で共闘した悪魔士執事と堕士メイドだった。確かにあのふたりを敵に回したら侮れないかも。あの時よりも実力をつけているのだろうし。

 B組も簡単に目を通す。

「コジロウはB組側に知っている人はいる?」

「あまりいないでござるな」

「ファンデ・ルージッヒは要注意かもね。私たちが一位になるまで一位だった組のリーダーってだけだけど。まあその対戦相手とお仲間さんも色んな意味で注意が必要ね」

 僕たちの会話にアリーが加わる。

 『B組第一回戦第四試合

  ファンデ・ルージッヒ、ナシグ・イレバー、ジャアン・オリバー、ヒトリ・ムナシク

  V.S.

  アエイウ・エオアオ、エミリー・サテライト、アリーン・ジェノバ・リーグ、ミキヨシ・ホクト』

「じゃ決勝はこのどちらかってこと? だとしたらアエイウとは戦いたくないなー」

「同意見」

「同じく、でござる」


 ***


 その傍ら、レシュリーやアリーを睨みつける冒険者たちがいた。それは的狩の塔(ハンティングタワー)ランキング第十六位、B組一回戦二試合目に出場する冒険者たちだ。バイオレット・キャベツが率いる彼らの愛称は『デンジャラスベジタブル』。

 構成員にデスクリムゾン・トマト、レインボー・オーガニック、キザンダ・ジンジャーがいる。彼ら四人はレシュリーたちを睨みつけた。

「決勝で待っていろ、俺たちがけっちょんけっちょんにみじん切りで刻んでやる!」

 そう呟く彼らにはまるで決勝で当たれば必ず勝てると言わんばかりの自信が溢れていた。

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