表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/78

1

「すまない」

 僕は傍らで眠っている彼女の寝顔をそっと撫でた。僕が彼女に謝ったのは、ハッピーエンドをプレゼントできなかったからだ。

「でも大丈夫。これからは、ずっと一緒にいよう」

 船が海からの風を受け、荒い波に船体を震わせている。

 空を見上げる。不穏な空模様だが、二人一緒であれば何も怖くない。たとえ、あの空が落ちてきたとしても。

 彼女の手をぎゅっと握り、船の上から空を見上げた。今度こそ、僕はハッピーエンドを探すのだ。

 どこにもないハッピーエンドを。

 僕は目をぎゅっとつぶった。

 僕たちの乗った船は難破した。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