③話し合い
今回はご覧いただきありがとうございます。前回もお読みになって頂けるといいと思います。
みんなで俺の家に集まったが、少し狭いな。
「それでヒカル~、どうしたのっ?」
ミオは学校と相変わらずすごく明るいテンションだ。
「あのなあ、ミオ。ミオだけじゃなくて、みんなこの状況を理解できてるやついるか?わかってるやつは、手をあげろ」
俺が机に身を乗り出していうと、リクとユズキだけが手をあげた。
……やっぱりな。頭がいいやつはやっぱり頼りになるぜ。
アリスとハルトとユズキは少し落ち込んでいるように目線を落としていて、ミオだけは頭にはてなマークを浮かべている。
ミオは運動神経はいいけど頭だけは本当に悪いんだよな。
「はい、じゃあリク、説明してくれ」
リクは指名されるとやれやれとでも言いたそうな顔で前に出て、説明し始めた。
「まず、昨日寝ただろ?それでみんな、朝起きたらこうなってた。そもそもこれはなんの世界か?これは、ゲームの世界だ。ゲーム名は、ユズキ、どうぞ」
「えっ!と、スコープライトであってる?」
急にふられたユズキはおどろいてから答えた。
「ピンポーン。正解。これは最新ゲーム、スコープライトの世界だ。スコープライトと言えば?はい、ハルト」
「え、僕?スコープライトと言えばか……あ!ニュース!『謎の死』だっけ」
また急にふられたハルトは少し考えてから言った。
ニュースはハルトも見てたんだな。
「またまたピンポーン、正解。で、どうやったら死ぬか、わかってるんだよな、ヒカルは」
「ああ。ゲームの世界の中で倒されると、現実世界でも死にいたるんだろ?」
俺は別に驚きもしないで言った。
これは、昨日からわかってたことだからな。
リク以外の全員は目を丸くさせて驚いている。
「そうだよな。で、このゲームから俺たちはログアウトできないわけで」
リクの言葉に俺は、そうか!ログアウトする手があったか!、と思ったが確かにリクの言葉通りログアウトできない。
他の全員も確認していたがログアウトできる人は誰もいないようだった。
「帰る方法はわかっているのか?」
「ああ、多分な」
驚く俺たちに、リクは「予測だからな?」と付け足す。
いや、でも、『多分』があるだけでも今はマシだ。
「で、その方法は何だ」
「そんなの簡単さ。このゲームを『クリア』することだよ」
リクはにやりと笑う。
クリア......!?このゲームはモンスターに当たっていくだけでもずいぶん勇気がいることなのにクリアしないといけないのか……?いや、そもそもクリアってどこまでやったらクリアだ……?最新ゲームすぎて何もわからない。これじゃピンチだ。最悪の場合、一生現実世界に戻れないぞ……!
いろいろなことを考えすぎて頭がごちゃごちゃになってきたとき。
パンパン!
突然リクが手を叩いた。
「混乱するの終わりな。俺たちは学校イチ良いチームだ。頭の回るユズキやヒカルに俺、運動が得意なミオ、チームを支えてくれるハルト、社会的なことを知っているアリス。だから大丈夫だろ?それとも死ぬのが怖いのか?自分が信じられないのか?じゃあその壁をぶち破れ!俺たちならできるだろ!絶対に!このゲーム、クリアしてやろうぜ!」
リクの力強い言葉に、全員の表情が少しゆるむ。
「うん、僕たちならできるよ!」
最初に声をあげたのはハルトだった。
「よくわかんないけど、わたしたちにできないことなんてないよね!」
「ミオちゃんの言う通り、私たちならクリアできるよ!」
次にミオ、ユズキと続く。
「しょうがないわね。この危機に、このアリスが力を貸してあげるわ!」
アリスも続いた。
みんな……
「ヒカルは?」
「ああ。俺たちならやれる!できる!がんばろうな!絶対に、現実世界に戻るんだ!えいえい、おー!」
「「「「「おー!(。)」」」」」
リクだけはローテンションだったが、それでも全員返事をしてくれた。
「それでこの町には俺たち以外の人はいるのか?」
「それは、まだわからない。分担して調べよう。女子と男子な。じゃ、また」
リクは女子たちに手を振って「ほら、行こうぜ」と声をかけてきた。
「ああ。じゃあ、よろしくな」
「オーケーです。そっちは任せます!」
後ろでユズキの声がした。俺たちは町の反対方向に向かって歩き出した。
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