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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第22章 相思相愛

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第508話 怨念

「ひめ……はじめ……?」

「エ、エルーちゃんは、知らなくていいからね!」


 そのままの君でいてほしい。

 と思ったら、ソフィア女王が耳打ちしてしまった。


「……!」


 顔を赤くしてぼっとして縮こまる姿が可愛い。

 更に何か余計なことをソフィア女王が耳打ちすると、エルーちゃんは顔を真っ赤にしたまま僕に進言してきた。


「ソ、ソラ様……!是非ソフィア女王様のお願いを叶えて差し上げましょう!」


 一体何を言ったの?




「じゃあ行きましょうか。案内だから、エルーちゃんは待ってていいよ」

「いえ、行きます!ああでも……こたつ……」


 あのエルーちゃんの決心を揺らがすなんて、こたつの人をダメにする加減というものを少しなめていたかもしれない。


 いつも迷惑かけているし、休んでほしいと丁寧に伝えるとなんとか納得してくれた。

 ……半分以上は説得じゃなくて、おこたの効果だろうけど。




「なるほど、南の国の迷宮にいたのですね」

「場所さえ分かれば、私は要らなそうですね」

「修行の成果を見せて差し上げます!」


 全長100メートルもあるルーラーオブヴァイパーは迷宮のボス。

 厄介な範囲毒攻撃を持ってはいるけど……。


煉獄炎(インフェルノ)!」


 蒼く輝く焔は毒をも蒸発させ、胴体の中心から外に向かって焼いていく。

 心臓を焼かれたルーラーオブヴァイパーはどさりと音を立てて地響きを鳴らした。


「流石生徒会長であり聖女学園次席ですね。効率よく心臓を当てに行くとは」


 蛇の心臓は種類によって若干変わるが、おおよそ胴体の真ん中から探していく方が早い。

 まあ心臓狙わなくともオーバーキルで倒せていそうだけど、その慎重さはきちんと教えた通りで安心した。


「もう、嫌味はおやめください!」

「次席が嫌味なわけないじゃないですか。成績が全てじゃないです。次席より下の人を悪く言うのは、いくら元聖徒会長でも許しませんよ」


 リリエラさんやエルーちゃん、セフィー達が一生懸命勉強して今の成績を取っていることを僕はよく知っている。

 ほとんどゲームの事前知識で試験を受けてしまっている僕なんかよりずっとずっと努力しているのだから、僕にはそれを軽んじるようなことはできない。


「それは……すみません軽率でした。ですが、ずっと主席をキープなさっている貴女様に言われたくは御座いません!ましてや、私が一度も抜けなかったあの北国の天才王女に悔しいと言わしめて見せた御方が……」


 親友(エレノアさん)、僕に余計な怨念を託さないでよ……。


「私は単にエリス様から事前に教えていただいていただけです。だから単に引き出しているだけで、本当に真剣に知らないお勉強で勝負したら、多分900点すら行っていないと思います。勉強することは好きですが、地頭だけはそんなに良くないですから。そこは天才のエレノアさんにも、努力し続けたソフィア女王にも勝てませんよ」

「ソラ様……!私が努力していることを見守ってくださっていたのですね……!」

「当たり前です。焔が、ついに蒼くなったんですよね?私の言ったことをきちんと毎日守って努力を怠らなかった証拠です。この世界では努力は裏切らないですから」


 焔が蒼いのは、炎魔法使いにとって火力が最高である証だ。

 毎日続けて練度を上げてきた証拠に違いない。


「ソラ様……!」

「ちょおおおっと待ったあああああっ!」


 慌てた様子で駆けつけてきたのは、なんと高貴な装束に身を包んだハーフエルフの女性だった。


「サンドラちゃん、どうしてここにっ!?」

「どうせソラ様のところに行ったんでしょう?だから聖女学園の寮を訪れてエルーシアに聞いたのよ」


 行動全部読まれてる……。

 なんかサンドラさん、ソフィア女王のお母さんじみてきたな。


「まったく、油断も隙もないんだからっ!私のいないところでイチャイチャしないでもらえるかしら!」

「サンドラちゃん、これはその……サンドラちゃんと素敵な正月を迎えるために精力剤を……」

「……!!そういうエ、エッチなことは、私以外の人に相談しないでっ!!」


 うん、ごもっとも。

 顔を真っ赤にしたサンドラさんがその上がりきったステータスでソフィア女王を引っ張っていく。


「ほら、行くわよ!」

「ちょ、ちょっとサンドラちゃん!」

「もう怒った!あなたが黙るまで今日は寝かさないからっ!」


 僕を置いて出ていく二人を見送る。


 ……別に精力剤、必要なかったのでは?

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