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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第2章 一新紀元

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閑話9 聖徒会

【ソフィア・ツェン・ハインリヒ視点】

「会長、何を見ているんです?」


 後から聖徒会室にやってきた涼花さんは私にそう聞いてきました。

 私が目を落としていたのは、一枚の原稿用紙でした。


「これはミアさんとライラさんが作ってくださった、入学式でのソラ様の御言葉です」


「ああ、先日の……」


 これは来週掲示される聖徒会速報の大見出しとなるものです。


「良い出来でしょう、会長? 写真も良いアングルで撮れたし、素敵な最上級魔法のシーンもバッチリ撮れたんだから!」


「ええ……」


 広報のミアさんがウインクをしてきました。


 御言葉を速記で残してくれた書記のライラさんの手柄も褒めたつもりでしたが、ライラさんは相変わらず無表情です。

 

『こんなことは入学式に言うことではないかもしれませんが、私は学校にいい思い出がありませんでした。 勉強をするのは好きでしたが、交友関係は壊滅的でした』

 

 ソラ様はお父様の抱えていた問題の解決に奔走されるお方です。

 いくら今のような地位を持たなかったとしても、他人のために自らを投げ出し躊躇なく動ける女性が嫌われるとは到底思えません。


 そんな方の交友関係が壊滅になるのだとしたら、きっと何かがあったに違いありません。

 私は続きに目を下ろしました。


『だから、私に学校の素晴らしさを教えてください。 私が次に来たとき、入学生も在校生も先生も、誰一人欠けることなくみんなが笑顔でいられているような学園の姿を、私に見せてください』


()()()()()()()()()()()()()()()()()……」


 ……言葉にして気付きました。

 ソラ様の学校では問題の解決に踏み込んだ結果、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()可能性があることに。


 そんな哀しい結末は絶対に我が学園では起こさせません!


「……聖徒会長権限を使います」


「「ええっ!?」」


「会長、急に何を……」


 2年間一緒にいましたが、これほど驚くライラさんは初めて見た気がします。


 ソラ様の笑顔をお守りするため、ここはご自身で学園を過ごしやすくしていただくことにしましょう。


「本年、ソラ様の弟子であるシエラさんを二人目の聖徒会副会長に任命します」


「「!?」」


「シエラ君に、そこまでする価値があると?」


「もちろん!」


 ふふ……涼花さんはまだ知らないのですね。


「涼花さん、1年のSクラスからシエラさんと……」


 多分、メイドの子も一緒の方がよろしいですよね。


「あとついでにエルーシアさんも呼んできて貰えるかしら?」


「承知しました。 行って参ります」


 さて私の学園生活最後の年。

 どうなるか、今からとても楽しみです。

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