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意外!それは打ち切りエンド!

連続更新五話目

これで最後になります。

『・・・・・妹です!』


『・・・・は?』


俺の思考が停止する。


『君の妹です!』


『・・・。お前、馬鹿にしてんの?俺の妹は既に・・・』


『うん。知ってる。まぁ論より証拠だね』


管理者がそう言うと目の前に光の柱が現れた。徐々にその光が薄れていき、その後には


・・・・・もしも成長していたらと言う風な感じの妹が立っていた。


「・・・・・・ユ・・カ?」


「ん、んぅ」


妹の声を聞いて俺は咄嗟に転移して抱きしめた。


「・・・ユカ・・ごめんな。俺、家族守れなかったよ・・・。俺が合宿になんて行かなければ良かったのに、本当にごめんなぁ。痛かったよな、ごめん・・・。本当にごめん。」


「シュウ兄?・・・・シュウ兄!!」


堰を切ったように号泣しながら謝る俺と、同じように涙を流して頷いてくれる妹。妹に会えたと言う実感と、生きているんだと言う証拠の体温に更に泣いた。




しばらく俺達はそのまま泣き続け、落ち着いてから最後にもう一度ごめんと謝ってから体を離す。


「涙でよごしちゃったな」


「ううん。良いの。私も汚しちゃったし」


「・・・あれ?ユカおっきくなってないか?」


「今気づいたの!?」


そう驚く妹の姿は、俺より少し身長が低いが、小さいときから変わらない黒髪のツインテールで凄く可愛くなっていた。見た目は高校生くらいか。


「可愛くなったな。俺と全然似ないで美人になった」


「そりゃそうだよ、私たち血が繋がってないんだもん」


「え?」


「え?」


「なんで・・・その事を知ってるんだ?」


「管理者さんに教えて貰ったから」


『えーっと・・・感動の再会を邪魔してすまない。事情を説明した方が良いと思ってね。無粋だと思うけど許してくれ』


『いや、構わない。色々聞きたい事あるし』


『そうだね。まず君の妹についてだけど、僕が向こうの世界と交渉して連れて来た。その時に色々と話もしたんだ』


『・・・そうか。それは素直に嬉しいし別に良いんだが。だがそうすると時間が合わなくなるんだが?』


『それについてはこっちと向こうで時間の流れが違うからね』


『そしてもう一つ。俺が向こうで死ななかったら妹はこっちで一人っきりで暮らすことになってたわけだよな?』


『それは私が管理者さんに頼んだの。私が死んだ後こっちの世界に来て、管理者さんに色々教わりながら成長して、シュウ兄より年齢が上にならないように私の時間を止めて貰ったの。もしもシュウ兄がこっちに来たらその時に起こしてって。だから最初目が覚めた時は驚いたんだよ!』


『そうだったのか。父さんと母さんは?』


『それについてはごめんね。流石に三人をこちらに呼ぶことはできなかったよ』


『そうか、いや、妹に会えただけでもう良いよ。ありがとう』


『うー。素直になられるとなんかムズムズするなぁ』


『ほっとけ。でもどうして俺にそこまでしてくれるんだ?』


『うーん。出来れば秘密にしたいかなぁ』


『そう言われると気になる』


『ならヒントだけ。って言っても君は思い出すだろうけど・・・12月25日、クリスマス』


『クリスマス・・・』


俺は埋没した記憶を揺り起こし、クリスマスの出来事を思い出す。

何かあったかと。いや、一つだけあった。


あれは俺が10歳の時。親に頼まれて予約していたクリスマスケーキを買いに行った時の事だ。

夕方頃に家を出て、無事に買い終わって帰ろうと土手を歩いていた。

そしたら、何処かから聞いた事も無いような鳴き声が聞こえてきたんだ。

その声は河川敷の方から聞こえてきて、俺は興味本位からその場所へ草をかき分けて進んでいった。

そして見つけたのは一匹の鳥。図鑑でも見たことがないような、多分新種の鳥だった。

しかしその鳥は翼を怪我しており、助けを求めるように鳴いていた。のだと思う。

俺はその鳥を優しく抱きかかえて家へと帰った。

両親は特に反対するでもなく、可哀想だと言って家で看病することになった。

一日中付きっ切りで看病して、次の日に病院に連れて行こうと思った。

クリスマスケーキはちゃんと頂いたよ。

その日の夜。俺はふと鳥の鳴き声で目を覚ました。

鳥の様子を見に寝床へ向かうと、元気になった鳥が俺にすり寄ってきた。

俺は嬉しくなって、夜中にも関わらず一緒に楽しく遊んだんだ。

そしていつの間にか寝ていて、次に目覚めたときには朝だった。

もう元気だから大丈夫だろうと寝床へ向かうと、幸せそうな顔をして冷たくなっていた鳥が静かに横たわっていた。

・・なんで?と思ったよ。あんなに一杯遊んだのにって滅茶苦茶泣いたっけな。

今思い返すと、あれは鳥と共有してみた夢だったんだろうな。

その後は家の庭に埋めてあげたんだっけ。


『お前、あの時の鳥か』


『うん。やっぱり思い出せちゃうか。あの時はありがとう』


『いや、結局俺はお前に何もしてやれなかった』


『そんな事ないよ。あの時、たった少しでも一緒に居てくれて本当に嬉しかったんだから!』


『そうか。俺は何もしてやれなかったのに俺は貰ってばっかりだな』


『良いの良いの!僕がしたくてしてるんだから気にしないで』


『そうか、ありがとうな』


心の底から色々な思いを込めてそう伝える。


『どう致しまして。さて、湿っぽくなっちゃったね。僕のダンジョンをクリアして、妹ちゃんとも会えたんだから喜ばないと!これから君達の新しい人生が始まる。どんな人生を歩むかは君達が決めて行くんだ。この世界を楽しんでね!』


『あぁ!』


『改めて。ベスタへようこそ!歓迎するよ!』


俺と妹の人生はここから始まる。一度は失ってしまった人生だが、この馬鹿みたいだが、どこか楽しくもあるこの世界で俺たちは生きていく。妹と一緒に。

打ち切りエンド!

まぁこの先もまだまだあったりするんだけど一旦ここで完結とさせて貰います。

楽しめて貰えてるのかな?わかんないけど、この自己満足満載な小説を読んで下さり有難う御座いました。


続きは気がノれば書く!多分書く。書くんじゃないかなぁ。書けたらいいなぁ。

てなわけで、チート物の期待が多ければ書きたいと思います。

ご意見ご感想お待ちしております。ではでは

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