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追放された大魔法導士は辺境の地でスローライフを満喫する ~特Aランクの最強魔法使い~  作者: シオヤマ琴
第一章

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第18話 特訓二日目

翌朝。

パン屋に出かけるフローラを見送ってから俺とマーキュリーも家を出た。

午前中は薬草採取、午後は魔法の訓練ということで山に入っていく。


薬草を探しながら、

「あー腹減った……」

マーキュリーがつぶやいた。


「さっきパン食べたばかりだろうが」

「スカスカしてて食べた気がしなかったんだ」

「燃費悪いなお前は。どうでもいいけど薬草探しは頑張ってくれよ」

俺には薬草のことはさっぱりだからな。


「おっ、これなんかいいじゃねぇかっ!」

「なんだ? 高値で売れる薬草か?」

「いや、おれのおやつだ」

見るとマーキュリーは草をはむはむ食べていた。


「こら、真面目に探せ」



☆ ☆ ☆



その後は「腹減ったー」とぼやきながらもマーキュリーは薬草探しに精を出した。

そして二時間ほどしてかごいっぱいに薬草を集め終えると、

「昼飯にしようぜっ」

と俺を置いてさっさと山を下りる。


家に戻りフローラが用意してくれていた昼ご飯をぺろりと平らげたマーキュリーは「よし、こっからは魔法の特訓だっ」と昨日行った川岸に向かった。

俺まだ食べてるんだけどな……。


食器をきれいに片づけた後、俺は川岸ではなくまず薬草屋へと足を運ぶ。もちろんさっき採ったばかりの薬草を売るためだ。

金貨が一枚でももらえれば上出来なのだが。


「いらっしゃいませ」

薬草屋の主人が笑顔で対応してくれる。


「スタンスさん、昨日に続いて今日もですか。ごひいきにしてくださってありがとうございます」

「当分はお世話になると思います」

マーキュリーが魔法を使えるようになる日はまだずっと先だろうからな。


「これ、いくらで買い取ってもらえますか?」

薬草が目一杯入ったかごをカウンターの上に乗せた。


「これはまた沢山の薬草ですね。おっ、これシジミ草じゃないですか! これは万能薬の元になるのでかなり貴重ですよ」

「はあ、そうなんですか」

薬草については詳しくないので俺にはいまいちピンとこない。


「……そうですねぇ、占めて金貨三枚でどうでしょう?」

「えっ、そんなにっ……?」

「不足ですか?」

「いやいやまさか、もちろんいいですよ。お願いします」



薬草屋の主人の反応を見るともしかしたらシジミ草というのはかなり貴重な薬草だったのかもしれない。

粘ればもっと高く売れたかなぁ、なんて詮無いことを考えながらマーキュリーのいるであろう川岸に向かうとそこにはマーキュリーの姿はどこにもなかった。


「あれ? あいつどこ行ってるんだ?」

「……」

「トイレかな?」

「……ぇ~……」

「ん? なんだ?」

川のせせらぎに混ざって何かが聞こえてくる。


よーく耳を澄ますと、

「……てくれぇ~……」

マーキュリーの声で助けてくれと言っているように聞こえた。


「マーキュリー! どこだー!」

「……したぁ~……」

声は地面の下から聞こえてきた。


え、嘘だろ……。


まさかとは思いつつも俺は地面に触れ、「アースクエイク!」と唱える。

地面が割れ地中があらわになった。

するとそこにはマーキュリーが泥だらけで埋まっていた。


「何してるんだお前っ?」

「……へへっ、自分で作った穴に落ちちまったんだ。でもアースクエイク、習得したぜっ」


そう言うとマーキュリーは地中から俺を見上げにやりと笑った。

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