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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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閑話202 フェチ

【エルーシア視点】

「次は皆様のソラ様の好きなところを教えてくださいませんか?」

「それはもちろん、強さだ!歴代聖女の中で一番強いのは事実だからな」

「あの小さいカラダに力負けして屈服したい……」

「分かる。そのまま押し倒されたい」


 私も優しく押し倒されるのはとても好きです。

 そして、二回目は荒く……いえ、これ以上は余計な妄想ですね。

 最近お手を繋ぐ機会が増え、欲求不満が増しているのかもしれません。


「涼花様は、小さくて可愛いのが何よりも好きなんですよね」

「ああ。だが共通の趣味なのも素敵なところだよ」


 ソラ様と涼花様は、小さくて可愛いぬいぐるみがお好きです。

 私も黄色いリボンのくま九郎様をプレゼントしていただきましたし、御二人との大切な思い出です。


「私が毎日ブラシで御髪を整えているのですが、髪がサラサラしていてとても綺麗なんです」

「確かに、綺麗」

「エルー君が整えてくるから、彼はどんどん綺麗になっていくな……」


 ご寵愛をいただいている時に髪ばかり触っていたので、ソラ様にはもう私のフェチが分かってしまってます。

 それでも私の事は忌避せず、私の髪の匂いを嗅いで「お返し」だと誤魔化してくださるソラ様が大好きです。


 ソラ様は髪のことを私に任せているからか、「エルーちゃんの好きな髪型にしていいよ」と仰います。

 これ程綺麗な御髪を切るなど勿体なく、不敬にも伸ばすようお願いしているのですが、「もうちょっとしたら、エルーちゃんとおそろいのお団子にできるかもね」なんてきゅんとするようなことを仰るのです。

 罪なお方です。


「私は……匂いが好きです。一度お義母様の汗の匂いを嗅いだ時から気になって仕方なくなってしまったのです」

「わ、私もソラ様の匂いは心地いいです……」

「柑橘類の爽やかな匂いがするんです」


 獣人種の神流様は嗅覚が強いから気になるのでしょうけれど、セラフィー様が匂いフェチだとは思いませんでした。


「私はそうね……生理の時とても楽だわ」

「わかります、マヤ様。ソラ様はとても優しく気にかけてくださいますし」

「光魔法、便利すぎる」


 そう、こと生理において、光魔法は便利すぎるのです。

 私も以前は水魔法で洗い流すようなことをやっていたのですが、やっている間は結構しんどいですし、貧血にもなります。

 そのうえきちんと内膜が剥がれきらないと古い内膜が病気や次の生理痛などを引き起こします。

 でも光魔法なら洗い流さなくともリカバーで完全に取り除けますから常に綺麗な状態に保てますし、そのうえ元の栄養成分として自分のからだに戻ってくれますので、失った鉄分……つまり貧血も解消してくれるのです。

 こんなことを言っては聖女様に失礼かもしれませんが、光魔法は女性の痛みを和らげ、病気にならず子を成すに適切な環境を作れ、生理による悩みを解消してくださるまさに女性の味方のような魔法なのです。


「ソーニャさんはいかがですか?ソラ様のお好きなところ」

「アレが、でかい」

「「「「「……!」」」」」


 ナニが、とは聞くまでもございません。

 小さくて可憐なソラ様が唯一大きいもの。

 それは怒張したときのアレだけです。


「普段は大人しいのに、夜の時はすごい」

「上手よね。エルーのお陰かしら?」

「オオカミ……」

「ケダモノ」

「貴様ら、奥方様に対しなんてこと言うんだ……!『あら?でもケダモノみたいに襲ってくるソラ君、シルヴィも見たくない?』……命拾いしたな、貴様ら」

「シルヴィア様、仲良く」

「私達が喧嘩しているところなんて見たら、ソラ様はお心を病まれます」

「……分かってる」

「シルヴィア様はこういう難儀な性格なんだ。だからボク達が歩み寄らないとね」

「どうしていつの間に私が貴様に怒られていることになっている、エレノア!」

「この間の仕返しだよ、シルヴィア様。それにソラ君なら同じように叱ったはずだよ」


 エレノア様がパンと一拍子叩きになられると、ざわざわとした空間がしんと静かになりました。


「話を戻そう。ソラ君の魅力はなんといってもあのナニだ。だが我々はその恩恵を受けられていないだろう?」


 そう、ソラ様は初めては私とでないと嫌だと断固としておられますし、だからといって100パーセントの避妊ができないこの世界で婚前交渉などなさるはずがありません。

 でもそれは私が妊娠して学園を休学や退学することを避けるためです。

 すべて私のためのお気遣いでとても愛されていると感じるのですが、そのせいで私達はまるで鼻の先に人参をぶら下げられた馬のような状態です。


「入れて、みたいと思わないかい?中でぶちまけられてみたいと思わないかい?」

「まさかエレノア様……アレが完成したのですか!?」

「なん……ですって……!?」


 皆様が固唾をのむ中、エレノア様は黄金の石が付けられたバンドのようなものをアイテム袋から取り出されました。


「ああ、ここにそれがある。『避妊魔道具』だ」

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