脱出
学校2F教室
14:15
放送「只今校内で暴力事件が発生しました。生徒の皆さんは先生の指示にしたがって避難してください。」
突如自習中の教室に流れる放送。
さっきまでにぎやかだった教室はときが止まったかのように静まりかえる。
そして
男子生徒A「ぼっ暴力事件!!」
男子生徒B「おっおい!校庭が大変なことになってるぞ!」
女生徒「キャーーー!」
男生徒C「やべぇよ!逃げるぞ!」
バタバタッ
どんどん教室から生徒が出ていく。
酒井「ぼっ僕も逃げなきゃ!」
酒井は走って教室を出ていこうとした。
だが
田村「はいはい。ストップ。」
田村は酒井の後ろから制服のえりを引っ張った。
酒井「うげっ!ちょっちょっと。首しまってる!」
田村「おぉわり。」
田村は手をはなした。
酒井は後ろを振り返った。
酒井「将太朗!まだいたんだ!はっ早く逃げないと!」
田村=将太朗
田村「落ち着け。今外に逃げるのは逆に危険だろ。」
酒井「えっなんで!?」
石井「暴力事件とやらは外で発生したんだ。なのに外に逃げてどうする!?みんなテンパってるだけだ。」
酒井「あれっ!?石井君も!」
石井は窓から学校の校庭を眺めていた。
柳田「俺もいるぜ。」
酒井「んっ!?」
酒井は声がした後ろ側を振り向くと、
柳田「うおおぉ!!」
酒井「うわぁ!!」
酒井は尻餅をついた。
柳田「へへへ。」
酒井「びっくりさせないでよ。」
酒井ゆっくりと立ち上がった。
石井「4人だけか。生き残りは。」
酒井「えっ!?生き残りは!?」
石井「あぁ。今出ていったやつはまず死ぬ。」
酒井「しっ死ぬ!?」
石井「ゾンビを相手に大人数で逃げたら餌食にされるだけだ。一人が噛まれたらまず終わりだ。」
田村「ゾンビって・・・本気で言ってるのか?」
石井「あぁ。体育教師が噛まれた。そして噛まれた体育教師が生徒に襲いかかり噛みついた。その繰り返しだ。」
酒井「ぞっゾンビ!映画に出る架空の存在じゃないの?」
石井「いや俺も信じたくはないが・・・」
酒井「そんな・・・」
田村「ならどうする!?外はあんなんだし。学校に立てこもるか!?」
石井「いや学校に立てこもるのは未来がない。いつか飢え死にするだけだ。」
酒井「うっ飢え死に!?」
石井「だから外に逃げる。」
田村「どうゆうことだ?外は危険なんじゃ!?」
石井「外に逃げるのに変わりはないが、今逃げるのは危険なだけだ。」
酒井「あぁなるほど!」
田村「でも徒歩で逃げるのは危険じゃないか?」
石井「バスだ。バスで逃げる。」
田村「バス!?」
石井「職員室にバスの鍵があるはずだ。そこで鍵をてに入れたら駐車場にあるバスで逃げる。」
酒井「なるほど。」
田村「でも運転は誰がするんだ!?」
石井「柳田。任せた。」
柳田「任せろだぜ!」
酒井「えっなんで柳田運転出来るの!?」
てかいること忘れてたよ。
柳田「よく無免許で車とかバイク運転してたから大丈夫だぜ!たぶん。」
田村「たぶんね。」
田村の顔がひきつる。
石井「まぁこの中では柳田が一番上手いだろ。」
田村「酒井に運転させたらすぐあの世いきだよな。」
酒井「いやいや僕だって出来るよ!?」
田村「出来るよ!?ってなんだよ!?」
酒井「てか免許持ってないんだから運転できなくて当然じゃないの?」
田村「それよりこれからの事だが・・・」
酒井「ちょっ!話しごまかすなよ!」
田村「まぁ何にせよ武器はいるだろ!?」
石井「お前が部活で使ってる野球バットでいいだろ!?」
田村は野球部である。
田村「あぁそうだな。」
田村は自分の机の横に立てかけてあったバットを入れてある袋からバットを取りだした。
色は金色。
酒井「あわぁなんか格好いい!」
田村「まぁな。てか俺にはこいつがあるけど、お前らは何使うんだ?」
石井「・・・」
酒井「・・・」
田村「えっ?何この雰囲気!?」
トンッ
柳田は田村の後ろから
田村の肩に手をおき、
柳田「よろしく頼むぜ。」
田村「よし任せろ!っておい!戦闘要員俺だけかよ!」
てか柳田がいること忘れてたよ。
石井「大丈夫だ。戦闘要員は一人で十分だ。」
