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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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第688話 猥談

「海、ですか?」

「うん。ちょうど今年は私が西の国(セイクラッド)に行幸にいかないといけないし、寮の皆でどうかなって」

「行きます!」

「あ、でも水着が……」

「それなら、現地調達すればいいのでは?」

「それですっ!」

「お、お義母様!でしたら私、一緒に連れていきたい人がいるのですが……」

「……?」




 セイクラッドはお洒落の国。

 その中でも衣服に関しては群を抜いて有名で、各国への輸出やお土産としても親しまれている。

 今僕たちはセイクラッドの中央の商店街に来ている。

 流石に行く日を決めていなかったため急に王宮に行くのはまずく、「数日後に王宮に行きます」と手紙だけ渡して、先に買い物や海を満喫することにした。


 一緒に来たのは僕の親衛隊の皆さんとエルーちゃん含む朱雀寮のみんなだ。

 寮のみんなと言ったけれど、ネルちゃんとハナちゃんは帰省しているためいない。

 まあ太陽が燦々と照らす砂浜なんて氷精霊のネルちゃんに歩かせたら溶けてしまいそうだし、少しかわいそうだけれど連れてこなくてよかったのかもしれない。


「すみません、ライラ様まで……」

「いえ!むしろ私までご招待いただき、ありがとうございます」

「それで、そちらの方は?」

()()()……いえ()()はレコンです」


 言い直したのに、格がヒトからモノにまで下がったよ……。


「おお!あんたが大聖女様か!本当にちいせぇんだな!」

「「「……!?」」」

「レコン様……?」

「ソラ様、こいつ殺しますか?」

「ふむ、ソラ様と知っていてそんな口を利くなど……二度目はないよ」

「喧嘩なら、私が買います……!」

「待って待って!別に気にしてないから。ええと、レコンさんって呼べば良いですか?」


 涼花さんもエルーちゃんも喧嘩買ったら相手死んじゃうからね?


「年近いし、レコンで良いぞ」

「じゃあ、レコン君で」

「おう!よろしくな!ソラ様!」


 多分年上かもしれないけど、年の近い男の子と知り合うのは珍しい僕にとって、新鮮で大切にしたいものだ。


「ソラ様に、また悪い虫が……」


 エルーちゃん、北の国の冒険者ギルドに来たときもそうだったけれど、僕が他の()()と知り合うと何故か怖い顔するよね。

 悪い虫ってそもそも僕、そっちの趣味はないからね……?


「ん?待って!確かレコン君、シェリーから紹介を受けて一緒に海行くって話になっていたと思うけど……」


 確信に迫ったとき、僕の声に(かげ)りができる。


「私の義娘と、いったいどんな関係なんですか……?」

「「「!?」」」


 威嚇をするようにレコン君に無属性の圧をかける。

 一般人に対しての手加減は慣れてきたもので、レコン君が倒れないくらいには手加減はできている。


「ソラ様!?ご、誤解です!これは絵だけしか取り柄のないグズで……決してそのような関係では……!?」

「どんな……まぁ猥談をした仲ではありますが……」

「ああ、まぁしたはしたな。エロい話」

「ほう……!その話、詳しく……!!」

「ちょっ!?顔怖っ!?」

「お、お義母様……!?」

「ソ、ソラ様……殺気が痛い!痛いです!!」


 私の義娘に悪影響を与える男の子なんて、許しません……!!

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