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追放された大魔法導士は辺境の地でスローライフを満喫する ~特Aランクの最強魔法使い~  作者: シオヤマ琴
第二章

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第57話 プルセラ王女の相手

「さっきの音声、お前がやったんだろ。どうやったんだ? あれも魔法か?」

「……」


俺はアイリーンのもとに駆け寄ると気になっていたことを訊いた。

だがアイリーンは何も答えずにへら~とただ笑顔で見上げてくるだけ。


とそこへ記念式典を終えたジョパン国王、ジュエル王女、プルセラ王女がやってきた。


「クロードよ、いや今はスタンスと名乗っておるのか。スタンスよ、娘を守ってくれてありがとう。国王としても父としても感謝しておる」

「スタンス様、プルセラのためにありがとうございました」

ジョパン国王とジュエル王女が俺に対して頭を下げる。


「やめてください、俺は何もやっていませんから」

謙遜ではなく本当に俺は何もしていない。

アイリーンがいなかったらどうなっていたことか。


「ではスタンスよ、またどこかで会おう」

「わたくしたちはこれからパーティーがありますので申し訳ありませんが失礼いたします」

『スタンスまたねー』

二人と一匹はそう言うときびすを返しお城に戻っていく。


「……」

一人残ったプルセラ王女はずっと黙っている。

怒っているのだろうか。


「あの、俺もしかして余計な事しました?」

おそるおそる訊ねてみた。


「……スタンス、この後暇か?」

「へ?」

「暇かと訊いてるんだっ」

プルセラ王女は語気を強める。

若干耳が赤いのは気のせいだろう。


「まあ、暇っちゃ暇ですけど……」

「だったら私に付き合え。パーティーにはカルツェッリと出るつもりでいたから相手がいないのだ」

「俺がパーティーに出るんですか? プルセラ王女と?」

「そうだ」

つっけんどんに言い放つ。


「でも俺、王族でも貴族でもないですよ」

「そんなこと知っている」

「パーティーってダンスとかあるんですよね? 俺自慢じゃないですけど何も踊れませんよ」

「それくらい私がリードしてやる」

「はあ」

面倒くさそうだなぁ……なんで俺なんだ。


すると様子をじっと見ていたアイリーンが俺の手とプルセラ王女の手を取り、重ね合わせて言った。

「練習すればいい」

「おお、いい考えだなアイリーン」

アイリーンは何かを訴えるような目で俺を見てくる。

まるでさっきの貸しを返せと言っているように見えなくもないがアイリーンはそれ以上口を開かなかったので実際のところはわからない。


「……わかりましたよ、パーティーに出ればいいんですね」

「そうだ、最初からそう言えばいいんだ。というかスタンス、お前アイリーンとずっと一緒にいたようだが、お前まさか幼女が好きなのではあるまいな」

「そんなわけないでしょ」


それから小一時間、アイリーンの見ている前で俺はプルセラ王女とみっちりダンスの練習をした。



ちなみに俺はこの後のパーティーで練習の甲斐なくダンス中盛大にこけ、プルセラ王女のドレスを脱がしてしまうという大失態を犯すことになるのだがこの時はまだ知る由もない。

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