田村「十分なのか?」
石井「酒井と柳田はともかく俺の心配ならいらない。なんとかなる。」
田村「まぁお前が言うから説得力はあるけど・・・」
ブオオオオ
酒井「んっ!?なんの音!?」
田村「いやいやだいたい分かるだろ!?」
石井「ヘリだ。」
酒井「ヘリ?」
石井「あぁ。多分屋上に向かった。」
酒井「屋上に!きっと誰か助けにきたんだよ!屋上に行こうよ!」
石井「いや屋上には行かないほうがいい。」
酒井「えっなんで!?」
石井「あんな小さいヘリに何人乗れる?もし乗れなかったらどうする?」
酒井「たしかに・・・」
田村「なら計画は変わらないんだな?」
石井「あぁ。そろそろ行くか。」
田村「ちゃんとついてこいよ。」
田村は酒井を見ながら言った。
酒井「大丈夫だよ。たぶん・・・」
田村「たぶんかよ!」
石井「よし行くか。」
田村「おう!」
酒井「うん!」
柳田「行こうぜ!!」
・・・
田村「いたんだ・・・」
酒井「また忘れてたよ。」
柳田「んっ!?」
学校 2F廊下
14:30
石井達は階段を目指して走った。
職員室は階段をおりた
すぐ目の前にある。
酒井「誰もいないね。」
石井「みんな外に逃げたんだろ。それか屋上に。」
酒井「みんな死んじゃったのかな!?」
石井「他人の心配してる余裕はないだろ。」
酒井「まぁそうだけど。」
すると
バンッ!!
突如鳴り響く銃声。
石井達はその場に立ち止まった。
田村「銃声!?」
石井「・・・」
酒井「やっやばいよ!なんか。」
田村「落ち着け。酒井。」
酒井「・・・」
石井「立ち止まってる暇はない。行くぞ。」
田村「あぁ。」
石井達は再び走り出した。
そして石井達は階段にたどり着いた。
田村「えっ!?」
酒井「うわぁ!」
酒井は尻餅をついた。
石井達の目に写ったのは
自衛隊の死体だった。
自衛隊の死体は壁に寄りかかっていた。
石井「自分でやったみたいだな。」
酒井「そっそんな!?どうして!?」
酒井はゆっくりと立ち上がった。
石井「手に噛まれたあとがある。ゾンビになるくらいなら自分で命をたつことを選んだんだろう。」
酒井「そんな・・・」
石井「でもちょうどいい。」
柳田「あぁ。好都合だぜ。」
酒井「えっ!?どうして!?人が死んでるんだよ!?」
田村「武器か・・・」
酒井「武器?」
田村「銃声がしたんだ。つまり銃を持ってるってことだろ。てかそこに転がってるだろ。」
田村は指をさした。
田村の指の先にはハンドガンが落ちていた。
柳田はそのハンドガンを拾った。
柳田「本物だぜ!これ!」
石井「だろうな。」
石井は自衛隊の死体の持ち物を調べ出す。
すると石井は自衛隊の背中にアサルトライフルが
あることに気づいた。
そしてアサルトライフルを手に取る。
石井「柳田。」
石井はアサルトライフルを柳田にさしだす。
柳田「サンキューだぜ。」
柳田はアサルトライフルを受け取る。
そして石井は再び自衛隊の持ち物を調べ出す。
・・・
石井「ハンドガンのマガジンが2つ。アサルトライフルのマガジンが2つか。」
田村「なんかいい気分はしないな。」
石井「まぁな。それより柳田。ハンドガンをくれ。」
柳田「はいはいさー!」
柳田は石井にハンドガンを投げた。
石井はハンドガンをキャッチする。
柳田「いいのか?ハンドガンで?」
石井「アサルトライフルは重いからな。」
柳田「なるほど。」
石井「ほらよ。」
石井は柳田にアサルトライフルのマガジンを投げた。
柳田「おっと。」
柳田は無事キャッチした。
酒井「僕だけ戦えるもの何も持ってないよー。」
石井「お前が武器持ってても玩具になるたけだ。」
酒井「えっ!?ひどくないそれ!?」
田村「まぁ言われても仕方ないけどな。」
酒井「まぁね。」
田村「納得するんかい!」
石井「それよりそろそろ行こう。さっさとこの学校を出るぞ。」
田村「あぁ。」
石井達は階段をおりていった。
階段をおりると目の前には職員室があった。
石井は周りを見渡す。
石井「よし誰もいないぞ。」
石井は駆け足で職員室の扉の前まで行く。
石井以外も石井の後をついていく。
