◆二日目◇
◆二日目◇
今日も自室の玄関の前に荷物が置いてあるのが目についた。
二日連続、部屋へ持ち込んで確認すると、昨日と同じ差出人と宛先だった。
当然、自分で送った記憶はない。
警察へ届ける前に、また箱を開けて中身を確認した。
中には小箱と手紙が入っており、手紙を広げるとこう書かれていた。
『拝啓、持田燈様、当方はあなたの経営するコンビニエンスストアを利用している者です……』
そこまで読んで、背筋が凍りついた。やっぱり犯人はお客だった。一日に大勢の一見さんがやってくる。全ての人の顔を覚えるのは難しい。それでも一度見れば数日は覚えている。誰がこんなことを……。
続きを読み進めた。
『あなたの経営するコンビニは、品揃えが非常に悪い。私が利用する時間にそれは顕著で、いつも無駄足を踏まされている。非常に不愉快であり、迷惑であり、なんで私が欲しい物が悉く売り切れているのか?私は悩みに悩んだ。そして一つの答えに辿り着いた。これは、この店が私に対してしている嫌がらせだと。私も早合点してはいけないと思い、五年間通い続けた。そして先日、確信した。私が来店する時間には売り切れるように発注している従業員がいると……』
持田はそこまで読んで、その内容のあまりにも偏った分析に驚いた。
店側が、お客に対してそんな対応をするわけがない。
その上、五年も様子を見ていた……。
異常としか思えなかった。
続きはサッと目を通すだけにして、最後まで読まなかった。
一緒に入っていた小箱を手に持った。手のひらくらいのサイズをした小箱を振ると、カタカタと中で何かがぶつかっているようだったが、手応えのある音は何もしなかった。
小箱の重さしか感じない。空箱のような軽さだった。
箱は開けずに、警察へ届けるために玄関を後にした。
警察は目の前で小箱を開けて中身を確認した。中からマンションの前を歩く自分の写真が出てきた。
また、盗撮されていた。
警察は確固たるストーカー被害の可能性がある証拠として手紙と小箱、写真を預かってくれた。
警察の対応として今できるのは、パトロールを増やすことくらい。現状、それ以上は何もできないとのことだった。また何かあったら来て欲しいと言われた。
警察に話したことで不安が少しだけ和らいだが、これから何かが起こるかもしれないと想像すると、気が気ではなかった。
別れたばかりの彼氏に連絡をしそうになるほど、寂しさを感じていた。別れた理由を思い出して、連絡したい気持ちを抑えた。もう二度と裸を撮られたくなかった。
友人にメッセージを入れて、気持ちを落ち着かせた。
帰り道、夜風が妙に肌寒かった。
読んでいただきありがとうございました。
(全9話、完結まで予約投稿済みです)
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