表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トモダチに…  作者: 紫月
1/8

整理

あまり長くはならないつもりです。

たくさんの方に読んで頂ければなぁ~…なんて高望みをしております(^_^;

初恋だった。高2で初恋って言うのも遅いのかも知れないけど、でも、本当に貴方が初めてだったの。

貴方を見つけると嬉しくなって、話をすると楽しくなって、一緒に遊ぶと笑顔が溢れて……手を繋ぐと、温かくなって幸せだった。

貴方は私を、色んな所に連れ出してくれた。自然公園、海水浴、映画、プラネタリウム、水族館に遊園地……。本当に、色々な場所に。どこに行っても貴方を思い出す。

私の部屋も、貴方の面影で溢れてる。貴方の好きな本、資料、レシピ、沢山の写真やプレゼント。片付けられない、想い出たち。

「明日…登校日だ…」

別れたのは夏休み前。それから一度も会ってない。連絡も、出来ないまま。きっと私たちは、同じような理由でお互いに一歩を踏み出せずにいる。“友達に戻る”一歩を。

1ヶ月もあれば、気持ちに整理がつくと思ってた。だけど現実は、貴方への想いが積もるばかりで、整理なんて、欠片も出来てない。

「お互いに納得して別れたんだから、明日は笑って会わなくちゃ……」

何度も何度も呟いて、自分に言い聞かせるけど、その度に涙が滲む。

もう、触れることは出来ない。未練を残してしまうから。

半年後には卒業して、貴方は夢を追ってアメリカへ、私はここから少し離れた街にある看護学校へ進学する。分かれてしまった未来をしっかり見つめて、何度も話し合って決めた。

『これからは、友達で』

泣きそうな顔で笑う貴方が、精一杯、言った言葉。優しい貴方が、初めて“自分”を優先した言葉。

しっかりしなくちゃ。私が沈んだ顔をしてたら、夢を諦めてしまいかねない。それくらい、貴方は優しくて、心配性な人だから。

整理なんてまだつかなくていい。自分たちのペースで進んで行ければ。この悲しさもいつかは思い出に変わって、笑って話せる日が来る。きっと最高の笑顔で話せるから。

まとまった思考に笑みをこぼし、携帯を片手に部屋を出た。


読んでくださりありがとうございました!

一定ペースでの更新を目指してがんばります!(ーωー´

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