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歴史とDNA

フン族と欧州

作者: とびうお君

 欧州で最も高い数値をたたき出すQ系と言うのがある。これフン族の末裔だといわれてるが、私は全く違うと思っている。かりにそうだとしてもアッティラの末裔ではない。Q1a1bーM25と言う系統なのだが、これ欧州での起源地が明らかでゴトランド島と言う島になる。これゴート族の島としてこの名前がついてるけど、そもそもこの伝説が眉唾物。


 ゴート族を従えていたフン族がこの島に住んだのだとあるのだが、これがおかしいのは、ゴート族はこの島から広がったとあるのだから、これじゃ因果が逆転する。広がった後フン族と接触したのだから。もちろんゴート族がQ系であるのはまず無い。ゴート族の子孫が欧州の支配民族なのだから。べたべたのR1Bだと予想できる。またはゲルマン系らしいのでR1Aと混血したR1Bでも良い。


 フンがQ系と言うのは匈奴がQ系だと思われてる点になる。だが私はフンはNじゃないか?と見ている。フン族は様々な連合組織で、その後のマジャールやブルガールを見ているとウラル系だと見える部分がある。匈奴の支配地域の西域と国境を接するところに居たのじゃないか?と見ている。


 もちろん人種的にモンゴロイドであるのは確実だと思う。ただフンの中心ハプロのシベリア系のQじゃなくて、ウラルのNじゃないかと。後どんな時も中心じゃないがCがいる。Cがやがて中心になるのはモンゴル帝国までまたないといけない。突厥もそうだが、どうも中央アジア=N色が強い。突厥はウラル山脈の出身ではないが、中央アジアに広がっていたNが中心だったのではないか?と見ている。Cが多数派だっただけで。


 現在ハプロが調査されてるのは、中国の匈奴のハプロであって、東欧のフンの人骨ではない。匈奴にQが多かったのは確かだが、それがフンだったか?は分からない。その後のブルガールなどは、ウラルに残ったフン連合の末裔であって、フン族そのものだったとは限らない。ハンガリーのアヴァール、マジャールも同様。


 文化的にフンの末裔であるのはほぼ疑わなくて良いと思うが、アッティラを輩出した中心部族だったのか?は分からない。


 じゃこのQってなんだよ?って話しになる。まずその前にフィンランドの語源はフン族が訛ってフィンって説があるが、これは嘘。実際はフェンニと過去呼ばれていたからで、これはフン族が来る前の出来事になる。タキトゥスと言う歴史家によってこれが述べられてるが、フンが来たから西ローマ帝国は崩壊したのであって、ローマ帝国全盛期ぐらいの歴史家が言った事では因果が逆転してしまう。


 おそらくこれは今で言うサミー人だと思われる。このサミー人についてもモンゴロイドだという単純な見方があるが、おそらく彼らは元々コーカソイドだと思われる。弥生人と全く同じで、父系だけNにそっくり入れ替わってしまったと考えられている。こういった推測が建てられているのは、彼らが古い欧州人だと見られていて、クロマニオン人の末裔のようなものじゃないか?と考えられてるから。


 ヴァイキング同様I系の古欧州人だったが、理由は分からないがヴァイキングはそこから何か変化して彼らと言語をたがえてしまったと見ている。サミー人の言語にウラル、印欧語とは違う古い欧州の単語が見受けられるからになる。弥生人と良く似てるのは、母系は欧州系で固められていて、東アジアのmtハプロが全く見つからないからになる。


 これは余談。Qに戻る。このQ中東にも見つかる。Qなら良くあることじゃないか?それがそうとも言えない。O1Bと言うシベリア組に対して起源地である中東から中央アジアにそのまま残った集団がある。これはシベリアへ行く前から分かれた系統になる。はっきり言えばアメリカ組やアジア組と全く関係が無い。


 おかしいのは、それらの先祖はすべて東アジアやアメリカに集中している。そこで調べるとフン族は中東にも進出している。ああやっぱりフンだったと、ここでならない。これは全くの偶然の一致。シベリアやもしくはそこから広がって中央アジアなどから来たのは間違いない。だがこれフンなのか?と私は疑問をもった。


 仮にこの集団がフンであっても構わない。問題はそこじゃない。アッティラと同系なのか?ならそれはなんとも言えない。ウラル山脈辺りにフンと良く似た集団がごろごろしてて、ハンガリーブルガリアのモンゴロイドの部族はここからやってきたと言われている。


 欧州に過去いたアッティラの後裔じゃなくて、フンと良く似た習俗の遊牧民がウラル山脈まで大きく広がっていた言うのが正しい見方になる。当然だろう。突厥やモンゴル帝国と似た広がりのあった集団なのだから。フンの末裔と言うのはこういうややこしさがある。満州は新羅の末裔と名乗ってるが、部族もはっきり分かっていて、新羅の王族じゃない。新羅の支配地域の少数民族に過ぎない。


