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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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第746話 施術

 今日は聖国(ハインリヒ)王城の緑園のガゼボでお茶会。

 この間のお詫びと、サツキさんの顔合わせだ。


「お初にお目にかかります、聖女サツキ様。私はここ聖国ハインリヒの第一女王、ソフィアと申します」

「第二女王のサンドラ・ジンデルよ。第97代聖女ジーナお母様の娘でもあるわ」

「ん?第二女王ってどゆこと?」

「ソフィアさんとサンドラさんは女性同士でご結婚されてるんですよ。ついでにいうと、サンドラさんの母親のジーナさんも同じように専属メイドのディアナさんとご結婚されてます」

「な……!?」

「この世界では魔法のおかげで女性同士でも妊娠できますからね。男性同士もエレノアさんのおかげで人工子宮ができたのでできますし、性別よって結婚や子作りに関して障害はないんです」

「ソラちゃんの口から子作りなんて言葉が出てくるなんて……」

「そんな、下ネタに反応する少年じゃないんですから……」


 そもそも、驚くのそっちじゃないでしょ。


「そのお話、他人事でもないんですよ」

「えっ……?」

「妊娠施術を受けてきたのです。本当は異母双子にしたかったのですが、お互いに排卵されるのは一つですし仕方なく今回はサンドラちゃんだけになったんです」

「わぁ、おめでとうございます!」

「政敵は減ってきたとはいえ、王家は常に狙われるからね。二人とも妊娠してたんじゃ片方が守れないでしょ?」

「サンドラちゃんのことは、私が守りますからね!」


 成り行きだったとはいえ、二人の女王を弟子にとっておいて良かったのかもしれない。

 少なくともあの高ステータスなら暗殺も毒殺もされないだろう。


「こちらには、女性の敵もいらっしゃいますからね」

「女性の敵って……何人も侍らせてるソラちゃんのこと?」

「ソラ様のことではございますが、そういうことではありません」


 紅茶を口にしてはぁと一息付くソフィア女王。


「私のサンドラちゃんに、粗相をさせたようですね、師匠」

「うっ……本当にごめんなさい……。あの時は周りが見えてなかったです」

「女は殿方と比べておまたが緩いのですから、手加減してくださいませ」


 うん、そのことは()()()()でよく理解したよ……。


「なんの話?」

「サツキさん、教皇龍(ハープストドラゴン)って知ってますよね?」

「ああ、あの召喚できる龍ね」

「今私の眷属で婚約者にもなったんですけど」

「ちょっ、待て待て情報量が多いっ!」

「眷属と一体化することができるようになったんですよ。で、その状態で殺気を放ったら、周りの人みんな失禁しちゃって……」

「情報の暴力でボコスカ殴らないで!少しはツッコミを入れさせてよ。龍の婚約者って、ソラちゃん……異種○が趣味なの?」

「おい、サツキ!貴様なんて話するんだ!」


 あ、出てきちゃった……。


「きゃぁっ!?何、この子?」

「ハープちゃん達神獣は人の姿になれるんです」

「つまり、この子が教皇龍……?」

「ああ、こっちでは初めましてだな、サツキ」

「え、ええ。あの龍がこんな凛々しい女の子だったなんて……」

「で……眷属憑依」


 ハープちゃんが白い光になって僕のからだの中に入ると、背が伸びて鱗がつき、胸が大きくなり、そして鱗の羽がばさりと生えてくる。


「『これが我々の合体した姿だ』」

「ひっ……」


 サンドラさん、トラウマになってそうだな……。


「『……サンドラ、すまなかったな』」

「……口調も変わるのよね」

「ちょっっっっっっっっ!」

「『?』」

「っっっっっと待ったあぁっ!」


 サツキさんが机を叩いたら、机が縦に割れた。

 もしかしてサツキさん、案外ステータス高いな?

 いや、見た目でいえば一番弱そうな僕が案外なんて言うのおかしいんだけどさ。


「あ……ごめん直す『リカバー』……じゃなくって!」

「『どうした、サツキ?』」

「もしかしていまのソラちゃん、ふたなりってコト!?」


 ちょっっ!?

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