表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でトゥルーエンドを目指して  作者: さかぺん
2章 Sランク編
12/13

12話 不思議な公園

もう授業が終わったので、帰ることにした。


戸田さんと帰ろうと思ったが、戸田さんはやる事があるらしく、俺は1人寂しく帰ることにしたのだ。


…ちょっと寄り道するか。


そういえば学校の近くに公園があったな。


そこに行ってみるか。


暇だし。


公園に向いて歩いている時に思うことがあるけど、やっぱりこの街は凄い。


都市ルナ。


ドウラウさんが言うには 美術、果実、武具が盛んな街。


ドウラウさんの言葉は本当だったな。


どこに行っても、すげぇ上手い絵画を売る人、様々な果実を売る人、鍛冶屋がいる。


人々の声が街に響き渡っている。


取引をする声。喧騒の声。


様々だ。


と、そんなことを考えている内に公園に着いた。


公園に着いた…けど、何か不気味だ。


さっきまで人がいたのに、この公園だけ誰もいない。


遊具が置いているだけだ。


ん?あれなんだ?


剣が地面に刺さってる。


なんか看板あるし。


なんて書いてあるんだろ。


〔この剣は勇者にしか抜けぬ剣です。我こそは!という者のみ触ってください。怪我等をしても当社は一切責任をとりません。ランクギルド〕


ほへ〜、ランクギルドなんて言うのがあるのか。


あ、これが戸田さんの言っていたSランクとかZランクとかのやつか。


…異世界っぽいことしたいし、ランクギルド、行ってみようかな。


あれ、今気づいたけど、なんでこれ平仮名とカタカナだけで書いてるんだ?


そうだ。別世界から来た俺が文字を読めるはずもないのに。


待てよ?なんも気にせず読んでたしおりもそうなのか?


俺はリュックから取り出してしおりを見た。


「…まじか」


しおりには平仮名とカタカナが書いてた。


なんで俺は気づかなかったんだ。


まぁこの際、俺にわかる事でもないし、放置だ放置。


あ、というか戸田さんとかも漢字だと思ってたけど、カタカナでトダ・ホノカなのかな?


だとしたらずっと名前を間違えてたことになるな。


ここで謝っておくか。


ごめん。トダさん。


…謝った所で、この剣、抜けるかやってみるか!


抜けたらどうなるかなんてしーらね。


どうせこんなん抜けねーしな。


…とか思いながらちょっとだけ期待している俺がいるのは何故だろう。


「おいしょっ」


そう言って力を入れてみたら、すんなりと抜けた。


…え?


俺、この剣抜いちゃったの?


…あぁ!これあれか!


公園の遊具の一種か!


勇者を疑似体験したい子供のために作られた遊具なんだよな!


そうに決まってる!


だって俺に抜けるわけな…


『無限の剣を抜いて頂き、ありがとうございます。勇者様』


俺が焦っていた時、俺の頭に響くような優しい声が響き渡った。


「うわぁっ?!」


唐突に頭に響いた声に、俺は驚いて尻もちをつく。


『勇者様にお願いがあります。勇者様にしか倒せない敵を倒してほしいのです』


え、えぇ?


勇者にしか倒せない敵?


なんだよそれ。魔王かなんかか?


『勇者様にしか倒せない敵。それは根源悪 アビズマルです。約500年程に前にこの人間界に突如現れ、人々に絶望を与え、世界の9割を破壊し、リセットをした魔王よりも強い、最強と言っていい敵です』


俺の声聞こえてるのか…


というか、そんなバケモン、どうやっても倒せないだろ…


しかも、そんな大災害を起こした奴をトダさんとか、ドウラウさんが話さない訳がないだろ。


ドウラウさんはともかく、トダさんなら話す可能性の方が高い。


『根源悪 アビズマルは世界をリセットしました。ですが、何故か人々はリセットしなかった。その代わり人々の記憶から、[アビズマル]という存在を抹消させたのです。なので約500年前という歴史の中でも最近の話を知るものはいないのです』


…ならなんであんたは知ってるんだ?



『私は天使です。女神様に仕えし1人の天使です。私は人間界の者でもありません。なので知っているのです。あの惨状を』


このアビズマルってやつ、広めてもいいの?


『ええ、構いませんよ』


あぁ、ありがとう。


ちなみに名前って聞いてもいい?


『すみません。名前は教えれません』


あぁそう。


無理なら仕方ないな。


…ここ来たらまたあんたと話せるのか?まだ聞きたいことは沢山あるんだ。


『…まぁ。私に余裕が出来たら、ですが』


じゃあ、その時また来るよ。


『あぁあと1つ私からも。その無限の剣は持っておいてください。これは推測ですが、アビズマルの狙いはその無限の剣です』


…なら俺これからその根源悪って言うのに狙われるのか?


『…ええ、そうですね。根源悪 アビズマル自体が来るより、幹部などを勇者様の元に派遣するでしょう。その時は頑張ってください』


なんだ、その無茶振り。


『では、私はこれで』


あ、おい!!


…途切れた。


くそっ。


この無限の剣?持つしかないのか。


…頑張るしかないか!


俺が助けを求めたい時のために、仲間は増やしておくか。


根源悪って言うくらいだし、さっき言ってた事件が本当なら、学校の生徒全員で行っても、無様に散るだけだろう。


…SランクかZランクを仲間にするかぁ。


いや、どっちも仲間にしないと、勝てないかな。


まぁ仲間は多い方がいい。


今、俺の目標はふたつに増えた。

1つ目、この世界でトゥルーエンドを目指すこと。

2つ目は、根源悪 アビズマルを倒すことだ。


当分はこれで行こう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