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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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第781話 往復

 涼花さんには親衛隊を集めてもらい、忍ちゃんには聖影を集めてもらった。

 他にも暇している聖女院の人たちには作業をやめてもらい、ついてきて貰っている。

 およそ500人くらいで迷宮に潜り、ワープ陣をボス部屋に置く最高効率でグミを集める。

 以前にやった、迷宮の外とボス部屋を往き来してボスを無限湧きさせて討伐報酬のグミだけを集めるという、超コスいやり方だ。

 ボスは500人で挑めば500個グミを落とすので、参加人数が多ければ多いほど効率が良いことになる。


「ソラ様、あの女とあんな約束して良かったのか?」

「『忍は普段あんなこと言う奴だが、絶対に私には触れない』」


 だから僕が触れただけで顔を真っ赤にしていたんだけど。


「『奴はストーカーではあるけれど、私が本当に嫌がることはしない。きちんと線引きが出来る』」

「そうか……ソラ様が決めたのなら、私はもうなにも言わないよ」

「『ふっ、嫉妬してるのか?』」

「そう……かもしれないね」

「痴話喧嘩しながら迷宮攻略してる……」


 僕はシルヴィが憑依した姿で涼花さんにお姫様抱っこされながら、上級雷魔法『サンダーボルト』を無詠唱で連発していた。

 端から見れば美貌が美貌を抱っこしているのだから異様な光景だろう。


「ソラ様、だがこんなただ乗りみたいな真似して本当によろしかったのですか?」

「『これは私の修行の一環でもある。どうせ親衛隊も聖影もレベルはカンストしているし、貴様らに経験値は不要だろう?』」

「なるほど、シルヴィア様の憑依で雷魔法が使えるようになったから、その練度を上げるためというわけですね」


 シルヴィ自体に雷魔法の練度はあるらしいけど、これは僕の体で、どうやらシルヴィの雷魔法の練度を受け継ぐわけではないらしい。

 だからこそ僕は更に強くなるために雷魔法を放ちまくる必要がある。

 練度が上がれば威力も上がるし、消費魔力も下がり、お得なことしかない。

 やらないという選択肢は、正直あり得ない。


 場所を固定して湧き潰ししているように魔物が雷に撃たれまくって消えていく。

 精霊のネックレスと自然回復で上級魔法の消費魔力の七割は戻ってくるし、中級以下ならほぼタダで使い放題になっている。

 これはシルヴィが憑依して総合魔力量が増えているから、自然回復量もそれに比例して増えたお陰だ。


「『分かっているなら、手だしは無用』」

「デモンストレーションで、エルー君達を本気で叩く気かい?」

「『エルーは必ず私の想像を上回ってくる。だからこそ、私は今より確実に強くなっている必要がある』」


 これも信頼の一つだろう。


「『私の心配をしている暇があるのなら、口を動かすのではなく、手足を動かせ!カンストしていない物はその場でグミを食え!カンストしている者達はサクラ様と真桜様と親衛隊に渡すため、ひたすらアイテム袋に入れていけ!』」

「「「了解!」」」


 こうして一週間の間一切の訓練をやめ、ひたすら聖女院のみんなのステータスを上げていくことにした。

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