Act08:天使の疑念
護衛二日目。時間の余裕を持って移動しなければならないだけに、コントラクターたちの朝は早い。
まあ、本来睡眠を必要としない僕の場合、起きようと思えば決まった時間に起きることができる。
眠気が後を引くこともないし、何とも快適に目覚めることが出来るのだ。
幾分余裕のある時間に目を覚ました僕は、用意してもらった朝食を食べつつ仲間を待ち、キャラバンとの合流地点へと向かっていた。
一日目の疲れを残しているようなメンバーもおらず、好調な出だしである。
「さて、大体昨日と同じような作戦でいいですかね?」
「それは構わないけど……イリス、貴方飛んでるだけで疲れないの?」
「イリスちゃんの体力も魔力も、ただ飛んでるだけなら何の問題もありませんよ。本人も楽しそうですしね」
僕の気持ちを代弁してくれたエルセリアの言葉に、思わず苦笑を零す。
まあ、今は新鮮な気持ちで空を飛ぶことが出来ているし、適度に襲撃などもあるから退屈はしないだろう。
平和であるに越したことはないんだけどね。
「本人が納得してるなら構わんだろう。一人だけで飛ばせているのであればどうかとも思うが、アイも一緒に飛んでいるしな」
「イリスちゃんのサポートはアイにお任せあれ、なのです! 話し相手も一流なのですよ」
「あはは、あんまり仕事を疎かにしないように頑張ります」
アイと適度に会話しつつ、周囲の状況を探る。
会話に集中しすぎないように注意していれば、適度に気を紛らわせつつ索敵を行えるだろう。
あんまり集中しすぎていては、流石に疲れてしまうしね。
と、そんな風に話しながら進んでいる途中だった。
前方に見えている、キャラバンの一団。その主であるアルベスタさんの傍に、どこか見覚えのある姿があったのだ。
どこか親しげに話している彼は――
「あら、ローディス……結局ついてくることにしたのね」
「どういうことですか?」
「彼、ここでの仕事を終えて帰る所だったみたいなのよ。ちょうどいいから、護衛に合流するつもりらしいわよ」
「途中からねぇ……まあ、お互い益のある話だし、納得もするだろうな」
どうやら、クレイグさん達はあの後ローディスさんと話をしていたらしい。
討伐依頼と言っていたけど、その仕事も終わっていたのか。
まあ、彼は変人とは言え第四武家。その実力は折り紙つきだろう。
アルベスタさんも、戦力が増えることは万々歳のはずだ。
ただ――
「この場合、依頼ってどうなるんですか?」
「正式な依頼として受理されていない以上、ローディス様は依頼に合流されるわけではありませんよ。緊急時でもない限り、その辺りの取り決めは結構しっかりとしています」
「へぇ……でも、それだとローディスさんはただ働きなんじゃ?」
「いえ、移動中の食事や見張りなどは提供されますから、移動手段として考えるならローディス様にとっても利益がありますね。あの方が戦力を、そしてキャラバンが快適な旅を提供するとお考え下さい」
「成程……解説ありがとうございます、エメラさん」
「恐縮です」
すっかり、とまでは言わないけど、もう殆ど行動に支障がないレベルまで治ったエメラさんは、僕のお礼に対して優雅に一礼する。
ローディスさんにとっても利益のある話だというのなら、あまり気にし過ぎない方がいいか。
僕らとしても、戦力が増えて楽できるようになるわけだし。
そんなことを考えながら近寄っていく内に、どうやらローディスさんの方も僕たちに気付いたようだった。
僕たちを――いや、正確に言うなら僕を見つめて顔を綻ばせたローディスさんは、朝に相応しい爽やかな笑みと共に声を上げる。
「おはようございます、イリスさん。それにクラリッサ、クレイグたちも」
「あら、私はおまけかしら? 随分うちの可愛いイリスにご執心のようじゃない」
「ははは、美しい女性に心躍るのは男の性というものさ。生憎、君は戦友というカテゴリだがね」
クレイグさんなら皮肉を交えてしまいそうな部分も、彼は軽やかな笑みと共に躱す。
言葉の上では実に紳士的なのだけど、視線が僕の下腹部に向かっているのだけは変わらなかった。
まあ、あんまり完璧な対応過ぎても戸惑うだけだし、これぐらいがちょうどいいのかもしれないけど。
「で、貴方も合流するってことでいいのかしら?」
「ああ。何、戦いで手を抜くことはないから安心してくれ。何なら、イリスさんの代わりに僕が索敵を引き受けてもいい」
「あ、いえ、僕は好きでやっているので……」
「ええ、存じております。しかし、レディに働かせてばかりと言うのも落ち着きませんし、たまには馬車の旅と言うのもいいのではありませんか? 空とは違った発見があるかもしれませんよ?」
その言葉に、僕は思わず目を見開いていた。
