表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の大聖女さま!?  作者: たなか
第1章 天孫降臨

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/1296

第14話 障壁

 二杖流もだいぶ(さま)になってきた。


「じゃあ今度は防御ね。 軽く攻撃するから、避けるか物理障壁と魔法障壁を使って防いでみて」


「は、はい!」


 展開された魔法障壁に向けて蹴りを繰り出すと、パリリンと二重に音がして割れてしまった。


「きゃあっ!?」


「あ、あれ……手加減はしたはずなんだけど」


 昨日、学園生とも手合わせしたから、その時に手加減はマスターしたと思ったんだけどな……。


「すみません、障壁は苦手で……。 試しに二重に張ってみたのですが……」


「ちょっと待って。 もう一度、物理障壁を張ってみてもらえる?」


「は、はい!」


 近くで良く見てみると、自分の障壁と違うことが分かった。


「エルーちゃん。 私の障壁と見比べて、どこが違うかわかる?」


 そう言ってまじまじと観察するエルーちゃん。


「あっ……細かい六角形がびっしり付いてます!」


「そう。 これは頑丈な蜂の巣の構造をもとに考えられた、いわゆるハニカムと呼ばれる構造のもの」


 障壁はエバ聖のゲームでこういう作りだったからそういうものだとしか思わなかったけど、良く考えるとしっかり作られていたんだなと思う。


「中でもこのハニカムを薄い板で挟む構造はハニカムサンドイッチ構造と呼ばれていてね。 本当は何重にも分厚い障壁を張るのが一番固いけど、それだと魔力の消費が激しいでしょう?」


「はい……そうなんです!」


 思い当たる節はあったようだ。

 試したことがあるのかもしれない。


「魔力の消費を押さえるには間を空洞にしたいけど、それだと脆くなっちゃう。 その対応策として、蜂の巣を間に挟むような二重障壁を張るの」


 サクラさんが張っていた障壁はハニカムになっていた。

 きっと聖女はゲームで知っているから、障壁を張るときに無意識のうちにそうするのだと思う。


 けれどこの世界には広める人がいなかったのかな?

 もしかしたら学園に入ってから習うのかも。


 新参者の僕には真相はわからない。

 でも、これを機に広まってほしいな。


「最初は六角形が大きくてもいいから、やってごらん?」


「はい!」


 エルーちゃんは言われるままに張る。

 僕はさっきと同じ蹴りをいれると、今度はガシッと音がして弾かれた。


「すっ、すごいです! ここまで強度が変わるだなんて……!」


「六角形の一辺に衝撃が来ると、衝撃が来なかった残りの五ヶ所にも衝撃が分散されていくの。 だから、もう少し六角形の筒を細くして密にできるとより頑丈になると思う」


 前世では段ボールや飛行機の一部などにも使われていたこの構造。

 頑丈さと軽さが共存できる構造でもある。障壁に重さは必要ないけど、張るのに魔力の消費が必要だから、軽いものの方がいい。


「はい!」


「じゃあ今度は私も攻撃していくから、エルーちゃんも今まで習った攻撃と防御を使って闘ってみて」


「はいっ! お願いします!」


 元気良く頷いたエルーちゃんに僕もやる気が出てきて、再び特訓を再開した。


 その後試験の日まで、僕たちは試験勉強と実技の練習に明け暮れていった――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