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バレンタインデー (case七瀬姉妹)



千津ちゃん推しの誠サンに、[【チョコレートハンドクリーム】で書いてもらえないかな?]というリクエストを頂きました。

せっかくなので、投稿します。


設定は、二年生のバレンタインデーです。


登場人物は、いつもの(?)六人!

千津と星、菜穂と翔馬が付き合っています。

優李と優壱については……読者様のご想像にお任せしますね♪


ナレーターは私、卯侑です。

前回同様、いちゃいちゃしているだけですが………どうぞ♪



ある日、クラスの誰よりも早く学校についた七瀬姉妹。

姉の千津が、何かを取り出しました。


「お姉ちゃん、何それ?」


「ん?あぁ、これ?ハンドクリームだよ。」


「お姉ちゃんがお小遣い使うなんて、珍しいねー。大雪でも降るんじゃない?」


まぁ、それだけ珍しいってことです。

千津ちゃんは、貯める派の人ですから。


「失礼な!私だって、偶には使うよ?女の子だもん。」


「はいはい。ねぇ、私にもつけさせてよ!」


「いいよ〜。」


そこへ、まだ眠そうな優李ちゃんが入ってきました。


「おはよぅ。あれ?今日は早いんだねぇ、約束してるから?

って、何してるの?」


「お姉ちゃんが、ハンドクリーム持ってきたんだよ!」


「あー、最近流行ってるよね。香り付きハンドクリーム。」


「あ、優李も使う?」


「うん、ありがとう。何の香り?」


「チョコレートだよ。ハチミツと迷ったんだー。」


「ふーん。今日、バレンタインだしね。私はチョコのやりとりしないから持ってきてないけど〜。

あ、心配しなくても友チョコは忘れてないよ?明日持ってくるし。

まぁ、まだ作ってないんだけど……ってあれ?どうしたの?二人共青ざめて。」


そう、七瀬姉妹は優李ちゃんの話を聞くと、急速に青ざめていったのです。

そして、千津ちゃんが一言。


「今日、バレンタインだった……。」


「まさか、忘れたの!?」


「どうしよう!チョコ、持ってきてない!ショウくんと約束したのに……。」


「わ、私も……。」


「二人共彼氏持ちなのに、どーして忘れるワケ……?っていうか、約束があるから早く来たんじゃないの……?」


そんな優李サンの呟きも耳に入らない二人。

昨日、「明日の朝は早く来てチョコあげるね」って、七瀬姉妹はお互いの彼氏さんに約束してたんです。

早く着いたのは偶々ですね、はい。


さてさて、見事凍りついた教室に悪ガキトリオという名の爆弾が投げ込まれました。


「おはよーさん。なーなー、チョコ持ってきた?」


「……優壱、あんたバカ?ここ、学校なんだけど。もう少しコソコソさなさいよ!」


「大丈夫、大丈夫。どうせ、見つかんねだろーし。」


「あのね……。」


通常運転の優×2はさておき、七瀬姉妹は見事に固まっておりました。

理由は簡単。星くんは千津ちゃんの耳下に、翔馬くんは菜穂ちゃんの耳下に一言、囁いたからです。


「「チョコ、持ってきてくれた?」」


そ、そんなに欲しいかな〜?

さてさて、慌てふためく七瀬姉妹。言い出しにくそうに、口を開きます。


「えっと…あの……」


「あ、あのね、ショウくん……」


「「ごめんね!忘れちゃったの!!」」


「ん?チョコの匂いするけどな?優李、持ってきたのか?」


「私?持ってきてないわよ。チョコの匂いは千津の持ってきたハンドクリーム。」


その言葉をばっちり聞いていた星くんと翔馬くん。


「チョコの…」


「ハンドクリーム……ね。」


いぢわるな笑みを浮かべて、再び耳下にこう囁きました。


「「キミをもらってもいいのかな?」」


「「!!!!!」」


耳を押さえうずくまる姉妹。一瞬にして赤く染まる顔。


砂糖よりも甘い言葉を囁き続ける星くんと、逃げ腰の菜穂に抱きつく翔馬くん。


「明日、絶対に持ってくるから、もう許してぇ!!」


朝の寒〜い教室に、狼に捕獲されたうさぎの叫び声が響き渡りましたとさ。




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