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焦り

家につくと、

「青島です」と短く返信があった。


「ありがとうございます。あなたを探していました。僕は父から何も聞かずに手紙を受け取ったので、全く内容が理解できません。どうしたらいいのか、教えてください」


「長い内容になりますので、こちらにメールをください」


と、フリーメールアドレスが添えられていた。

まだ見ぬ相手が、手紙の謎を解いてくれる。

少しほっとした。


「初めまして。僕は高田翔といいます。ツイッターにも書きましたが、父が突然亡くなったため、3日前に届いた手紙の内容が理解できず、困惑しています。僕は何をしたらいいのでしょうか。

そして、失礼ですが青島さんとの関係性も全く分かりません。

なぜ、あなたを指名されたのか分からないため、教えていただけないでしょうか。

申合せの施行とはいつのことでしょうか。質問ばかりで申し訳ありません。宜しくお願いします」


青島さんと、我が家はどんな関係なんだろう。

そして、よく僕のツイートに気付いてくれたな。

もしかして、僕と同じく探してくれていたのだろうか。色んな疑問が浮かぶ。返事はまだ来ないのか・・・

僕は待つことが苦手なのかもしれない。いやこんな状況下におかれて、パニック状態の3日間をすごしたせいか、答えだけが欲しかった。


一時間ほどした頃だろうか。メールの返信が来た。


「青島栄治です。私も3日前に手紙を受け取り、ついにこの時が来たのだなという思いと、私の代でこの時を迎えるとは思っておらず、困惑しております。

パソコンに不慣れなため、若い貴殿と違って返事が遅くなること、最初に申し上げておきます。

貴殿の家系との関係については、伝聞でありますが、600年前からの申合せを施行する関係であります。

貴殿が、私を探しておられたようですが、その申合せのために、高田家当主が住所を変えるたびに、当方に連絡がありました。しかし、3日前の手紙に貴殿はその申合せについて遺言されていないことも追記されていました。こちらから、貴殿に手紙を書き始めたところで、ツイッターにて『申合せ施行人』という言葉がありましたので、貴殿であることを確信いたしました。ツイート方法など勉強していたため、すぐにお返事できなかったこと、お詫び申し上げます。

申合せ施行については、3月3日と定められております。あと一か月しか時間がありませんので、準備万端整えましょう。詳細については、また明日メールをお送りします。」


600年前からって、どんな関係だよ。もらったメールで答えがすべて出ると思っていた僕は考えの浅はかさに改めて気づいた。差出人なし、消印なし、それなのに僕へ親展の手紙。

最初から、僕が何かをしなければならないことは、決まっていたのだ。

そして、青島栄治さんと、何かを行わなければならないのだ。そこまでは理解した。

明日のメールを待つか。。。3月3日何がどうなるんだろう。

ベッドの上でぼんやり考えていたら、寝てしまっていた。



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