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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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第713話 海割

 『魔蓄の指輪』を両手に付け、甲には『魔甲』を付ける。

 一つの指輪につき1000の魔力を貯められるため、僕の場合は魔力総量は10999。

 もう魔王以上だ。

 それを大量に用意していた。


 魔蓄の指輪は元々10kgの魔蓄器から聖女院クラフト研究室が改良に改良を重ねて軽量化をし、高級素材であるオリハルコンを使用することで指輪レベルにまで小さくしたものだ。

 吸収と放出の速度が魔蓄器と比べて劣るものの、それを10個付けておくことで、すべての指から少しずつ魔力を受け取り、その結果大量に消費してもすぐに回復できるようになった。

 これで連続で最上級魔法を使っても、何ら問題ない。


「準備できましたか?」


 皆には魔蓄の指輪をはめてもらい、体力と魔力を全回復する秘薬も渡しておく。


「ああ、問題ない」

「親衛隊の皆さんは海岸付近に逃げてきた魔物の討伐をお願いします」

「はっ!」

「セイクラッドの沿岸は広いですから、親衛隊の皆さんは各自バラけないと守れないと思います。そこで一定間隔にワープ陣を置き、手薄になっている箇所にすぐ部隊を送れるようにしてください」

「もう、至れり尽くせりだな……」


 犠牲を出さないために、使えるものはなんでも使う。

 それが僕の流儀だ。


「では親衛隊とソーニャさん達は配置についてください!」

「「了解!」」

「海龍についてですが、戦いの肝となるのはエルーちゃんと玄武の水属性使い二人、そして私と涼花さんです。ハープちゃんとシルヴィアさんは眷属憑依で私のサポートをお願いするつもりです」

「ふむ、作戦は?」

「海龍は水中で生きているため、水中では海龍の独壇場です」

「では、海からおびき寄せるのか?」

「いえ、そんな面倒なことはしません。まず、私が海を割ります」


「「…………は?」」




 いや、まぁ僕も変なこと言ってる自覚はあるから、そんな目で見ないで……。


「話を続けていいですか?」

「ど、どうやって……?」

「魔法で海水を全て消し飛ばします。円形に割るので、そこを水魔法使いの三人で境界となる部分を氷に変えることで、海龍は実質地上で戦闘することになります」

「海龍のいる範囲全体の水抜きをするということか……ソラ様でないと発想すらできないことだな……」

「でも、そっちの方が面倒なのでは……?」

「安全に立ち回るにはこれしかありません。皆さんを守るためにも、最高の安全策で行きます」

「有りがたいが、なぜそこまでするのでしょう?」

「水中で戦っても勝てはしますが、問題なのはこの国に100匹のリッチがまだ身を潜めているんです」

「つまり、海龍と共闘するか、漁夫の利を得ようとしてくると?」

「そうなる可能性が高い。もし海龍が倒れたとしても、その死骸と魔石を吸収して更に増えることができるからな」

「シルヴィアさんの言う通り、リッチとしては私達と海龍、どちらが倒れても得をすることが起きるんです。ですから、常にリッチが来ることを頭の念頭に置いてください」

「「分かりました」」

「さて、では行きましょうか」

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