そしてみんな職員室の扉の前までたどり着いた。
石井はハンドガンを握りしめた。
石井「柳田。お前がまず先陣きってアサルトライフルでゾンビを倒してくれ。俺がサポートする。田村は酒井の護衛。」
柳田「任せろだぜ!」
田村「おう。」
酒井「僕の存在価値・・・」
柳田「じゃぁ行くぜ!」
柳田はおもいっきり職員室の扉を開け
職員室に入っていった。
柳田の目に写ったのは
生徒が先生を集団で食べている光景だった。
そしてゾンビ達は柳田の存在に気付き立ち上がった。
そして柳田を目指してゆっくりと歩き出す。
数は10人ほど。
柳田「気持ち悪い光景見せやがって!」
ババンッババンッババンッ
柳田はアサルトライフルを小刻みに撃っていく。
弾の節約だろう。
ゾンビは次々と倒れていく。
そして10人ほどいたゾンビは全員倒れた。
酒井「柳田やるぅ!」
田村「上手いもんだな。」
酒井と田村が柳田に歩み寄る。
柳田「サバゲーのサークルに通ってるかいはあるぜ!」
酒井「えっ!?柳田サバゲーのサークル通ってるの?」
柳田「そうだぜ!」
田村「どうりで上手いわけだ。」
バンッ
酒井「うわぁっ。」
田村「落ち着け酒井。石井だ。」
酒井「えっ!?」
酒井は石井の方を見た。
石井はさっき生徒のゾンビたちに噛まれていた先生に銃口を向けていた。
おそらく石井が先生の死体を撃ったのだろう。
酒井「なんで!?」
自然に出た言葉だった。
石井「こいつがゾンビになる前に殺した。ゾンビになったら面倒だからな。」
田村「・・・」
酒井「将太朗?」
田村「なんでもない。」
酒井「そう・・・」
石井「それより早く行くぞ。ゾンビが集まってきたら面倒だ。」
酒井「鍵は?」
石井「ほらよ。」
石井は酒井にバスの鍵を投げた。
酒井「おっと。」
酒井はなんとかキャッチした。
石井「お前は鍵係だ。」
酒井「そんなぁ。ダサすぎでしょ。」
石井「戦力外のお前が悪い。」
酒井「戦力外って!まぁ仕方ないけど。」
石井「よし行くぞ。」
柳田「はいはいさー!」
石井と柳田は職員室から出ていく。
酒井も二人に続いて出ていこうとしたが
田村が立ち止まったままのことに気が付いたから
酒井「将太朗行くよ。どうかしたの?」
と声をかけた。
田村「石井。」
石井「なんだ?」
石井は田村の方に振り替える。
田村「お前は何も感じないのか?」
石井「奴らを殺すことにか?」
田村「あぁ。」
石井「感じるもなにも、殺らなきゃやられる。だから殺す。それだけだ。」
田村「そうか・・・」
石井「行くぞ。」
田村「あぁ。」
・・・
学校 校庭
14:50
ババンッ
ババンッ
道を塞ぐゾンビ達を殺しながら駐車場を目指して進んでいく。
学校の外はゾンビだらけだった。
柳田「ちっ!きりがないぜ。」
石井「走るぞ!道を塞ぐゾンビだけ倒せばいい。」
柳田「おう!」
石井達は全力で走った。
柳田「はっはえーよ。」
田村「はぁはぁ。」
酒井「そういえば柳田と将太朗は足があまり速くなかったね。」
田村「くそっ。足のことじゃなんも言えない。」
バンッバンッバンッ
石井は道を塞ぐゾンビを3人倒した。
駐車場まではあと50メートルほど。
石井「あとちょっとだ。柳田と酒井は先いってバスの準備をしてくれ。俺と田村は時間を稼ぐ。」
柳田「了解だぜ。」
酒井「うん任せて。行くよ柳田。」
柳田「おう。」
酒井と柳田は先にバスの方へ行った。
石井「やれるか田村?」
田村「なにをだ?」
石井「奴らを殺せるかお前は?」
田村「わかんねぇ。」
石井「そうか。なら先にバスに行ってていいぞ。俺一人でやる。」
田村「いや・・・だけど。みんなを護るためなら。俺は・・・」
石井「!?」
田村「殺せる!やってやるよ!」
田村は金属バットを力強く握りしめた。
石井「そうか。ならいい。」
石井と田村は後ろを振り返った。
すると目の前には数十体のゾンビがいた。
石井「あくまでも時間を稼ぐだけだ。無理はしなくていい。」
田村「おう!」
田村はゾンビに駆け寄っていく。
そしておもいっきり金属バットを振り回す。
バコッ
金属バットはゾンビの頭に命中。