確かに、地上から見る風景だってそう悪いものではないだろう。
空からだとすぐに遠方が見えてしまって、先に何があるかがすぐ分かってしまうのだ。
広い視界も面白くはあるのだけど、新たな発見と言う意味では地上も悪くないかもしれない。
「僕は風の魔法の使い手ですので、索敵範囲についてはご安心を。不安にはさせません」
「は、はあ……」
まあ、彼の言うことにも一理あるだろう。
一応、昨日はしっかり働いているし、僕の戦闘能力も多少は理解してもらえている。
戦力としての待機でも、納得してもらえるだろう。
さて、どうしたものかな――
1.彼の言う通り、今日は地上でいってみよう。
>2.やっぱり空を飛んで仕事しよう。
3.地を掘り進もう
4.水を求める
5.ここは彼を立てて、待機がてらみんなと話してみよう
……でもまあ、実績が一番低いのは紛れもなく僕だ。
悪く言えば下っ端であり、仕事をするのが当然であるとも言える。
働けるときに働いておいた方がいいだろう。
コントラクターにとって大事なのは信頼度だって、クレイグさんも話していたしね。
「……ごめんなさい、折角ですけど、やっぱりちゃんと仕事はしたいと思います」
「ほう……成程、責任感のある方だ。貴方がそう仰るのであれば、僕は補佐程度に留めておきましょう」
「全く、相変わらずよね。ま、貴方が加わることに異議はないわ。報酬も減らないし、他の連中も文句は言えないでしょう」
護衛人数が増えて報酬が減ったとなると文句も出てくるだろうけど、ローディスさんはあくまで同行するだけであり、索敵の手伝いも僕を気遣ってくれただけだ。
依頼を受けたコントラクターたちに対する報酬の額は減らないし、単純に楽できるようになるだけだ。
それなら、流石に文句も出ないだろう。クラリッサさんの言葉を受けて、ローディスさんも不敵に笑む。
「ああ、任せてくれ。久しぶりの共同戦線と言うのも、中々面白そうだしね」
「何処まで行っても武家は武家か……さて、そろそろ出発だ、準備しろ。イリス、今日もよろしく頼むぞ」
「はい、了解です」
「アイにお任せなのです!」
アイと共に敬礼し、翼を展開した僕は地を蹴って空へと駆け上がる。
山々の間から朝日が登り始めた空は、紫から青へと色を変えようとしていた。
地上ではキャラバンの人たちが次々と出発の準備を整えている。
その中に一人、僕のことを見上げている人物の姿に気付いた。
「……フェリエルさん?」
「イリスちゃん、どうかしたのですか?」
「ああいや、何でもないよ」
空へと駆け上がる最中をちょうど見ていたんだろう。
僕のことを見上げていた彼女は、すぐに僕から視線を外すと、出発の準備へと戻っていった。
僕が飛んでるとき、彼女はちょくちょく僕のことを見上げているようだ。
まあ、上位有翼種なんて珍しいし、興味を惹かれているのかもしれないけど。
「興味……ああ、確かにそうかも」
彼女の視線から感じるのは、好奇心のような感情だ。
何をどう気にしているのかまでは分からないけど、僕に並々ならぬ興味を持っているのは確かだろう。
まあ、突っつかれると困る部分もあるし、あまり詳しくは話せないけど。
「んー……イリスちゃん、ちょっと思ったのですけど」
「何? どうかしたの?」
「アイの気のせいだとは思うのですけど、あの人どこかで見たことありませんか?」
「え? フェリエルさんのこと?」
その言葉に、思わず首を傾げる。
僕がこの世界で目覚めてから、まだそれほど時間は経っていない。
出会った人も、本当に限られているのだ。そして、その中に彼女のような人はいなかった。
それは間違いなく言えることだ。
「誰かに似てる、とか?」
「フリオールの事件の最中ですかね? んー、思い出せないのです」
「うーむ……気のせいじゃないかな、多分。似てる人ぐらいはどこかで会ってるかもしれないけど」
少なくとも、僕が話した人の中に、彼女と似た人物はいなかったと思う。
まあでも、アイがそういうのだし、一応気にしておくようにしよう。
「とりあえず、そろそろ出発だし……考えるのは後にしようか。仕事仕事」
「ですね。きっちりやらないと怒られちゃうのです」
地上で移動し始めたキャラバンと共に、僕たちも移動を開始する。
次の中継地点まで、出来るだけ距離を稼いでおきたいところだ。
「さて、どうなるかな」
少しだけ楽しみにしつつ、僕は翼を羽ばたかせていた。
* * * * *
一度昼食休憩を挟んで、午後。今日は魔物の襲撃も少なく、比較的穏やかな一日であるといえる。
少し山道のような場所に入ってきており、道は若干進みづらかったけれども、空を飛んでいる僕にはあまり関係のない話だ。
