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説明回は簡潔に?

えー、異世界転生したからには、まずは状況確認という名の設定説明が必要ですよね!

ってなわけで、まずは両親の基本情報と2人の馴れ初めを簡単に。


父上 ヴィリヴァルト 人族(長命種)28歳 辺境伯家の次男で領内第二の都市テレンの代官 元家出息子

母上 アルウィン 木霊族 ??歳(人型になってから12年) 辺境伯領の南に広がる果て無き森の出身?


父が16歳になったばかりの頃、見習い兵として果て無き森を探索中に部隊とはぐれ行き倒れになっていたところを見かねた母が()()し、助けたのがきっかけというありがちなボーイミーツガール。一瞬で恋に落ちた父上は母上と一緒になることを決意、木霊族との結婚に難色を示したクロイツェル家を飛び出し母上と駆け落ち。果て無き森を転々とする途中で魔物に集落を襲われた猫目族のサラとメル姉妹を拾い、放棄された古い砦跡を拠点に落ち着く。4人はしばらくは外界と隔離された穏やかな時を過ごしたが、母上が私を身ごもったことで事態は急変。人族と精霊との間に子供ができたという話は神話くらいにしか例がなく、心配した父上は土霊族の古老ランドルさんに渡りを付けることができるクロイツェル家に相談。子ができたのは神が二人の関係を認めたからに違いないという話になり、父上は帰参を許される。身重の母上を移動させるよりはと、その後、古い砦は大改修、私が生まれるまでの数か月で立派な屋敷になった。そして予定よりやや早かったもののランドルさん立ち合いの元、無事に私は生を受け、森の中には不似合いなこの豪邸で今日まですくすくと育ちましたとさ。


ちなみに私のおじいちゃんが父上と母上の結婚に難色を示したのは神の使いと思われている精霊を自家に迎え入れるというのは畏れ多いことだと思っていたからなんだって。母上にそこのところを聞いてみると

「ん~?そんなことはないんじゃないかしら?多分だけど。」

と随分と適当な返事が帰ってきた。母曰く「神様はいるっちゃいるけど、いないっちゃいない」らしい(大意)


さて父上と母上の馴れ初めから私の誕生までをざっと紹介しただけで、山のように説明しなきゃいけない単語が出てきちゃいましたね。


木霊族と言うのは精霊が人型として顕現したものの一種。母上の名前を人族が上手く発音できないのはこの辺が関係しているみたいです。

ランドルさんの土霊族も基本は同じ、司る属性の違いらしいですよ。


特に耳がとがっていたりはしないのでエルフではないと思うよ。あとランドルさんもドワーフではないよ。期待させてたらゴメンね!でもそっちの方が受けがいいならそういうことにしちゃうかも?


次に人族には長命種と短命種があるそうです。

長命種の寿命はまちまちらしく、定義としては「100歳超えても三十代以下に見えてピンピンしてる者達」という曖昧なもの。

短命種は地球の人類と大体同じだね。長生きする人は100歳超えることもあるけど、平均寿命は70代くらい。

両者の間の子の寿命もまちまちで子が親より先に亡くなってしまうということが半ば当たり前になってしまうので、禁止されているわけではないけど長命種と短命種の血が交わることはあまりないらしい。それで長い時間を生きる者たちが自然と統治者の地位に着くことが多く、王や貴族のほとんどは長命種なんだって。


皆さんお気づきかもしれませんが、私は世にも珍しい、人と精霊のハーフという扱いになります。

なんかこう「選ばれし者」って感じがしますね!

主人公っぽくていいんじゃないでしょうか!?

ランドルさん曰く「今の所、ごくごく普通の人族のこども」らしいので今後の成長に期待ですね!(しょんぼり)


サラとメルの姉妹は我が家のメイドさんで猫目族。別に猫耳があったり尻尾がモフモフだったり語尾がニャンだったりはしないよ。こっちも期待を裏切っていたならゴメンね!

猫目族は果て無き森の比較的浅い場所で暮らす人族で長命種。5から10家族で集落を作る。身体能力が比較的高く、加えて動体視力も高いため森での狩りが得意。特筆すべきは夜目が効くこと。私が頼めば、きっと彼女たちは猫耳カチューシャつけてくれるし、語尾もニャンにしてくれるだろうけど・・・今後の私と二人との関係を考えるとやっぱりナシですね。どうしてもっていう方はご自分の脳内補正だけで我慢してください。


あとは魔物かな。魔物は明確な意思を持たない下位の精霊が野生の動物の死骸なんかに触発されて受肉してしまったもの。強い力を持ち、個体によっては一頭で城一つ落とすこともできるのだとか・・・マジ怖いね!サラとメルの集落を襲ったヤツは母上が倒したらしいけど、「どうやって?」って聞いたら「な・い・しょ!」って笑ってた・・・マジ()怖いね!

魔物も本能的に敵対してはいけない相手だとわかっているのか、母上の側には絶対に自分からは寄ってこない。なのでこの屋敷の半径数キロは安全地帯。お子様が一人で出歩いても安心。もちろん私は一人で外に出してもらったことなんかないけど、それくらい安心!


とりあえずの説明は今はこのくらいにしておきましょうか。

べ、別に疲れたとか、飽きたってわけじゃないんだからね!

今日はこれから父上の見送りがあるの!数日は帰ってこれないらしい。なのでスキンシップ増し増しになる、絶対そうなるから体力を残しておきたいんです!

ま、全然イヤじゃないんだけどね。

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