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チキンじゃない

 昼休みに体力を使い果たした俺はフラフラになりながら残りの授業をこなし、今はまた部室にいる。


「水野先輩……部員は水野先輩と田端先輩だけじゃないんですか?」


 そう、それは俺が入部初日に聞いた話だ。


「活動してるのは私たち二人だけなのよね。姫ちゃんは学校にもあまり来ないの」


 所謂不登校というやつだろうか。


「それはまたどうして? そのいじめとか……?」


 不登校の原因の大体はいじめだろう。ちなみに俺はいじめは絶対に許さないし見過ごさない。理由として、俺は親に自分が嫌がることを人にするなと育てられているからだ。


「う〜ん。いじめというより、ほらあの子家がお金持ちじゃない? だから近寄りがたい雰囲気があるからってみんなから仲間外れにされたりとか」

「なるほど」


 理解はできた。しかし納得は全くしてない。

 その時、コンコン、とノックの音が部室に響いた。


「あ、俺出ます」

「ありがとう」


 ドアを開けると、姫が立っていた。相変わらず人形みたいだな。


「よっ! 姫!」


 さっきの話を聞いたからか俺は若干ムキになってるのかもしれない。タメ語と呼び捨てで距離を詰めたかった。


「姫ちゃんいらっしゃい。あなたも部員なんだからノックなんていらないわよ?」


 姫は水野先輩に頷いた後、俺を見て首を傾げる。え? 俺もう忘れられた??? 確かに俺はその無個性さからか、中学の時文化祭のクラスTシャツにクラス全員の名前を書くのがあったんだが俺の名前を忘れられるって惨事が起こった。いじめとかじゃないよ? ほんとに忘れられてただけなんだ……。


「名前、教えてもらってない」


 あーー! そういえば俺名前言ってなかったわ!


「桜井優雅だ。改めてよろしくな、姫」


 そういうと姫は少し笑った。あ、かわいい。今トゥンクした。少しトゥンクした。


「優雅、これから暇か?」

「これから? 帰宅部でなんもなければこのまま帰るだけだしそっからは暇だな」

「そうか、なら少し付き合ってくれ」

「あ、ああ。別にいいけど……」


 急なお誘いにどもる。俺は女の子と遊びに行くなんてろくにしてない。決してチキンだからとかじゃない。機会がなかっただけだ。そうチキンなんかじゃない。


「ど、どどどど、どどこに行くの?」


 だからチキンじゃねーからな? 今チキンって思ったやつ出てこいよ。お前の方がチキンってことを証明してカラッと揚げてやんよ


「買い物に行きたい」

「そ、それ俺が付いてっても大丈夫なのか?」


 目の前にいるのは財閥令嬢だ。俺みたいな平民が買い物に付いてっていいわけがない。もし何か危険があっても身を挺して守れる自信もない。


「問題ない」

「だ、そうですが水野先輩」


 とりあえず部長に判断を求める。俺はそこまで姫のお家事情を知らない。


「いいんじゃない?」

「そんなあっさり!?」


 俺考えすぎなだけかよ恥ずかしい。


「ちーちゃんが来たら優雅くん先に帰ったって言っとくから行ってきなよ」


 田端先輩はなぜかまだ部室に来てない。

 てか待ってほしい。サシで行くの? 水野先輩来てくれないの? サシってきつくね? いやだからチキンじゃねーよ?


「俺ら二人だけで行くの?」

「うん」


 マジ?????


「行ってらっしゃい優雅くん」


 マジ?????


「駅前、集合」


 コ、コケ


「後で何があったか聞かせてね」


 コケコッコーーーーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

感想のお返事とかどこで書けばいいのかわからない情弱なのでここに失礼します。評価ポイントと感想大変ありがとうございます。こんな駄文に評価をいただけて恐縮です。

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