ゾンビは数メートル吹っ飛んだ。
田村「あぁぁ!」
バコッバコッバコッ
田村は次々にゾンビを金属バットでぶん殴り倒していく。
その姿はまるで戦国武将のようだ。
石井「やるな。」
バンッバンッバンッバンッ
石井は自分に近づいてくるゾンビを数人倒した。
田村「でもさすがに多すぎだろ。」
田村は後ろにさがる。
石井「大丈夫だ。そろそろ・・・」
ブーブー
車の警報器の音が鳴り響く。
石井は後ろを振り向くと
柳田と酒井がバスの中から手を振っているのが見えた。
石井「準備が出来たみたいだ。行くぞ。」
田村「あぁ。」
石井と田村はバスを目指して全力で走った。
そして二人ともバスまでたどり着いた。
石井はバスの扉を開けバスに乗り込む。
石井に続いて田村も乗り込んだ。
バタンッ
石井「よし。いけ!」
柳田「はいはいさー!」
柳田はアクセルに足をかけた。
酒井「ちょっ!ちょっと待って!誰か来るよ!」
石井「んっ!?」
石井はバスの外を見ると
坂のが丘高校の制服をきた男女がこちらに走ってきてるのが見えた。
柳田「あいつら武器持ってるぜ。」
石井「・・・」
柳田「どうすんだ石井?」
石井「・・・」
田村「乗せよう!あいつらは人間だ。仲間なんだ。」
石井「まっ俺はかまわないがな。」
田村「よし!」
田村はバスの扉を開け
田村「早く乗ってくれ!」
と言い手を大きくふった。
坂のが丘高校の制服をきた男女達は
バスに乗り込んだ。
伊草「はぁはぁはぁ。」
バスに乗ったのは神埼、伊草、姫路の3人だった。
3人ともここまで全力疾走で来たので、
息が荒れていた。
伊草「ありがとうございます。助かりました。」
伊草はペコリと頭を下げる。
田村「いいっていいって。」
石井「どこか噛まれたとこは?」
伊草「いっいえ。ないです。」
石井「そうか。柳田。バスを出せ。邪魔なゾンビは引き殺せ。」
柳田「了解だぜ!」
ブブーンッ
バスがものすごいスピードで走り出す。
柳田「みんなちゃんと捕まってろだぜ!」
キキーンッ
酒井「うわぁ!」
酒井は床に倒れた。
田村「だっ大丈夫か?」
酒井「なっなんとか。」
酒井はゆっくり立ち上がる。
柳田は道を塞ぐゾンビを引き飛ばしながら進んで行っ。
そして
バコンッ!!
校門に吹きどばし
学校を脱出した。
キャラクター
石井 健太
17歳
6月16日
A型
175cm
65Kg
体力B
射撃A
接近B
知力S
速さB
正義感C
協調性B
坂のが丘高校3年生。
運動神経抜群で頭もいい。
テストなどでは常に上位にくいこむ。
だがそんな自分に満足していない。
みんなからはリーダーてき存在で本人もそれを自覚している。
ステータスてきには戦闘力が非常に高いが、
あまり正義感はない。
田村 将太朗
17歳
5月10日
AB型
182cm
76Kg
体力S
射撃B
接近S
知力B
速さC
正義感A
協調性B
坂のが丘高校3年生。
酒井とは幼馴染みで家も近所である。
石井と柳田とも中学校からの仲である。
野球部だらか体はとても筋肉質。
いわゆるマッチョである。
ステータスは正義感がとても高い。
どんなときでも仲間を気にかけている。
だが体が筋肉質であるためか足は遅い。
酒井 郁斗
17歳
6月8日
O型
166cm
55Kg
体力D
射撃D
接近D
知力D
速さA
正義感A
協調性S
坂のが丘高校3年生。
田村とは幼馴染みで石井と柳田とも中学校からの仲である。
自分が弱いためよく周りにながされてしまう。
ステータスは男なのにとても弱く
サバイバル能力はゼロ。
だが協調性は高くとても協力的。
逃げ足は速いみたいだ。
柳田 駿太
17歳
11月12日
B型
168cm
72Kg
体力B
射撃S
接近D
知力B
速さD
正義感C
協調性C
坂のが丘高校3年生。
語尾によく「ぜ」をつけて喋る。
クラスでは少し影が薄い。
仲の良い酒井とかでも時々いることを忘れてしまうことがある。
ステータスはサバゲーのサークルに参加してるからか!?射撃がとても得意。
だが少し肥満ぎみなので動くことが苦手である。