嘘つき上手
僕は、何の変哲もないただの大学生。
よく人に嘘をつく事から、「嘘つき上手」「嘘つき野郎」などと呼ばれている。
小学の高学年頃から、嘘をつき始め。
人からの信頼は消え、今の大学生となった。
今日もまた、嘘をつく、唯一話しかけてくれる幼馴染によく話を聞いてもらう。
「そういやよ、今日の朝、家の中に野生のハムスターがいてよぉ?」こんなふうに面白くもない、嘘と分かりやすい嘘を普通につく。
幼馴染は「何言ってるの!」と、クスクスと笑って話を流す、そんな毎日だ。
だが、僕には厄介な事がある。
そう、嘘で言ったことが次の日、本当になってしまうのだ。
最初の頃は「えっ!?なんでこんな所に」とか、「絶対起きねーだろこんなこと!」と、ものすごく驚いた。
今となっては、嘘を息を吐くようについているので驚くことも少なくなった。
ある日、幼馴染が友達と話している最中に、
「昨日僕の部屋にゾンビが出てさぁ〜、ほんとに大変だったんだよねぇ」と、平然と嘘をついた。
あぁ、そうだ、この発言が後に問題を引き起こす。
僕はこの時、人が多くて浮かれていた。
それにより、嘘が本当になることを忘れていた。
僕は、ふと話終わったあと恐怖のどん底に落ちた。
「ゾンビが出たと嘘をついてしまった……」
その日はとても長く感じた。
一人、ずっと次の日のことを考え、どう有利な嘘をつこうか迷った、迷いに迷い続けた。
だが、時は遅かった。
次の日、何が起こるかも知らず、
僕はその日、震えて眠りについたのだった。