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第一話:異世界転生なら婚約破棄されたかった!

高校生なので駄文かもしれませんがぜひ批評していただけると嬉しいです!!

 ――――んぅ、……もう朝ぁ?昨日徹夜しちゃったからヤバいかも……。

 てか背中痛っ!寒っ!

 起きたくねぇ……このまま二度寝……ってん?

「はぁ!?」

 

 ――――どこから話したらいいんでしょうか。

 目が覚めたら、異世界のような森の中にいたんです。


 あたり見渡す限りの木、木、木!

 まるで富士の樹海ですか?って感じの森の中。

「いやいやいや、どこ、ここ!」

 いや私自殺願望なんてありませんから!こんな薄気味悪いとこに連れてこないで下さい!

 

 …………いやまじで何なんだよ。

 理解が追いつかない、背中もめっちゃ痛いし。

 寝かせるんだったら、もっと優しい風吹くお花畑にしろよな…………。

 …………はっ!?

 もしやこれは異世界転生!?

 もしかして私女王様の召使いにでも転生しちゃったのかも!

「じゃぁここから私の成り上がりライフが始まるのか!」

 そうとなればまずは探索するしかないなっ!



 …………いやさぁ、分かってるよ自分でも。

 異世界転生なんて夢のような話はないって、私ももう高校生だもん。

 でもさぁ、目覚めたらこんな非現実的なとこにほっぽりだされてたら誰だって期待するじゃん。

 ちなみにもう2時間位歩いてるからね!?

 もういいから帰りたい……こんままだとまじでよゆーで死ねる……。


 ――――[木の棒]のレベルが上昇しました――――

 「うぎゃ!?なに!?」

 突如として頭の中に鳴り響いた機械音声。

 え、レベル?

 やっぱり異世界転生してんじゃん!!

 いや、この感じだとチートスキルでイチャイチャハーレム無双小説じゃん。

 なんか婚約破棄とかされてイケメンな王子様と結婚する流れのあれじゃないじゃん。

 ………………やった!ここから私のチート無双逆ハーレムライフが始まるんだな!


 てか今の声木の棒って言ってなかった?

 確かにさっき杖代わりに木の棒拾って使ってるけどさぁ。

 もしかしてこれが最強装備?

「とりゃぁ!」

 取り敢えずなんにもないところでぶんぶん振り回してみる。

 当然何も起こらない。

 はぁ……まぁ希望はあるかもしれない。さっきのが幻聴じゃなければ。

 

 お腹空いてきた……。

 まじで足パンパン……。

 ――――木の棒のレベルが上昇しました――――

 この機械音声を聞くのも5度目、幻聴ではないのだけが確かだ。

「レベル5も上がったならさぁ、なんか特殊スキルとかつかないの?異世界転生ならステータスとか見れるのがテンプレじゃんか……」

 ……ステータスか……叫んだら見れないかな……。

「すてぇたす!」

――ふぉん

 瞬間突き出した手の先にまるでゲームのようなウィンドウが現れた。

「うおおおおおお!まじで!?やればできんじゃん私!どれどれ?」

 

 ・足立 ここね  レベル:0

 

 ・職業:無し

 

 ・ステータス

 ・腕力:3 ・脚力:4 ・体力:3

 ・素早さ:4 ・精神力:9 ・生命力:13


 スキル:武具獲得経験値上昇


 ………………私Yoeeeeeeeee!

 いや、この世界の指標がわかんないからなんとも言えないけどさぁ……。

 もっと派手なスキルとかないの!?

 転生ボーナスないと駄目でしょ!

 木の棒のレベルだけひたすら上がっても困るの!


 ――ガルルルル

 はっ……。

 すぐ後ろで獣の唸り声が聞こえる……気づかなかった。

 え?もしかしてだいぶ危機的状況なんじゃない?

 やばいやばい怖い怖い怖い、逃げなきゃ。

 足が……動かない……。

 さっきまで乗りに乗っていた調子など綿埃のように吹き飛ばされてしまった。

 どうにか、どうにかしなきゃ……。

 持っていた木の棒を強く握りしめる。

 そうだ、木の棒……レベルが5も上がったのなら牽制くらいならできるだろう。


 恐る恐る、ゆっくりと後ろを振り向くと、そこにはこちらをじっと見つめる獣が、よだれを垂らしながら威嚇していた。


 「は?」

 

 え?いや、チワワサイズなんですけど。

 めっちゃかわいいやん!

「ギャウっ!!」

 後ろ足で力強く地面を蹴り、高く舞い上がったチワワもどきは、一直線に私めがけて降ってきた。

 いやっそれは聞いてないって!

 「うぁぁぁぁっっっ!!!!」

 避けることもできず、反射的に木の棒を振り下ろした。

 

 ――――ブォォォォン!!


 強烈な風切り音が森の中に鳴り響く。

 確かに当たった手応えはあった。

 恐る恐る目を開くと、あたりは鮮血で染まり、チワワの姿はどこにもいなかった。

 「わお。」

 振り下ろした木の棒の先にこびりついた肉片が、すべてを物語っていた。

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