表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
861/1282

第679話 日記

「メイドの日記……?」

「はい。初代聖女の楓様の専属メイドであるダイアン様がお書きになられたもので、初めは手書きで、本当に毎日の出来事を書き起こす日記だったそうです。楓様も聖女としてこちらの世界にいらした時に既にお歳を召されておりますし、ダイアン様も楓様と同いくらいのお歳でしたので、数ヶ月前の出来事などを忘れてしまうことが多く、見返して思い出せるようにとお書きになられたのがきっかけなのだそうです」


 そ、そんなものがあったんだ……。


「第2代聖女エイミー様の専属メイドであるセシリア様は当時エイミー様の話されている英語が難しくお分かりにならなかったそうで、良い勉強法を考えていました。その時、ダイアン様が日記をお書きになられていることを知り、セシリア様もエイミー様がお話しになられた英語の用例などを忘れないためにメモする意味で日記を付けるようになったのだそうです」


 英語圏の初めての聖女だから、知っている人がいなかったんだろう。

 お祖母ちゃんは英語教師だったからエイミーさんとは普通に話していたのだろうけれど、専属メイドさんとしては慣れない言語で話していて、理解するのも大変だっただろうな……。


「セシリア様の英語が上達した頃に楓様がお隠れになられたのですが、その時にメイドの日記は聖女史や聖女様のお人柄、においてとても重要な参考資料になり得ることが分かりました。それ以降、専属メイドには日記を書くことを業務の一部としたのです」

「そうなんだ……」


 ん?

 待てよ……。


「あれ?そういえば私、エルーちゃんが日記書いてるところ見たこと一度もないんだけど……」

「ああ、ええと次第に文明が発達して、魔力を灯しながら頭に浮かべた内容で自動で記録を取ってくれる魔道具ができたのです。私も持っているのですが、この腕に巻いているこのブレスレットの魔石に魔力を灯すと、自動で聖女院の記録室に記録されていきます」

「ああ、そういえばいつも付けていたね、それ……」


 お気に入りか、もしくは誰かから貰った大切なものだと思っていた。

 聖女学園の制服は長袖だし、メイド姿の時も長袖なのでいつもは見えないし……。


 って、そういえばそのブレスレットを初めて見たときは、お互い裸になった時で……。

 思わずその時のことを思い出してしまい、顔が赤くなる。


「って、ちょちょちょ、ちょっと待って!?」

「?」

「エ、エルーシアさん、つかぬことをお伺いいたしますが……」

「……どうして敬語なのでしょうか?」


 エルーちゃんと初めて夜を共にした時、エルーちゃんはそのブレスレットを()()()()()()()()わけで。

 それが意味するところは、つまり……。


「そ、その()()って、もしかしてえっちなことも含まれてたりする……!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