そう思うと地上のみんなには若干申し訳ない気分になってくるけど、こちらも仕事をしているので文句を言われるようなことはないだろう。
馬を休ませつつなので進む速さは若干ゆっくりだけど、それも予定通りなので問題はない。
このペースで進むことが出来れば、日が完全に沈む前に次の中継地点に辿り着くことが出来るだろう。
――そう思っていたのは、フラグだったのか何なのか。
「……でも流石に、これは想像してなかったかも」
「参ったな、こりゃ……」
進むはずの道をふさいでいるのは、大量の土砂。
右手側には急な斜面があり、その表面が大きく抉れたかのように滑り落ちている。
左手側は崖となっており、このままでは決して通れない状況となってしまっていた。
クレイグさんと共にその様を観察し、僕は思わず眉根を寄せていた。
「どうしますか? 結構広範囲に渡っちゃってますけど」
「どかそうと思えば、お前やエルセリアが本気で処理すれば何とかなると思うが……流石に、ここでお前達に力を発揮させるのはな。特にお前さんのは、隠しておくべきものだし」
「はい……」
僕が全力で放つ《天槍撃》や、エルセリアの魔法を使えば道を開くことが出来るだろう。
けれど、僕の力はあまり見せるべきではないという結論に達しているし、エルセリアも魔法を使ってしまえばこの状況では補給も難しい。あれこそ人目については困るし。
アイの《妖精魔法》で退かそうかとも思ったけれど、どうも崩れている土の中に、崖を押さえるために使っていたネットやら金具やらが色々と混じっているらしい。
アイの魔法で干渉できるのは、あくまでも手付かずの自然物だ。
例えある程度干渉することが出来たとしても、全てを丸ごと退かすことは不可能だろう。
「クラリッサも地属性魔法は使えるし、力仕事の出来そうな連中は一応揃っている。アイの力を使って協力し合えば、まあ何とか乗り越える程度の隙間を作ることは出来るだろう」
「迂回路とか、探さなくてもいいんですか?」
「それも手の一つだがな。どっちを選ぶにしろ、ここを抜けて目的のルートへ到達するにはしばらくかかるってことが問題なんだ」
「ああ……これだと、今日は野宿確定ですしね」
「ま、そうなるな。さて、お前さんはどっちにしたい? どっちにしろ、結構働いて貰うことになるし、お前の意見を聞いておきたい」
クレイグさんの言葉に、僕は頷く。
僕は力仕事も出来るし、迂回路を探すなら僕の飛行能力はかなり有効なはずだ。
さて、どっちで行くか――
1.土砂を退ける。
2.迂回路を探す。
>3.アイと協力しながら、土砂を除去する
「アイと一緒に、土砂を除去しますよ。どの道、誰かがやらないといけないことですから。今のうちに通り道程度は作っておいたほうがいいかなーと」
「ま、確かにそうだな。折角面子が揃ってるんだから、それも手だろう」
《妖精魔法》を使えば土の除去もある程度は手早く行えるし、重いものは僕が持てば何とかなるだろう。
人の手が入っていてアイが干渉できない土とかは、クラリッサさんに何とかしてもらえれば済むはずだ。
ともあれ、そうと決まれば手早く行こう。
「よし、それじゃあアイ、邪魔な土砂は崖下に落としちゃって……下、何もないよね?」
「森だけだから問題ないのですよ。イリスちゃん、ちょっと魔力を分けてください」
「うん、余裕はあるからどんどん持って行っちゃっていいよ」
「はーい」
【――《共鳴》――】
幸い、上空でちょくちょく『光輪』を起動させていたから、魔力はきっちりと蓄えられている。
この土砂の撤去にはそれなりに魔力を使うだろうけど、アイに魔力を分け与えても問題はないだろう。
僕の魔力を受け取ったアイは、そのまま上機嫌な様子で土砂の上空に舞い上がり、《妖精魔法》を発動させる。
自然物を操るアイの魔法によって、道をふさいでいた土砂はまるで生物のように動き出し、崖下へと流れるように落ちていった。
とは言え、量が量だから、アイの操作でもかなり時間がかかる。
馬車の一団が通り抜けられるだけのスペースを作るには、結構時間がかかってしまうだろう。
「ま、地道にやっていくしかないか」
覚悟を決め、土砂が積もっていた場所へと足を踏み入れていく。
潮が引くように地面が姿を現しているけれども、やはり総量が凄まじいせいか、中々減っていかない。
まあそれでも、人の手で退かしていくよりは遥かに手早く済んでいるはずだ。
とりあえず、アイの手では撤去できない金具を、土の合間から引っ張り出す。
それなりの重さがあるけれども、僕の手ならばそれほど労せず引き抜くことが出来た。
これがいくつあるのか知らないけど、あるだけアイの作業の邪魔になる。
退かせるだけ退かしてしまおう。
と――そんな時、僕は背後に近づいてくる気配に気がついていた。
