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短編小説  作者: ぺぺぺまん
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第一

人とは自分のためにしか行動できない生き物だ。話す言葉には自分のための言葉しかなく、気遣う言葉にも同様の意思しか介在しない。互いに利用しあい、寄生しあい、歪な音を立てながら生を謳歌する。それしかできない生き物なのだ。


「愛しているよ」と言ったとしても、自分が死ぬかもしれないなら容赦など一切なく見捨てることができる生き物だ。


「離れないよ」と言ったとしても、自分にとって都合の悪い出来事があれば感慨など一切なく避け、離れることができる生き物だ。


「僕が君を守るよ」といったとしても、守らねばならないときには決して守ることはない。守る必要性を感じなければ守る気にすらならない生き物だ。


醜いと憐れむだろう。穢いと罵るだろう。何故だと絶望するだろう。


だが、それでいいのだ。それは即ち生きるためにやらねばならないことだから。人の美しさとは、そこにあるのだから。



「・・・・よし、これでいいかな。」


カタリ、とペンを置く。人というものは作業をしていると興奮するそうで、何か一つ始めるとずっと続けてしまうという。又聞きの情報なので良くは知らないが、なんでもランナーズハイとやらに似た効果が作業でもある・・・らしい。


まあ、そんなことはいい。また、今回も痛々しいポエムを書いてしまった。痛々しいとわかっていながらもなぜかやめられない。一つ何か始めると止められない、というのは、僕にとってはこのポエムに当てはまるようで、何か思いついては書き、思いついては書きを繰り返すことはや十年。すっかり癖というか、習慣というかになっている。


やめられないやめられないといいながら書き続けているのは、もしかしたら僕自身が楽しんでいる証拠なのかもしれない。自分で自分がわからない、と格好よく言ってみるものの、人間自分でわかる自分のことはごく限られた範囲でしかないようなので、まあ当たり前なのだろう。


そう思いながら外を見る。赤いカーテンが、とか、ペンキをまいたかのような、とか。そんな表現がぴったりと合う夕焼け空が僕の目にするりと入ってくる。その下では、買い物を済ませて家に帰っているらしき親子や、何か困った様子で電話をかけている男性など、十人十色三者三様な様子で道を歩いている。


彼らはどこに帰るのだろう、と思いをはせてみるが、そう難しいことはしていないのだろう。只、ひたすらに過ぎていく時間を謳歌している。それだけなのだろう。


僕もそうだ。この部屋で、なんともない一室で、寝たり、これを書いたり。いろいろなことを楽しんでいる。


ああ、素晴らしきかなこの世界。素晴らしきかな夕焼けよ。


としたところで少し眠くなってきた。夕焼けを浴びながら寝るのはどのような気分なのか少し気になるところでもあるし、今日はこれで寝てしまおう。夢は、見たりするのかな。少し楽しみだ。



では、おやすみなさい。

基本的にこんな感じで一話完結のものをやっていくつもりです。


感想を出来れば、出来ればでいいので、10文字でいいのでお願いします。

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