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突然のお嬢様

 先生とみんなの誤解を解いた(みんな分かっててからかってたから時間はかからなかった)俺は昼休み、夏美が作ってくれた弁当を突きながら物思いにふけっていた。

 最近色々あんな~とか、帰宅部ってまだよく分かんねーなーとか、まあ下らない事だ。


「ゆうくん! お昼一緒しよ!」

「おわっつ!」


 おwhat'sってなんだよ。ハズイわ。

 てか何でクラス違う楓がいんだよ。


「お前はクラスに友達もいないのか?」


 俺がそう言うと頬をぷくーっと膨らませ、あからさまに不服ですという顔をしている。


「友達くらいいるもん! そういうゆうくんだって一人で虚しく夏美ちゃんのお弁当食べてんじゃん!」

「……ああ、頭あがんねぇな夏美には」


 とりあえず話をすり替える。けどこんなんじゃ、かなりの馬鹿じゃなければ気づくよな~。しょうがないだろまだ友達作れてねーよ……。


「本当だよ。ちゃんとお礼言ってる?

「あ、ああ。言ってるよ」

「あ、今詰まったー。言ってないでしょ?」

「いや、言う言う。今日言うから」


 ちなみに俺が詰まったのは楓がかなりの馬鹿だとわかったからだ。こいつ将来詐欺にひっかかるんじゃないだろうか。

 なんか……悲しい。


「とりあえずゆうくるお昼食べよかっか?」

「ちょっと待て。いつ俺がお前と食う事を許可した?」

「え、駄目なの?」


 くっ! こいつのうるうるアイ(目に涙をためてる)には馴れてるが、周りの視線がっ!


「あいつ、幼馴染の女の子のお誘い断ってんぞ(ひそひそ)」

「ありえねー(ひそひそ)」

「男としてどうなんだ?(ひそひそ)」

「チキンなんじゃね?(ひそひそ)」


 ぎゃゃゃゃゃゃゃゃ! ひでぇ言われようだ! チキンとか一番ひでぇよ!


「ま、まあたまには」


 ガラララ!


 俺がしたかなく楓との昼食に甘んじようとした時、扉が勢いよく開いた。


「優雅君! 部室でお昼食べよー!」


 後ろに水野先輩を連れて教室に入ってきた。

 ああ、やっぱり今日は厄日だ。ラッキーアイテムすら出ないくらいの最悪の運勢かもしれない。

 クラスの視線が一斉に俺に集まる。前と同じく、女子は好奇の目で、男子は憎悪の目でそれぞれ見て来た。中にはゴミ虫を見るような目で……ああ、ファミレスの店員と同じ目だあれは……。

 いたたまれなくなった俺は、


「そうですねぶしつでたべましょうそうしましょうそれがいい」


 早口で捲し立てて教室を早足で出た。


 部室は部室で地獄だった。

 こんなことなら一人屋上で過ごせば良かった。


「優雅君って普段何してるの?」

「え、まあゲームしたり本読んだり漫画読んだりしてます」

「ねぇねぇ、じゃ休日とかは?」

「あー、対して変わりませんね。時々元中の奴とゲーセン行ったりします」

「ゆうくんさ…」

「何でお前まで質問してんだよ!?」


 見ての通り質問攻めに合っている。そのため、ありがたい昼食にはありつけていない。


「あ、昼ごはん食べなきゃ」


 ナイスだです! 田端先輩!


「そうですね! 食べましょう!」


 コンコン

 その時、部室のドアがノックされた。


「ん~。優雅君出て」

「えっ! 俺ですか?」

「はよいけぃ!」

「……はい」


 田端先輩の名指しにあがらえず、ドアを開ける。


「どちらさんですか?」


 目の前には金髪ツインテールのロリ少女がいた。

 こういう表現になるのは、金髪ツインテールのロリ少女は俺の好物だ。

 そこまで考えて、


「ぬおおおおおおおお!」


 手近な壁に頭突きしまくる。

 不意打ちとはいえ、いけない思考だった。いや、危ない思考だった。


「あ! 姫ちゃん! 来てたの?」


 驚く水野先輩の質問に姫ちゃんと呼ばれた少女は無言で頷く。

 ちなみに皆さん俺の奇行に対してはガン無視です。


「新学期から来てたの?」


 その質問には首を横に振った。


「今日から来れるの?」


 今度は首を斜めにした。分からないって事だろうか?

 てか、


「先輩、その……どちら様ですか?」


 誰だろう。まさか帰宅部の人か?


「あ! ごめんね優雅君。この娘はね……」

「姫だ」


 水野先輩が言おうとしたら間髪入れず、金髪ツインテールのロリ少女は姫と名乗った。

 涼しげで静かな声が部室に響く。


「…えっと、苗字は?」

「姫だ」


 姫姫さん。んなわけあるか!

 脳内変換を脳内ツッコミで終わらせる。

 苗字嫌いなのかな?


「先輩……ですよね?」


 水野先輩と知り合いと言う事は、ほぼ100%先輩だろうが念のために聞く。


「問題ない」


 問題ないって何が問題ないんだ?

 俺が返答に迷っているのを見て、姫先輩は、


「敬語で無くても……問題ない?」


 と、ぶっきらぼうに言った。

 つっても先輩相手にタメはなあ……。


「名前も姫と呼んでくれ」


 それは敬称略という事だろうか?

 しかたない。

 俺は一息入れてから姫の顔を見る。


「じゃ、よろしく! 姫!」


 そう言って右手を差し出す。

 平静を装ってはいるが、少し馴れ馴れしいかもしれないと、ビクビクしている。


「……よろしく」


 だが、俺の不安をよそに普通に握り返して来た。

 しかし、まぁ、手、ちっさいな。食べたい……なわけないじゃん??


「今日は挨拶……もう行く」


 そして、口数少なく去って行った。


「いやぁ、不思議な方でしたね」


 俺がそう言って振り向くと、楓以外の先輩陣が凍っていた。


「ん? どうしました?」

「え? ああ、はは。いや、優雅君凄いな~って」


 田端先輩の目が泳いでる。何でだ?


「どうしたんです?」


 俺が訝しんでいるので、田端先輩は簡潔に説明しだした。


「いや、姫ちゃんの苗字は月島って言うの」

「それが?」

「聞いた事ない?」


 質問の意味が分からない。


「う~ん。月島っていったら、銀行あったよな」

「あ、それでいいや」

「は?」


 ますます意味が分からない。


「えっとね、月島銀行って月島財閥がやってるとこじゃん?」

「まぁ、そうですね」

「姫ちゃんね、そこの財閥の長の……娘なの」


 ………は?

 田端先輩は何とおっしゃった?

 財閥の長の……娘?

 あの娘が?

 はは、何言っんだ。そういうのってSPとか近くにいんだろ? てかこんなTHE普通の高校におらんやろw

 俺思いっきりフレンドリーに接しちまったのに何で生きてるんだ? 今頃SPのごっつい黒服に張り手で殺されてるだろ?

 ………………………。


「ええええええええええええええ!」

ギャグってどう書けばいいんだろう(汗)誰か教えて

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