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『置き配2』—私が頼んでいない荷物—  作者: 説人


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6/9

 ◆六日目・前編◇

 ◆六日目・前編◇


 朝から謎の地図のことが気になっていた。警察へはまだ届けていない。

 先に何があるか見てからの方が話が早い気がしていた。

 アルバイトを手配して、その日は午前中で仕事を抜けた。


 地図を開いて赤いばつ印がある、一番近い場所へ向かった。

 他のばつ印は自宅から少し遠い場所に描かれていた。

 持田は何もない公園へ徒歩で移動した。最近の公園は遊具が撤去され、柱時計とベンチがあるだけだった。


 ばつ印は柱時計の辺りを示していた。そして地図上のばつ印の横に小さく『柱時計』と、ヒントのようなものが書かれている。


 持田が柱時計に近づくと、小さい箱が柱にテープで雑に貼られていた。


 箱を引き剥がして中身を見ると、また写真が出てきた。思わず口をついて言葉が漏れた。

「何これ……」


 その写真は持田が入浴中の全裸写真だった。

 恐らく最近別れた彼氏と、ホテルへ行ったときに撮られたもの。


 消してと頼んで消してくれたと信じていたが、そうではなかった。

 一度でも信じたことを後悔した。


 同時に、なぜ、これをあの大男が持っていたのかと疑問が湧いた。

 急に胸騒ぎがして、次のばつ印を目指して歩き始めた。


 小一時間は歩き続けた。ばつ印の場所へ辿り着くと、また公園だった。

 ここにも遊具はなく、妙に背もたれの深いベンチがあるだけだった。


 ベンチの後ろには植木が並んでいた。何本も並んだ植木の中に、箱が貼り付けられていた。

 持田は箱を剥がし、同じように箱を振って、サッと中身を取り出した。


 もう中に写真が入っているのは分かっていた。

「いつ、こんなものを?」


 持田の自宅で行為中の写真が出てきた。


 持田は絶句した。元彼は勝手に行為中の様子を録画していた。


 眩暈がしてその場にしゃがみ込み、手をついて地面を見つめた。


 絶望という感覚に襲われていた。

 血圧は上がり、頬が引き攣るのが分かる。

 唾を飲み込み、事態を受け止めようと必死だった。


 先に誰かに写真を見られたらと想像すると、いても立ってもいられない。


 ばつ印はあと二つ。


 これ以上、何があるのか……。警察へ届けることも考えたが、また人に見られたくない写真だったらと考えると、誰よりも先に、事前に見ておきたい。


 持田は次の場所へと歩き出した。



読んでいただきありがとうございました。


(全9話、完結まで予約投稿済みです)


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また、感想を頂けたら喜んで熟読します。


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