「よう、お嬢ちゃん。中々に働き者じゃねぇか」
「ん……確か、ゼンさんでしたか」
僕に近づいてきたのは、護衛に参加しているパーティ『鬼熊団』のリーダーであるゼンさんだった。
その後ろに何人か、彼のパーティメンバーが続いている。
ちょくちょく、性的な視線を向けてきた連中なだけに、後ろの人たちはあまり好ましい相手ではないけど。
その辺、気になるギリギリを攻めてくるローディスさんは手馴れていると言うべきなのか。
「いやなに、お前さんにばかり働かせてたら、俺らの心象が悪くなっちまうからな。打算的で悪いが、手伝わせてもらうぜ」
「心象……ああ、コントラクターは信用商売ですもんね」
「そういうこった。俺らのランクは、実力だけで判断されるもんじゃねぇ。依頼の成功確立や、依頼人の満足度も重要って訳だ。つー訳で、野郎共! テメェらも低いランクで燻りたくなきゃ、しっかり働け!」
不満げな様子の人も一部いるが、彼らは僕の手伝いをするように動き出した。
まあ、視線が気になることは確かだけど、仕事をしてくれるのあれば文句を付けることもないだろう。
「ありがとうございます」
「おう。ま、今後に期待できる後輩とは仲良くしとかねぇとな。ああ、その金具は下に落とさずにその辺に置いときな。再利用できるかも知れねぇから」
「あ、成程。了解です」
とりあえず、引っ張り出した鉄杭を両手に二つずつ持ち上げ、崖の側へと運んでいく。
そんな僕の姿に彼らはぎょっとした視線を向けていたけど、効率優先だ。気にしないようにしておこう。
彼らは土の撤去も行ってくれており、先ほどよりも進むスピードは速くなっている。
まあ、そうして彼らが手を出してしまった場合、その土はアイが操れなくなってしまうので、一度手を出したらきっちり退かしてくれないと困るけれども。
「……しかし、解せねぇな」
「何がですか?」
「嬢ちゃん。お前さん、さっきから金具運んでるが……部品の劣化や破損はあったか?」
「え? ……そう言えば」
様子を見ながら呟いたゼンさんの言葉に、僕は思わず眉根を寄せる。
そういえば、確かにそうだ。多少古いものもあったけど、基本的に破損しているものは皆無だった。
明らかに、土砂崩れが起きるような状態では無い筈だ。
「それに、昨日雨が降った訳でもねぇ。数日前まで遡っても、派手な雨は降ってない筈だ」
「……土砂崩れが、起こるわけがない」
「だが、現実にはこうなっている。となりゃ、何かしらが起こったのは間違いねぇな」
一体何が起これば、突然土砂崩れが発生するというのか。
不審な想いを抱きつつ金具を掘り起こした時――ふと、僕は一つの異常に気づいていた。
「これ……溶けてる?」
「何? 見せてみろ」
僕が取り出した杭は、何か強力な火力によって溶かされたような形状をしていたのだ。
明らかに、自然とは起こるはずのない状態である。
しかも、鉄をこれだけ変形させるとなると、かなりの熱量となるはずだ。
「この辺りに炎を発する魔物はいないはず……コイツはどういうことだ」
「……人為的に、誰かが崖崩れを発生させた?」
「わざわざ俺たちを足止めするためにか? そんな火力を持ってる奴なら、直接襲ってきたほうが速いと思うが……だが、警戒したほうがいいだろうな」
ゼンさんの言葉に、僕は口を引き結びながらも頷いていた。
撤去作業は夕方までかかったものの、何とか通り抜けられるスペースを作ることに成功。
しかし、作業の途中、大きく焼け焦げたネットなども発見され、人為的にがけ崩れが引き起こされた可能性はかなり高くなっていた。
――その為、僕達はかなり警戒を高め、先に進むことになったのだった。
* * * * *
夜。結局僕達は目標としていた街に辿り着けず、野宿することとなっていた。
と言っても、護衛依頼で予定通りの時間で進めることは中々ないらしい。
魔物の襲撃もあるし、馬が潰されれば進む速度は遅くなってしまう。
その為、野宿のための装備と言うのは、キャラバンには必ず常備されているものなのだ。
「テントと毛布、こういうのは何処に行っても変わらないよね」
「イリスちゃん、野宿なんかしたことないのに何で知ってるのです?」
「あ、えーと……ほら、道具屋とかで見たから」
「成程、そういえばあったのです」
アイの言葉を適当に誤魔化しつつ、僕は完成したテントをぐるりと見回す。
まあ、元の世界のものみたいな、ファスナーで入り口が出来ているような上等なものではない。
精々雨風が凌げる程度のものだし、それあけあれば十分だ。
僕達は、あの崖を越えて山岳地形を通り越し、比較的地面が平坦な地域まで移動し、野営の準備を行っていた。
