高級弁当は最強?
用意された紙袋片手にエレベーターの扉が開くのを待っていると、急に纏わりつく冷気に気づく。
なんだ?と思った瞬間、到着音と共に扉が開いた。
「え?─────何、これ」
扉の向こうは、尋常じゃない冷気に包まれてました。
生易しい話ではなく、真面目に凍りつきそうだし圧も感じる。何これコワい。ここ、こんなだったっけ?
視線の先で星崎がへばっているのが見えた。あいつは感じやすいタイプだから、コレは堪えるだろう。
それより他の高校生三人だ。こちらに気づくなり、身振り手振りジェスチャーであっちあっちと指をさす。
─────うわぁ、ちょっと何あれ。どうしたの
『 アレ 何とかしてっ! 俺達学生っ! 無理無理無理無理!』
解りたくもない手旗信号が解ってしまった‥‥‥‥。彼らの先生のツンドラ気候まで下がったご機嫌を、常春までもって来いという、何これミッションインポッシブルかな?
『─────でないと、このビル倒壊するよ?』
怖いやめれ、マジで真実だろうから、質が悪い。場が本当にピリっピリしてるのが見える。─────めっちゃ怖わ、コレ。
─────ピリィッ! バチィ─────イっ!
「─────うわっ!!痛ってぇ !! 」
「びっくりした。なんか静電気出たねー大丈夫ー(棒)」
わあ、ホントに殺る気だあの人。お触りしようとした男の手に、ガチ電流みたいなの流したの見ちゃったよ。そして静電気は、そんなヤバい音しない。
俺は覚悟を決めて、表向き平和な戦場に乗り込んでいった。
フローラル君事、一条さんがさわやか笑顔を振りまきながらヤバい現場に割り込んでいった。
頑張れっ───!俺達は離れた場所から彼の無事を祈った。
「お待たせ、あれ知り合い? 約束でもあった?」
突然のフローラル君事、一条さんの登場にその場は微妙な空気がただよったが、背の高い男前の登場にわかりやすく相手の女が媚びをうってきた。 おいお前、自分の男がいる前でなに下からウルウル目線送ってんの? 怖いわ~え?七瀬さんなに?ああいうのは同性と異性とでは見せる顔が違うから引っかかっちゃダメだめ?いや、俺もああいうタイプお断りだから。まあ、選ぶほどモテもしませんがね!なにか?
急に先生の圧が消えて、冷え冷えモードが解除されました。
おお!やった、やるじゃんっ!と先生の方を見たら、先生は何やら右肩にさりげなく回された腕にぶら下がっている紙袋をガン見中だった。
「あの紙袋、何入ってるんだろ?」
俺の疑問に、不調から復活した星崎さんが答えてくれた。
「ああ、本当はお食事でもと思ったんですが、貴方達が学生なのでこのビルに入っている店に、テイクアウト用で黒毛和牛の特上ステーキ弁当を用意してもらったんですよ」
─────それが入ってます。
袋の中身に先生の興味がメッチャむいちゃってる。どうやら、非常にいい匂いがしてると思われる。
─────我々は黒毛和牛の弁当に救われたのだ!黒毛和牛 万歳!
先生フェードアウトの中、相手の男を笑顔でやり込める様はかっこええ!まあ、アレだ。上から見下ろされて、さらに誰もがわかるスタイルの差。隣に立ちたくないわ~。
何をいったのか、相手の男は魂が抜けたみたいになった。女はそんな男に困惑中だ
「じゃ失礼するよ」
おおいっエスコートなんか初めて見たよっ!カッコいい大人の人がやるといいね!すっごく絵になるよ!
「まあ、エスコートという名の捕獲だけどね」
し───っ委員長!それ言っちゃダメな奴!
ぽか~んと口の空いた二人を背後に追いやり、再起動した先生はメッチャ笑顔全開だ。
「ああ、そうかなるほど。うははははは、ちょっと気分ええわ」
先生、心の声がだだ漏れしちゃってます。
『 ピロン♪』
突然俺の『神フォン』が鳴った。
『柱揺らさないでねって伝えてね?』
柱揺らし発言は聞かれてた(?)らしい。神様たちはどこまで自分たちをチェックしているのかちょっと不安になるのであった。
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