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陰キャJKは異世界を謳歌する!  作者: ハジ
6章

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3.戦力の強化

 食事を終えると、私たちは今後について話し合った。


 色んな課題があるけど、まず何より自分たちの立場がかなりよくない。


 ここクリザリア王国において、私たちは悪者だ。私個人に至っては悪の親玉だ。


 神託によると、私は『魔王』という事になってるっぽい。


「魔王ねぇ~。国外から来た強力な力を持った魔女のお姉様。そりゃあ現地の人間からしたら魔王扱いでもおかしくないけど」


 とプレセア。


 プレセアの言う通り、この世界でアリシアの魔法は魔王と呼ばれるだけの力だった。


 証言だってある。


『中位の魔法とはいえ、三つ同時に放てば上位魔法と遜色ない力を発揮する。それをこうも容易く防ぐとはな。だが、これで神託が正しいと証明された』


 私たちを襲ったエルザという名前の女騎士のお墨付き。


 彼女たちにとって、私は脅威となる存在。


 そこで疑問が一つ。


 もし私が誰かに、この世界に呼び出されたのだとしたら、彼女たちでないのは確実だと思う。


 なんたって魔王ですもの。


 自ら脅威となる存在を呼ばないはず。


 じゃあ誰が私を? って事になるけど、それは見当が付かない。


 ラノベなんかでは魔王を倒すために女神様的な人(?)が勇者を異世界に召喚するわけだけど、倒される魔王が私なんだよね。


 私を呼んだのが神様的な人じゃないとすると、破滅を望む魔王崇拝者集団でもいるのかな?


「そういえば、ガキ共が言っていたわ。ここじゃあ昔から勇者と魔王の逸話があるんですって。数百年に一度、どこからかいきなり現れた悪い魔王を、同じように突然湧いた正義の勇者が倒すなり封印するなりするそうよ」


 ほ、ほぉ……。


 そんなおとぎ話みたいな言い伝えがあるのね。


 まぁ、この世界自体が剣と魔法のファンタジーだから違和感ないけど。


 むしろあるあるな感じかな?


 それにしても、同じように突然湧いた正義の勇者って……言い方!?


「逸話が事実だとして、私が魔王なら、私を倒すための勇者もいるのね」


「そういう事になるわね」


 国から敵視され、魔王認定された私を倒したり封印できちゃう勇者がいる。


 現実として起きている事なら、とっても困る。


 死ぬのも何処かに閉じ込められるのも嫌。


 何より、子供たちを見守れなくなってしまう。


 そうはなりたくない。だから——


「仲間を呼ぶわ」


 勇者対策をしないといけない。


 まずは仲間を補充して戦力の強化。


 「そうね」


 とプレセアが答え、クラウドが静かに頷いた。


 よかった。間違った事を言ってなくて。


 話し合いの時はいつもドキドキするのよね。


 自分らしく行こうと決めたものの、アリシア(リーダー)として相応しいのか見られている気がしてちょっと落ち着かない。


 とりあえず正解を出せたことに一安心。


 だ、け、ど、も。


「誰にする? 」


 困った質問が私を追い込む。


 魔法は体への負担が大きく、召喚魔法は特に疲弊しちゃう。


 前回はプレセアを一人召喚しただけで気を失ってしまった。(前回も何も召喚魔法はまだ一度しか使ってないけどね)


 一度に二人以上呼んだらどうなるかわかったもんじゃない。


 下手したら一週間くらい目を覚まさないかも。


「そうねぇ……」


 私は二人を横目で交互に見ながら考えた。

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