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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第24章 広宣流布
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第191話 推挙

「な、なんと!?それは真ですか……?」


 マコト……ふふ、これから言うことに関して関係があるのが面白い。


<告げます>


 そう言うと、皆さんお祈りのポーズをする。


<サクラさんの新しい子供が生まれるのは皆さんご存じかと思いますが、今日はそのお子さんについてお話しさせてください>

「ま、まさか……!?」


 リリエラさんが小声で真理に辿り着く。


<サクラさんのお子さん、柚季真桜ちゃんは聖女、つまり転生となるそうです。聖女院は私達の新しい仲間に際し、人員の募集を行います。奮ってご参加くださいね>


 話を終えると、皆が口を揃えてこう言った。


「「おめでとうございます!」」


 いや、なんか僕が産むみたいになってない……?

 次元が歪んでもそんなことは起こらないよ。

 ……性別が歪んだら起こるかもしれないけど。


「でもそういえば、聖女は毎回同い年のメイドさんを充てるんですよね?今回が初になるわけですが、転移ではなく転生した場合はどうするのですか?」


 赤ん坊をメイドさんに指定するわけにもいかないだろうし……。


「その場合は、特例で年齢の異なる人を雇うのです。聖国物語でご存じかもしれませんが、第64代のロサリン様の侍女になったのはハイエルフのアリサ様です。特例としてアリサ様を付けて、その後娘のリース様が侍女になられたのです」


 ああ、そういえばそうか。

 よく考えるとお婆ちゃんもメイドさんは年下だったそうだし、そりゃあ毎度聖女の都合に合わせ切れるわけはないよね……。


 すると、バタンと執務室の扉を開ける音がした。


「話は聞きましたよ!」

「カーラさん!?」

「真桜様のこととなれば、私が黙っているわけにはいきません!!」


 もう既に親馬鹿みたいな人がいるんだけど……。


「……口を挟みたいと?」

「いいえ!私が立候補します!!」

「いや、サクラさんのお世話は誰がするんです……?」

「サクラ様のお世話をやめるつもりはありません!!」


 言いきったよ、この人……。


「流石に無理でしょう……」

「くぅ……しかし、それが私の本心です!」


 まあ言うだけなら自由だけどさ……。


「カーラ様、でしたら信頼できる人を私達と選んではみませんか?」


 ルークさんのその提案を待っていましたと、カーラさんが答える。


「その提案、乗ります!」

「最初からそういえば良かったと思うのですが……」

「ソラ様、そういう乙女心なのです」

「……」


 参ったな。

 乙女心と出されると、僕は乙女ではないからわからない。


 ……いや、関係あるのか、乙女心?




 カーラさんは言いたいことだけ言って「ではサクラ様のお世話がありますので、これで」と去っていく。


「嵐のようでしたね……」

「そういえばソラ様にお話しさせていただきたいことが御座います」

「はい、なんでしょうか?」


 ルークさんが改まってこちらを向いて話す。


「もうすぐ五国会議という行事がございます。ソラ様には、そちらにご参加いただきたく思います」

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