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陰キャJKは異世界を謳歌する!  作者: ハジ
6章

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2.涙の理由(わけ)

 コンコン、とノックの後に、


「アリシア様、プレセア様、食事をお持ちしました」


 クラウドがドアの向こう側から言った。


「あ、どうぞ」


「失礼します」


(ブッ!)


 部屋に入って来たクラウドを見て一瞬吹き出しそうになってしまった。


 お洒落なトレーを持っているクラウドは、白色のフリフリした可愛いエプロンを付けている。


 胸元には、あら可愛い。うさちゃんとワンちゃんのアップリケ。


 どう考えても執事系なのにメイド系コスとは……。


 全く似合ってないけど、人によっては刺さりそうなシーン(絵面)


 クラウドは基本的に無表情なんだけど、今はいつも以上に表情が固い気がする。


 絶対に嫌がってるよね?


「プレセア、あなたの嗜好でしょ?」


「わかる?」


「わかるわよ」


 可愛いエプロンがプレセアの好みというより、イケメンに無理やり可愛い服を着せるのがプレセアらしい。


「クラウドで遊ばないの」


「はいはい。脱いでいいわよ、クラウド」


「失礼します」


 クラウドはお辞儀をすると、静かに猛スピードでエプロンを脱いで畳んだ。


 やっぱり嫌だったんだ。



 †



 クラウドが持ってきてくれた遅めの朝食はサンドイッチ。


 レタスっぽい野菜と、トマトっぽい野菜がパンに挟んである。


 飲み物は、お洒落なティーカップに入った紅茶、じゃなくて白湯。


 食材は、お城にあった物を使ったのではなく、ユミル村を襲った盗賊たちのアジトから持ってきた物。


 なるほど、紅茶系の茶葉がないのも納得。


 盗賊たちが優雅にティータイムの時間を過ごすなんて想像が付かないもの。


 残念ながら、このお城には食料がなかった。


 タロとジロが寝床として使っていただけで、お城に今まで人がいた形跡はなかったのだから仕方ない。


 場祖も場所だし。(断崖絶壁の頂上)


 しばらくは盗賊のアジトにあった食料で食事を取ることになるけど、そんなに量があるわけじゃない。


 プレセアが言うにはもって一週間だそう。


 それまでに他の所から手に入れるなり、自分たちで作って自給するなりしないとね。


「はむ」


 さっそく会議用の席でサンドイッチを一口食べてみた。


 感じた通りの、トマトとレタスの味、普通に美味しいサラダサンドだ。


「どう? いけてるでしょ?」


 とドヤ顔と頬杖をついたドヤ姿勢で言うプレセア。


「うん、美味しいわ。ひょっとしてプレセアが作ったの?」


「いいえ、クラウドよ。でもレシピを考えたのは私だから」


「そうなんだ。プレセアは料理得意(という設定)だもんね、ありがとう」


 って関心しちゃったけど、パンに定番の野菜を挟んだだけだった。


 それでドヤ顔できるプレセアのメンタル(度胸)に感心しちゃう。


 もちろん、それ以上に凄く感謝もしてる。


 そう言えば、同世代の子が作った料理を食べるなんて中学の調理実習以来かも。


 授業で義務的に作った料理じゃなくて、プライベート(?)で私個人の為に作ってくれた手料理……。


 あかん、嬉しくて涙が出そうになる。


 二人とも、美味しいサンドイッチをありがとう。

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