近くには林があり、視界は若干よくないけれど、これ以上の移動は困難だと判断したためだ。
夜に進むのは、流石に難しいしね。
「イリス、ちょっといいかしら」
「あ、はいなんですか?」
テントの中を覗き込んでいた僕に声をかけてきたのは、先ほどまでアルベスタさんと話をしていたクラリッサさんだった。
何やら申し訳なさそうな表情をした彼女は、テントから抜け出した僕に対してこう告げてきた。
「疲れてるところ悪いのだけど、夜間の見張りの組み合わせを考えたいのよ」
「夜間の見張りですか……やっぱり、あの崖のことで?」
「ええ。あれだけ働いてくれた貴方を見張りに立てる必要はないと思っていたのだけど、流石に人為的な痕跡があるとね」
確かに、それは仕方ないだろう。
あれだけの火力を持つ人間が、人為的にがけ崩れを発生させたのだ。
しかも、村で話題になっていなかった辺り、つい最近である可能性が高い。
その人物による襲撃は、警戒しなければならなかった。
「二人一組で見張り番を行うわ。けど……流石に、アイは疲れてるみたいね」
「あー……一番頑張ったのはアイですから、仕方ないですよ」
「むぅ……でも、イリスちゃんだけに頑張らせるわけには行かないのです!」
「確かに、貴方の《妖精魔法》には頼りたい所だし、頑張ってくれると言うのならそれは止めないけど……そうね、それ以外にも誰かつけた方がいいでしょう。誰と一緒がいいかしら?」
僕とアイだけ、と言うわけには行かないらしい。
どうしようかと考えつつ、ふと視線感じて顔を向ければ、そちらにいたのはアルベスタさんの近くにいるローディスさんとフェリエルさんだった。
一応、あの二人にも話は通っているらしい。
僕と一緒でも構わない、と言うかローディスさんに至っては望む所というスタイルみたいだけど――
【安価:名前指定】
1.クレイグ
2.クラリッサ
3.エルセリア
4.エメラ
5.ローディス
>6.フェリエル
もしかしたら、フェリエルさんと話すいい機会かもしれない。
ちょくちょく目が合ってはいたものの、しょっちゅう飛んでいたせいで、あんまり話せるタイミングはなかったし。
「それじゃあ、あの人と……たまには、パーティメンバーの人以外とも交流してみたいので」
「あら、それはいい心がけだとは思うけど……彼女なの?」
「ローディスさんだと、若干身の危険を感じます」
「ああ、それはまあ、無理はないわね……了解よ、そういう風に話を通しておくわ」
クラリッサさんは若干驚いた表情を見せたものの、僕の言葉に納得し、頷いてくれた。
クラリッサさんから話を通されたフェリエルさんは、若干驚いた表情を見せたものの、僕と視線を合わせて軽く会釈を返してくれた。
僕の場合、寝ようとしない限りは眠くなることもないし、夜の見張りに関しては問題ないだろう。
色々と不思議な体だけど、便利なものは便利に使っておくべきだ。
「ま、何事も経験だよね」
「イリスちゃんは頑張り屋なのですよ……」
若干疲れた様子のアイを指先でいじりつつ、僕は野営への準備を始めるのだった。
* * * * *
自分からやるといっておいてなんだけれども、夜の見張りと言うのはひたすらに根気の要る仕事だ。
何といっても、やることが本当に少ないのだ。
長時間ずっと気を張り続けていることも出来ないし、精々周囲の音に耳を済ませておく程度。
僕の場合は鋭い感覚を有しているし、特に意識せずとも接近してくる存在には気付くことができるはずだ。
つまり、意識してやるべきことは本当に少ない。精々、焚き火の火を絶やさないようにしておくことぐらいだろう。
昼間仕事をこなしたアイは、流石に疲れたのか僕の頭の上で転がっている。
アイも僕と同様睡眠を必要としない存在だけど、僕と違って無尽蔵な体力があるわけではない。
疲れれば、それに応じた休息は必要なのだ。
「おかげで、本当に静かだけど――」
「――イリスさん、薪の追加、持って来ました」
「あ、ありがとうございます、フェリエルさん」
一時的に火の周りを離れ、焚き火にくべる薪を回収しに行っていたフェリエルさんを、僕は笑顔で出迎える。
基本的に物静かな彼女は、こうして焚き火を囲んでいる間にもあまり喋ることはない。
けれど、機嫌が悪いと言う様子でもなく、彼女の表情は穏やかだった。
倒木を寄せただけの簡単な椅子に腰をかけたフェリエルさんに対し、僕は薪を追加しながら問いかける。
「静かですね……襲撃、来るんでしょうか」
「さあ、分かりませんが……貴方の仲間が張った陣がありますから、それほど警戒する必要はないでしょう」
フェリエルさんが言っているのは、エルセリアの張ってくれた魔法のことだ。
野営に入る前、エルセリアは《儀式魔法》という魔法を使用し、この周辺一体にある条件を持った結界を築き上げたのだ。
