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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第26章 慈母敗子
257/1283

第201話 上限

 休日。


 今日はソフィア会長、エルーちゃん、セフィーを連れて、修行だ。


「き、緊張してきました……」


 ステラちゃんは流石に今何処にいるのか分からないので呼べなかった。

 電話なんてこっちの世界にはない。

 主な伝達手段は手紙だ。

 こういう時に向こうの世界との差を感じる。


「始めに忠告しますが、セラフィー様、ソラ様の修行には覚悟が必要です。貴女にはその覚悟がありますか?」

「は、はいっ!」

「あまりいびらないでよ、エルーちゃん……」

「そ、そういうつもりではっ……。どちらかというと、後悔していただきたくないのです」


 ピンときていないセフィー。


「後悔……ですか?」

「ええ……。今からでも遅くはありません。やめておいた方が良いです。今まで私、ルシア様、ステラ様、ソフィア様とこの理不尽な修行に同行しましたが、リピートを希望したのはソフィア様だけと聞きます」

「な、なるほど……」


 うぅ……そんなに言わなくてもいいのに……。


「そ、そんなことより……セフィーは、どんな魔法が使いたいの?」

「そんなことって……」

「わ、私は……獏様の透明になる魔法が使ってみたいです……」

「一体化ね……」


 ヴァイスの言い分からすると、魔法を『臨画』するには、セフィー自身がコピーしたい魔法の所有者と同レベル以上になる必要がある。


 聖獣は統一で最大レベル70、神獣に至っては最大レベルが90にもなる。

 そのため『一体化』をコピーするにはレベル70が必須となる。


「それなら今まで以上に沢山レベル上げが必要になるね……」

「ひぃ……!?」


 やる前からビビらないでよエルーちゃん……。


「今まではグミ優先にしていましたが、今回はレベル上げだけを考えて進めましょう」

「どんな恐ろしいプログラムが組まれるのでしょうか……?」

「始まる前から臆していても仕方ありませんよ、エルーシアさん」

「そ、そうですよ!」


 ソフィア会長に続いてセフィーも味方してくれる。


「一時間後に同じ意見であることを期待していますよ……」


 ……捨て台詞みたいなこと言わないでよ。





『――降臨せよ 教皇龍(ハープスト・ドラゴン)――』


「きょ、教皇龍様に乗るんですか?」

「ダイジョウブ、ハープチャン、コワクナイヨ」

「……どうしてカタコトなんですか?」

「普通に言っても皆恐がるから、趣向を変えてみようと思って……」

「……逆効果かと思いますよ」


 それもそうか……。


「そもそも教皇龍様で行かなければ言いと思うのですが……」

「大人数だとどうしてもね……。あ、でももっと早く着く方法があるよ」

「「や、やめてください!」」


 早さだけならプシーに乗った方が良いと言おうとしたら憚られてしまった。




 皆でハープちゃんに乗る。

 今回は北国方面だ。


「それで、本日の目標は?」

「まずはエルーちゃんのレベルのカンストですかね」

「カッ……!?」

「レベルカンストなんて、聖女様しか成しえないと思っていました……」

「エルーちゃんは確か今87くらいだから、ラストスパートだと思うよ」

「私の二倍……」


 むしろ今までグミ集めで遠回りしていたからね。

 まともにやれば正直半日も掛からないだろう。


「ただそれはついでになると思います」

「他に本命が……?」

「ええ。今回の目標は、カンストしたエルーちゃんだけで神獣玄武を倒すことです」

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