昔と今
部活の帰り。
夕日がまだジリジリと照りつける。
重い自転車を押しながら坂道を上る。
いつも考える
…私はこれでいいのか。
部活では、主将として扱われるが、腕は全くの未熟者。
そんな先輩のゆう事に反論してくる後輩なんて稀ではない。
「…はぁ」
誰に相談すると言っても…
同じ学校のコは、語り合うほどの時間もなく、愚痴程度。
親は「あんたがしっかりしないと!」と逆にたたかれる。
私はここでよく書いた。
─そして、ある日、暇になった私は、中学校で別れた川田翔太にメールを送ってみた。
翔太(通称しょうちゃん)は、小学校六年生の時に私が片思いしていた相手だった
『しょうちゃん!お久ぁ〜げんきでっか??』
そんないかにも暇人なメール
『元気やでぇ!』
その日は、普通に他愛もないメールを送り合っていた
そして改めてしょうちゃんを信じきった私は、『小説家になろう』で私が書いていることを紹介した。
すると
『だいぶ悩んでるみたいやな。なんかあったん?言ってみ?』
昔と変わらない優しさに、胸が高鳴る
『でも、しょうちゃんが…』
『俺は気にせんでいいから^^』
そう言われた私は、すべてを打ち明けた。
彼の本当の正体を知らぬまま…