簡単に言えば、外部からの侵入者に反応し、警報を鳴らすと言うもの。
魔力こそ失っているものの、エルセリアの持つ魔法への知識量は減っていない。
そうした高度な儀式結界も、彼女は難なくこなすことが出来るのだ。
おかげで、僕たちも必要以上に警戒する必要なく、穏やかに夜を過ごすことが出来ていた。
と――
「……イリスさん。一つ、お尋ねしてもよろしいでしょうか」
「はい、何ですか?」
唐突に掛けられた言葉に、僕は首を傾げつつも視線を上げていた。
焚き火の光に照らされたフェリエルさんは、まるで揺らいでいるような銀髪を整え、真っ直ぐと僕を見つめて声を上げる。
「何故、私に声を? 貴方の仲間は、他にもいたというのに」
「ああ……まあ、それほどしっかりした理由があるわけじゃないんですけど、一つ経験してみようと思って」
「経験、ですか?」
「僕は、色々と経験してみたいんです。まだまだ実力不足だけど、いずれはもっと強くならなくちゃいけませんから。その為にも、色々な経験をして、普段話せないような人とも話して……そんな風に、頑張ろうと思って」
「……成程。いい心がけだと思います」
頷くフェリエルさんに、僕は思わず僅かな羞恥と共に苦笑する。
確かに本心だったけど、やっぱりこうして言うのは少し恥ずかしい。
けれど彼女は、まるで喜ばしいことだとでも言うかのように、柔らかい表情で同意してくれた。
「じゃあ……今度はこっちからも質問いいですか? どうせ暇だから、交互に質問と言うのもいいかなって」
「はい、構いません」
「ええと、それじゃあ……フェリエルさんは、どうしてこの依頼を?」
「私は、この依頼に限らずですが……お父様からの命によって、仕事をこなしています」
「お父様? このキャラバンの中にいる人ですか?」
僕が疑問と共に問いかけると、フェリエルさんは首を横に振って否定していた。
どうやら、このキャラバンとは関係なしに、この護衛を受けるように命令されたようだ。
「私は、お父様のお役に立つため、こうして働いています……ただ、それだけです」
「フェリエルさんは、お父さんのことが好きなんですね」
「好き……ですか。あまり、よく分かりませんが……それが、私のやるべきことだと思っています」
何だか、複雑な親子関係のように思える。
ただ、フェリエルさん自身の表情は穏やかで、決してその父親のことを嫌っているわけではないように思えた。
その父親のために仕事をすることも、彼女にとっては大切なことなのだろう。
「では、今度は私から……貴方は強くなりたいと言いましたが、どうすればもっと強くなれるとお思いですか?」
「もっと強く? そうですね……」
フェリエルさんの言葉に、最初に思い浮かんだのは、僕にとって印象に残る『強い人物』――クレイグさんの言葉だった。
あの人は、誰だかは分からないけど、遥か高みにいる強い人物に憧れを抱いているような気がする。
そこに一歩でも近付くため、あの人は愚直に剣を振り――だからこそ、あれだけの強さを手に入れているのだろう。
「……明確な目標を持つこと、だと思います。僕にはまだ、そういう相手はいませんけど……目標となるような強い人に憧れて、その人に少しでも近づけるように努力すれば、きっと強くなれるんじゃないでしょうか」
「目標……目標となれるような強者、ですか。成程、参考になります」
「はい、それじゃあ今度は僕が……フェリエルさんが好きなことって何ですか?」
「……ふむ、あまり考えたことはありませんでしたが」
何だか、この人も結構変わっているな。
普通、自分の好きなことなんてすぐに思いつくと思うんだけど。
沈黙してしまったフェリエルさんは、虚空を見上げながら何やら思い悩んでいる様子だった。
そんなに難しい質問をしたつもりはないのだけど。
「えっと……なんていうか、今まで楽しいなって思ったこととかは? 嬉しいでもいいですけど」
「すみません、あまり心の機微には詳しくなく……私は、お父様のお役に立ちたいだけですから」
「むぅ……じゃあ、その人に褒められたりとか、認められたりしたときとかって、嬉しいと思ったりしませんか?」
「――――」
僕の告げた言葉に、フェリエルさんは目を見開いて硬直していた。
そんな変わったことを言ったつもりはないのだけど、どうかしたのだろうか。
「仕事が上手く言ったときとか、褒めてくれたりしないんですか」
「いえ……します、してくれます……そうか、これが」
「何だか、色々複雑みたいですけど……フェリエルさん、好きなことのためだから、きっと頑張れてるんですよ」
「好きなこと、だから……貴方は、好きなことをしているのですか? 先ほどの話では、義務感のように聞こえましたが」
