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悪役令嬢恋模様

作者: 猶路 豊

設定はモブの世界と一緒ですが、出てこないので短編で。

 栄えあるパルパテイト魔法学園高等部へ編入してきたクラリスの話を聞いたとき、会った事もない彼女にとても嫉妬したわね。


 首席入学した私を軽々と超す才能、私の積み重ねた努力をあざ笑うかのように思えた……。


 そして、兄様が彼女に傾倒していく様子に苛立を覚えたのよ。


「アルフレッド様からシャルル様のお話を伺って、ずっと会いたかったんです。」


 兄様に紹介されて嫌々彼女に会った時、灰色の世界に色がさしたの。そして様々な映像が共に頭に浮かんできて、多くの情報に脳が悲鳴をあげて私は倒れた。


「シャルル様ーーーー。」


 倒れた私に駆け寄る彼女を見た私は、笑っていたに違いないわ。


 どうやら私は前世の世界で大人気だった乙女ゲーの世界に転生したこと、主人公をライバル視する令嬢であること、そして主人公が彼女で攻略者に兄様がいること等々を思い出したのよね。


 前世が誰で何をしていたかは分からなかったけど、今を生きるのに必要ないわ。


 私の設定は、極度のブラコンと天才肌の主人公に叶わない鬱憤がたまっていることろに、婚約者が彼女に惚れて婚約破棄されたことでたがが外れて、取り巻きを使ってありとあらゆる妨害をするわけね。


 ブラコン? ふん、ある意味そうかもしれないわね。だって嫌いだもの、俺様で自分のことしか見てないし見えてないところがね。


 それに、婚約は破棄されて欲しかったのよね。私そういう趣味持ってないし……。想像しただけで寒気がするわ。


 あぁ……。


 クラリス、可愛かったわ……、一目惚れってあるのね。


 ふふ、いままで嫌で仕方なかったけど、彼女に近づけるならこの姿も悪くないわね。


 そうね、まず友達になって、彼女の目をこちらに向けなきゃ。


 親友になって、私が居ないとダメにして……。


 そして、閉じ込めちゃおうかしら。


 戸籍まで女にされちゃってるんだもの、2人の幸せの為に仕方ないわね。


 私が男だって知ったら、愛してくれるかしら。


 明日から、ゆっくり貴方の心を搦め捕って、離れられない様にしてあげる。


 兄様にも婚約者にも渡す気はないわ。

きっと、モブ達は大変な目にあっているでしょう。


「悪役令嬢が主人公の親友になってるんだけど、つか軟禁してるぞ。」


「取り巻き騙っていじめてたのに、なんで親友になってんだよ(涙)軟禁って百合なのか?」


「どうやら、親が女の子ほしさに戸籍を偽造してたようです。外身も中身も立派な男の子のようです。」


「俺たちのボーナス飛んだ。減棒ですむといいなぁ」

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― 新着の感想 ―
[一言]  とてもいい一人称だと思いました。結構な急展開ではありましたが。  他の作品も読んでみたいと思います。あんなに文章が上手だったら他の作品も読み応えがあると思いました。  私も小説を書いてい…
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