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プロローグ
《普通》なあたしと規格外幼馴染達。しかもモテるし全員男しかいない。おかげで女子の友達がいない。泣けるよ、うん。だから、決めた。高校こそ彼らと違う高校へ行こうって…頑張ったのに!なんでこうなるんだ!権力なんてくそくらえ!
春。待ちに待ったこの季節。新しい節目。新しい学校。《普通》の生活。
そんな昨日までの浮かれていたバカな自分を殴りたい
目の前にいる幼馴染達をみて後悔する。
なぜこうなることを予想しなかったのかと。
「姫、違う学校に行こーとしてたんだって?」
ニコニコと笑顔…いや、目が笑ってない魔王様とその仲間たち…いや幼馴染達
そして真ん中にポツンと逃げられないように囲まれるあたし…姫こと姫宮雪菜。今年で憧れの高校生。そして憧れの《普通》の生活をするはずだった
いや、あたし自身は至って《普通》な一般人でどこにでもいるようなそんな存在。むしろ《普通》じゃないのはその周りだ。環境もそうだが1番はこいつら周りにいる幼馴染共である