「ああ……まあ、それは確かにそうですけど。でも、僕も好きなことはできてます」
告げて、僕は空を見上げる。
こうして、空を見上げることが出来ている。
ずっとずっと、病室の景色しか見ることが出来なかった僕にとって、今のこの命は、そして目に入るもの全てが、かけがえの無い奇跡のようなものなのだから。
「色々なものを見て、誰かと他愛も無い話をして、美味しいものを食べて……今こうして、生きているって実感できる。それだけで、とても幸せなことだって思えるんです」
「……生きているだけで、ですか?」
「こうやって自由に旅をできるだけでも、たくさんの発見をすることが出来ますから。生きているからこそ、好きなことを好きだって、実感できるんだと思います」
「……貴方と話していると、それこそ色々な発見がありますね」
生きているだけでハッピーなんて、我ながら現金なものだと思うけど、でもこれは偽らざる本音だ。
死に瀕した体で、何も出来なかった僕だからこそ、今の命を、アイリスがくれた体を大切に思うことが出来る。
精一杯生きていこうと思えるからこそ、強くなろうと戦うことが出来るんだ。
そんな僕の言葉を聞いていたフェリエルさんは、どこか柔らかい笑みを浮かべ――次の瞬間、その視線を鋭く変えて横へと顔を向けていた。
【――《鋭敏感覚》――】
それに数瞬遅れる形で、僕もその気配に気付く。
僕らの方に近寄ってくる足音……二人分の気配だ。
夜闇を見通す僕の目は、その気配の主を確かに捉えていた。
「……何か用でしょうか? 交代の時間まではまだありますが」
「差し入れだよ差し入れ。そう警戒すんなって」
酒瓶を持って現れたのは、この後に見張りをする予定の、『鬼熊団』のメンバー二人だった。
ビンを持っているものの、本人達は酒に酔った様子はない。
けど、交代の時間にもまだ早いのは確かだ。
一体何のつもりなのかと視線を向けているうちに、彼らは僕らが座っていた丸太の横に腰掛け、コップに注いだ酒を強引に手渡してきた。
「ほれ、夜は冷えるだろ。体が温まるぜ?」
「はぁ……」
匂いが強い、結構強いお酒のようだ。
まあ、飲んだ所で酔いはしないのだけど――と、僕がそう考えていた時、同じようにコップを手渡されたフェリエルさんが声を上げた。
「……雑談ですが。私も彼女も、酒には酔わない性質です」
「……へ、へぇ。それなら、これぐらい飲んでも大丈夫だろ?」
「ええ。そしてもう一つ余談ですが……私は、薬物に対する耐性訓練を受けています。薬の類は効きませんし、口に含んだだけでどのような効果のものかは判別できます。このように、強い酒の中だとしても……おや、どうしました? 表情が強張っていますが」
淡々としたフェリエルさんの言葉に、二人の男は顔を引き攣らせて沈黙する。
彼女はまだ口をつけていないし、ハッタリの類だったのかもしれないけど……この男二人は、随分とお粗末な反応を返していた。
まあ、フェリエルさんのこの返しを予想しろと言うほうが難しいかもしれないけど、ちょっと甘く見すぎじゃなかろうか。
「さて、折角注いでくれたお酒ですから、飲んで見るとしましょうか――」
「ちょ、ちょっと待ってくれ! ははは、もうちょっといい酒があるんだ!」
「あ、ああ! そっちを持ってきてやるから、それは俺たちが持ってくぜ、な?」
「……はぁ。下らないですね。後、そこにいると危ないですよ」
「は? あんた、何を――」
――その刹那、僕の感覚が、林の奥から飛来する矢の音を捉えていた。
魔法による迎撃は間に合わない。咄嗟に防御を固めると共に、矢の方向を見極めようとして――闇を貫いた一矢は、動揺していた男達の内の一人を射抜いていた。
「が……ッ!?」
「う、うわぁっ!? な、どうして……!?」
「……どうやって儀式結界を越えてきたのかは知りませんが、放置する訳にも行かないでしょう。片付けてきます」
「え、ちょっと、フェリエルさん!?」
脇においていた長剣を持ち上げて立ち上がったフェリエルさんは、そのまま林の奥へと向けて駆けて行ってしまった。
一人で行くのは危ないと言おうとしたのだけど、そのあまりにも躊躇いのない動きに呼び止める暇も無かったのだ。
しかも、先ほど射抜かれた男は、処置しないと危ない状態だ。
僕は――
>1.フェリエルさんを追いかける。
2.応急処置を施す。
いくら何でも、相手がどれだけいるのかも分からないのに一人で行かせるわけには行かない。
地面に置いていた槍を持ち上げ、フェリエルさんの背中を見つめる。
「そこの『鬼熊団』の人! 応急処置はそちらに任せます!」
「あ、おい――」
制止を振り切り、加速する。
