スタートライン
言葉って難しいと思った今日この頃。
ようやく第2話投稿です。
コメントは感想、アドバイス等をして頂けると大変有難いです。
始業式を終え、ホームルームでの連絡を聞き終わった俺は帰る準備をしていた。
教室の生徒がまばらになると、俺を見つけた水蓮が
「ねぇ満月、一緒に帰らない?」と誘ってきた。
「お、水蓮か。いいぞ帰るか」と俺は軽くオーケーし、二人で帰路についた。
水蓮との帰り道、俺たちは寄り道をしながら今は一人暮らしだということを水蓮に話した。
それを聞いた水蓮は
「じゃあ僕、これから満月に連れ込まれちゃうのかな…。」と女の顔をして言ってきた。
「なっ、そんなワケねーだろ!!」
俺は突然そんな事を言われ、顔が熱くなった。
そんな俺を見て堪えられなくなったのか、水蓮が笑い出した。
「ぷっ、あははははは! 全く! 満月は可愛すぎるよ」
「おまっ、からかうにしてもタチが悪いぞ!」俺は赤くなった顔を見られたくなくて顔を逸らした。
「ごめんごめん、でもそこまで必死に言われると傷つくよ」と覗き込むように可愛く言ってきたが、俺は仕返しのつもりで
「そういう意味じゃないって。にしてもあれだな」
「お前もやっぱり女の子なんだな。すげぇドキッとした」と言い返してやった。
どんな顔をしているのかみてやろうと水蓮の顔を覗き込むと
「っ! ~~~っ!」顔を真っ赤にしながら、俺の胸をポカポカと叩いてきた。やべぇ、可愛い。
そう思っていると水蓮は胸を叩くのを止め、勢いよく顔を上げた。真っ赤な顔で。
「お? なんだ? またしかえ、んっ」俺が話すのを遮るかのように唇を重ねてきた。って、え? なに?
と頭の中が混乱している今もキスは続いている。
「んっ、んふ、ちゅっ。」水蓮の息遣いを近くに感じていたら、ようやく唇が離れた。
「満月があんな事言うから、ちゅーしたくなったじゃんか」とさっきよりも顔を赤くしながら口を尖らせた。
「お前、良いのかよ。俺相手にして」
「僕は、・・・・・・別に良いよ?」
「なっ、何言ってんだよ! そういうのはもっとだな・・・・・・」
水蓮は誘うような目つきで俺を見てくるが、そんな視線から逃げるように家路を急いだ。
「それじゃ、俺はこっちの道だから。また明日な」
「うん。じゃあね満月」水蓮と別れた後、ゆっくり歩いていると携帯が着信を告げた。
「ん? 誰からだ?」携帯を確認すると親父からのメールだった。
内容はたった一言。
『届いている段ボールの中を使え』
「段ボール? 何を送って来たんだ親父は」
家に着くと本当に段ボールが届いていた。
中身を確認すると、ドリンク剤の様な物だった。
一旦それを置いて晩飯を作る。ふむ、我ながらイイ味だ。
「さて、これをどうするか」晩飯を終え、風呂にも入った俺は考えていた。
「とりあえず、親父に使えって言われてるし。飲んでみるか」
ん? 特になにも無いな、やっぱドリンク剤とかなんかかね。そう思った俺はそのまま寝ることにした。
次の話からやっと本筋に入っていきます。
色々と伏線回収とか忘れそうな気がしますがご容赦下さい。