表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/78

8




「許して」

 妻が僕の足にすがりついて泣いた。

 また変な夢を見ている。

 足にすがりつく妻を、僕は見下ろしている。これは記憶だろうか。それとも、ただの夢だろうか。

 僕は妻を乱暴に振りほどいた。倒れた彼女のお腹は赤く染まっていた。その赤い染みの中心に、包丁が刺さっていた。あれは出刃包丁だ。彼女が好んで使っていた包丁が、今は彼女のお腹に刺さっている。少しおかしく感じた。夢だからだろうか、恐ろしさはまったくなかった。それよりも、とても気持ちが醒めていた。冷たい岩が、僕のおへそのあたりにごろりと転がっているような感覚。

 これは――絶望?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