一応、警報用の術式は作動しているはずだ。皆もすぐに起きてくるはず。
それまでに、何とか援護を――そう思った、瞬間だった。
「――っ!?」
僕のほうへと向かって飛んできた物体を、反射的に槍で叩き落とす。
液体を撒き散らしながら地面に落ちたそれは――切断された、人の上半身だった。
「く、そ……話が、ちが――」
そんな小さな呟きを最後に、襲撃者と思われる男は事切れる。
【――《戦闘用思考》――】
その瞬間、スイッチが切り替わるように、僕の意識が集中状態へと変わる。
光の無い、暗い林の中。普通ならば、戦うどころか真っ直ぐと進むことすら難しいだろう。
だが、彼女は――まるで意にも介さぬように、その両手剣と思われる剣を片手で振り回していた。
「逃がしません」
フェリエルさんの掌に宿るのは、蒼白く輝く雷。
右手の雷は剣に吸い込まれ、蒼白く輝く長剣へと。そして左手の雷は、そのまま周囲へ矢の如く放たれていた。
闇夜を斬り裂いた雷の数は五つ。それら全てが、まるで木を避けているかのように直進し――その奥に隠れていた襲撃者達を正確に貫く。
「残りは、そこ……!」
雷を宿した剣が、闇夜に軌跡を描きながら翻る。
地を駆けたフェリエルさんは一直線に奥へと向かい、木に隠れている一人の男を標的にその剣を振りかぶる。
って、拙い――
「フェリエルさん、全部殺すのは――」
「はああっ!」
――だが、僕の制止は遅かったようだ。
まるで躊躇い無く剣を振りぬいたフェリエルさんは、一抱えはありそうな木ごと男の体を真っ二つにし、迸る雷でその身を焦がしていた。
僕が追いつくまでのほんの数秒で襲撃者を殲滅したフェリエルさんは、構えを解くと共に僕の方へと振り返る。
「……済みません。加減が利かなかったもので」
「はぁ……まあ、この暗闇なら仕方ないかもしれませんけど」
けど、情報を得る手段が失われてしまった。
彼らが一体どうやって儀式結界を越えてきたのか、それを調べたい所だったのだけど。
「とりあえず、もう気配はありません。戻りましょう」
「……ですね」
いつまでもここにいても仕方ない。
更なる襲撃に警戒しつつ、朝を待たないと。
軽く身体検査をしてみたけど、特に手がかりのようなものは見つからない。
恐らく、盗賊の類で間違いはないのだろうけど――
「……色々と、きな臭いな」
小さく呟いて立ち上がり、踵を返す。
あの土砂崩れも、儀式結界を越えてきた方法も、分からないことが多すぎる。
僕は嘆息を零しつつ、フェリエルさんを追ってキャラバンへと戻っていったのだった。
【Act08:天使の疑念――End】
NAME:イリス
種族:人造天使(古代兵器)
クラス:「遺物使い(レリックユーザー)」
属性:天
STR:8(固定)
CON:8(固定)
AGI:6(固定)
INT:7(固定)
LUK:4(固定)
装備
『天翼』
背中に展開される三対の翼。上から順に攻撃、防御、移動を司る。
普段は三対目の翼のみを展開するが、戦闘時には全ての翼を解放する。
『光輪』
頭部に展開される光のラインで形作られた輪。
周囲の魔力素を収集し、翼に溜め込む性質を有している。
『神槍』
普段は翼に収納されている槍。溜め込んだ魔力を解放し、操るための制御棒。
投げ放つと、直進した後に翼の中に転送される。
特徴
《人造天使》
古の時代に兵器として作られた人造天使の体を有している。
【遺物兵装に干渉、制御することが可能。】
《異界転生者》
異なる世界にて命を落とし、生まれ変わった存在。
【兵器としての思想に囚われない。】
使用可能スキル
《槍術》Lv.2/10
槍を扱える。戦いの中で基本動作を活かすことができる。
《魔法:天》Lv.2/10
天属性の魔法を扱える。攻撃魔法を使用可能。
《飛行》
三枚目の翼の力によって飛行することが可能。
時間制限などは特にない。
《魔力充填》
物体に魔力を込める。魔導器なら動作させることが可能。
魔力を込めると言う動作を習熟しており、特に意識せずに使用することが可能。
《共鳴》
契約しているサポートフェアリー『アイ』と、一部の意識を共有することが可能。
互いがどこにいるのかを把握でき、ある程度の魔力を共有する。
《戦闘用思考》
人造天使としての戦術的な思考パターンを有している。
緊急時でも冷静に状況を判断することが可能。
《鷹の目》
遥か彼方を見通すことが出来る視力を有している。
高い高度を飛行中でも、距離次第で地上の様子を把握することが可能。
《鋭敏感覚》
非常に鋭敏な感覚を有している。
ある程度の距離までは、近づいてくる気配などを察知することが可能。
称号
《上位有翼種》
翼を隠せる存在は希少な有翼種であるとされており、とりあえずそう誤魔化している。