 オスマントルコも全く同じセルジュークトルコ国の末裔であり過去突厥によって東アジアから進出した部族が含まれてるが、中心となった王族はベタな中央アジアのコーカソイドの出身者になる。


 偶然ウラルあたりから来た部族ならフンの支配地域の末裔が重なる事はいくらでもある。そういう意味での末裔以外の話をする。


 ここからは私の推測になる。ゴトランドの歴史はさっぱり分からない。だが、フン後の時代のヴァイキングの支配地域になった後ならある程度歴史が分かる。どういう形でかはさっぱり分からないが、この島に大量のモンゴロイドが居た形跡が人骨から残っている。しかも奴隷じゃなくて、貴族にすらモンゴロイドの人骨が残っている。


 これはN系民族ではない。何故ならN系はBC2000年以前にこの付近に定着して混血してるため、元のモンゴロイドの形質など残してない。なおかつ混血ではない完全なモンゴロイドも認められたとある。これは仮にN系であっても、地元のフィン人ではない。どういう経路を辿ったか?さっぱり分からないが、ヴァイキングと対等の交流があったモンゴロイドの集団が東に居たのだろうと見ている。


 ひょっとしたら北極海を使ってシベリアまでも考えられるが、あの付近そういう海の道があるのか?分からない。氷に閉ざされていて無理な気もする。そうなると、途中までになる。それで起源が探れるだろう。おそらくウラル山脈のあたりじゃないか?と見ている。過去進出したシベリア系の遊牧民の末裔の一部族が大量にゴトランドにヴァイキングの手助けで移住した。


 ヴォルガ川を遡って中央アジアに行くルートがあったのではないか?といわれていて、多分ここだと私は見ている。Q1a1bの分布を見ると、シベリアに僅か、モンゴルでも僅かとなっている。シベリアからモンゴル高原、中央アジアを経てこの付近まで来たが、とても小さな血族であったため、元の地よりゴトランドが起源のようになってしまったと見ている。この小ささではアッティラと時代がずれていて、地元に残った血族だったとしてもフンとの関わりが考えられない。


 Qの一部だけが偏って出現するため、かなり偏った血族集団とだけ交流があったと見ている。ある特定の血族を戦士として雇って出世した可能性は高い。


 さてここからアッティラの頃のフン族の中東への進出とはこれ別じゃないか?となる。なら中東で出現するこのQは何なのか?これがヴァイキングに鍵があったんだ。有名なのは、シチリアにバイキングの帝国があった事。ヴァイキングは地中海を中心に暴れ回ってて、その余波で、中東の海岸沿いにも進出している。


 ここがキーなんだ。フンなどの遊牧民ならもっと内陸である気がするのだが、イスラエルやレバノンに限られている。しかも欧州に離散したユダヤ人に多いのは別系統のQ1Bになる。そうなると、ユダ王国があった時代より後だと分かるんだ。貴族階級まで上り詰めた元遊牧民貴族が、繁栄して、その後の中東遠征にも加わっていた。これじゃないか?と見ている。


 他にもヴァイキングの残した宝などから、アラーに触れられた指輪が見つかってたのは有名な話じゃないかと思う。歴史的事実だけじゃなくて、考古学的に物証によってもヴァイキングの中東への進出は明らかになっている。


 私は欧州で最も頻度の高いこのQは、アッティラとともに欧州に来たフンの末裔じゃないと考えている。


 訂正:Q1a1bーM25では無く、Q1a2b1ーL527でした。この先祖系L940は中央アジアで見つかるので、こっちですね…。シベリアからモンゴル高原を経ての話は無かった事にしてもらえると助かります。他にヴァイキングの支配地域も違います。海岸沿いですが、ヴァイキングではなく、トルコが含まれるので、オスマントルコの影響です。


 大筋は間違っていません。ただ中東のヴァイキング支配によってQが移動したは全くの間違いです。明らかにモンゴル帝国か?オスマントルコです。モンゴル帝国?ああセルジュークトルコって末期にはモンゴル帝国に支配されてるので、どっちの血筋でこのシベリアQが中東に広がったのか?不明だから2つ書きました。


 とにかく草原の道であって海の道ではありませんでした。実に申し訳ない。


 ただそのおかげでこの欧州系統、匈奴では無いってのはほぼ確実ですね。匈奴は普通に低頻度ながら今でもモンゴル高原に出るシベリアQ系統をふくみますからね。そもそもシベリアに行って無い居残り組みの可能性が高いです。アメリカにもいった母系の今でも残る相方Xの集団だと思われます。

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