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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第23章 奇策妙計
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第183話 解説

「あら?ソラちゃんじゃない」


 シエラは今裏方の仕事をしていると周りに嘘の情報を流していたはずなので、ソラとしてでしかみんなの前に現れることができなかった。

 その結果、とぼとぼと客席に行こうとしたら、警備をしている人達に見つかり、あれよあれよと来賓室まで連れてこられてしまった。


「だ、大聖女様!?どうしてこちらに……」

「連れてこられました……」


 来賓室にはサクラさんの他にも、ハインリヒ王家の人達がいた。


「ソフィア会長はこちらにはいらっしゃらないんですね」

「ソフィアはいち生徒ですから。それに来年からはこちらで観ることになりますし……」


 王族のハイエルフの方がそう答えた。


「ちょうどよかった。ソラちゃん、アレンが探していたわよ」

「私を?どうして?」

「行けば分かるわ。案内するからついて来て」




 付き添うカーラさんの後ろに続く。


「もう運動していいんですね」

「最近はつわりも減って、今日は調子がいいみたいですので」

「そうですか。よかったです」

「真桜って名前にしたの。真と桜で真桜。アレンが考えたのよ」

「いい名前ですね」


 アレンさん、名付けには自信ないって言ってたのに……。




 連れてこられたのは、放送室。


 がちゃりと扉を開けると、ミア様とアレンさん、放送部のアシスタントが休憩していた。


「わあ、ソラ様!どうしてこちらに!?」

「アレン、連れてきたわよ、専門家」

「サクラ、助かったよ。ソラ様、さあこちらへ」

「えっ……」


 ぽんぽんと叩かれた椅子は、ミア様とアレンさんの間。


「えっ……私が解説するんですか?」

「この世界で一番戦闘実技に詳しいのはソラ様ですから」


 うーん、もっと詳しい人いてもおかしくないと思うけどなぁ……。


「さ、ソラ様!休憩明けますよ!」


 ミア様が促すと、急に真面目な顔に変わる。


<お待たせいたしました!ただいまより、決勝戦が始まります!>


 自分も出場してただろうに、こういうところはしっかりするから、本当に尊敬している。


<決勝戦、まずは前回チャンピオン!我らが聖徒会副会長!『紺碧(こんぺき)刀姫(かたなひめ)』の通り名を持つAランク冒険者、2年Sクラス、橘涼花!>


 やはり涼花様が勝ち上がってきたみたいだ。

 というかAランク冒険者だったなんて、凄いな涼花様……。


 二つ名まで格好よくて、本当にうらやましい……。

 僕なんて『乙女の秘密』だぞ、『乙女の秘密』……。

 いや、これ以上は虚しくなるだけだからやめておこう……。


<対するお相手は!期待のニューウェーブ、1年Sクラス、イザベラ・フォークナー!>


 僕が付き合ったお陰か、イザベラさんが決勝まで残っていた。

 いや、それは自惚れだろう。

 イザベラさんは僕なんかが手合わせをしなくても、あそこまで行っただろう。


<それでは、注目の決勝戦!お互いに見合って!>


 イザベラさんは槍を、涼花様は刀を構える。


<弎!弐!弌!初め!>

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