表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

現実との相対 1

一つの詩集では不自然だったために二つに分けました。

 「これは何の雫?」


いつの間にか立ち止まって

後ろを振り返ることが多くなった


振り返ったとしても

誰の姿もないのに

ただ何となく気になることがあって

気が付くと振り返って

放心している自分の姿をみつける


日々の喧騒の中で

避けることのできない用事に囲まれて

追いまくられる昨日と

余裕もなく走り回る今日と

眼をつむっていても訪れる明日


出来る限りの努力も

眠ることなく続く日々も

心底からの欲求に裏打ちされた

求め続けていたものとは

姿も、形も異なったことが悲しい


何時からこんなことに

何故にこれほどまでに

いったいこれは何なのだろうか

どうなってしまっているのか

これは取り戻すことができるのだろうか


ふらふらと、ゆらゆらと

熱い道路の上の陽炎に似た

追いかけても、追いかけても

手の届かない逃げ水のように

前に伸ばした腕は虚しい


ふと気になって

振り返ってみる

私の後ろ姿はどんなことになっているんだ

作業着に包まれた私は

どんな姿に見えているんだ


ねえ、通り過ぎた過去は

そこにとどまり

ただ突っ立っていればいいのかもしれないが

今を生きる私は、すでに

過去の何かと結びついてしまったのだろうか


ふと気になって

振り返ってみると

ぽたぽた落ちる汗に似た雫が

嫌になるほどにぽたぽたと

ぽたぽたと落ち続けている




 「繰り返される日常」


ふと思いなおして

スポーツシューズを見に行くことにした

お財布の中には

喫茶店で甘いものを食べる分しか

入れてないことに気が付いたけど

そんなことはいいか


接着剤とプラスチックの

ツンとする臭いが満ちている

頭がくらくらする空間に

壁の上の上まで並べられている

靴たちの棚に囲まれた


途端に自分の立っている位置を見失った


試着用においてある腰掛まで

ふらふらしながらたどり着いて

動けなくなった自分に溜め息をつく


目敏く見つけた店員さんの声が入ってこない

何事かしゃべりかける声が聞こえない


世界がぐるりと裏返る


巻き戻される世界は

モノカラーで

どこかで吹く風の音がゴウゴウと

ゴウゴウと響き続ける


ここに何しにやってきたのか

私は何処からここに来たのか

今まで何をしていたのだろうか


立ち尽くす私の前には

もやもやとしたものがあるだけだ

それを見つめる私には

恐れも、悲しみも、悔恨も、怒りも

なにも浮かんでこない


ふと思いなおして

キャンピングカーを見に行くことにした

・・・・・

・・・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