第四章:戦いの火蓋、そして恋の誓い
リトアナ皇国とアストラル聖王国の連合軍が、ファイザール王国へ侵攻を開始する。
しかし、それはシャナの策略だった。
彼女は、戦争を利用して、両国の王を暗殺し、自らが「救世主」として君臨しようとしている。
ユリシアは、戦略会議で大胆な作戦を提案した。
「敵の中枢は、シャナだ。正面から戦うのではなく、情報戦と奇襲で、彼女の信用を崩す」
ユリウスは、彼女の知略に感服し、彼女を戦略参謀に任命する。
戦場では、ユリシアの魔法とユリウスの剣が、見事に連携した。
ある夜、戦の合間、二人は城の屋上で月を見上げている。
「もし戦いが終わったら、何をしたい?」
ユリウスが問うと、ユリシアは、微笑んで答えた。
「あなたの隣にいること。それだけでいい」
ユリウスは、彼女の手を取り、唇を重ねる。
月光が、二人の影を一つに溶かした。
一方、リィーナとエディも、戦いの中で絆を深めていく。
エディは詩人でありながら、戦場では鋭い洞察力を持つ戦術家だった。
リィーナの精霊魔法と彼の戦略が合わさり、敵軍を翻弄する。
ある雨の夜、エディはリィーナに詩を捧げた。
「君の瞳は、星よりも明るく、君の声は、風よりも優しい。もし運命が、君を無能と呼んでも──僕は、君を“奇跡”と呼ぶよ」
リィーナは、涙を浮かべて彼に抱きつく。
「あなたが、私の救いでした」