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追放された大魔法導士は辺境の地でスローライフを満喫する ~特Aランクの最強魔法使い~  作者: シオヤマ琴
第二章

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第44話 同行

コロンが見せてくれた依頼書にはこう書かれていた。


[ゴッサム地区を拠点に悪事を働く盗賊団、【紅蓮の牙】の討伐。

依頼ランクA。報酬金貨二百枚。


ありふれた盗賊団の一つに過ぎなかったが最近になって頭角を現しゴッサム城の衛兵、通称黒鉄の盾を壊滅に追い込んだ【紅蓮の牙】の討伐隊をここに結成する。


我こそはと思う者はゴッサム地区ズースに来たれり。詳細は以下……。]



「紅蓮の牙? なんか聞いたことある気がするけどなんだったかなぁ……」

「知らないんですか? 最近有名になった盗賊団ですよ。なんでも凄腕の魔法使いさんがいるらしいです」

「へー、そうなのか」

魔法使いなら俺と同じだな。


「この依頼受けますか?」

「ああ、受けるよ」

今は懐を温めたい。


「報酬は金貨二百枚ってあるけど討伐隊を結成するってことは何等分かになっちゃうのかな?」

「多分そうだと思います。あっでもでも活躍次第で沢山もらえるかもしれませんよ」

とコロンが言う。


「そうだな。まあ頑張ってみるよ」

「はい、頑張ってきてくださいね」

「ってなわけなので俺はこれからゴッサム地区に行きますから先帰っててください」

俺はジュエル王女に話しかけるが、

「いえ、せっかくですからわたくしもまいります」

やんわり断られてしまった。


「せっかく……って何がせっかくなんですか?」

「スタンス様と遠出できる機会ですから」

ジュエル王女は「うふふ」と笑っている。


「いや、あのですね、これから盗賊団を討伐しに行くんですよ。なのでジュエル王女は家で待っててもらった方が俺も安心できるというか……」

要は足手まといだからついてこないでほしいのだが。


「大丈夫です。わたくしスタンス様を信頼しておりますから」

「信頼とかそういうことじゃなくてですね……」

「スタンス様の勇姿をぜひ間近で見てみたいのです」

ジュエル王女は譲らない。


「だから――」

「スタンスさんっ。ジュエル様がこんなに頼んでいらっしゃるんですから連れて行って差し上げてもいいじゃないですかっ」

コロンがぷんすか怒りながら話に割って入ってきた。


「いやいや、戦いの場に王女を連れていくとか普通に危ないだろ」

「そんなのスタンスさんが守ってあげればいいんですよ、スタンスさんのいじわるっ」

「いじわるって……」

「スタンス様お願いいたします」

二人とも全然俺の言うことを聞いてくれない。


「いじわるするならもうスタンスさんのために依頼とってきませんからねっ」

頬を膨らませぷいっとそっぽを向いてしまうコロン。


「はぁ~……わかったよ。ジュエル王女を連れて行きゃいいんだろ」

「わーい! ほんとですかっ。やったー! でもでもスタンスさん、ちゃんとジュエル様を守ってくださいねっ」

コロンは自分のことのように喜ぶ。


「はいはい、守るよ」

俺がコロンに言うと、

「ありがとうございますコロンさん」

ジュエル王女もコロンの方を向いてお辞儀をした。


「わ、わ、わ、も、もったいないですジュエル様っ! こちらこそありがとうございますですっ!」

コロンがジュエル王女に何度も頭を下げる。

何がありがとうなんだ?


「じゃあジュエル王女、本当に行くんですね?」

「はい。よろしくお願いいたします、スタンス様」

深々と頭を下げるジュエル王女。


こうして俺は【紅蓮の牙】の討伐隊に加わるためゴッサム地区のズースという町に行くことになった。

ジュエル王女という名のお荷物を連れて。

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