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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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第869話 総意

「なんか朝からどっと疲れた……」


 エルーちゃんはツヤツヤしてるけど、僕はなんだか気力も体力も搾り取られた気分だ。

 いくら増えた体力でも、朝起きてフルマラソンは辛い。


「申し訳ございませんでした……」

「いや、気にしないで。もとはといえば僕のせいだし……その、今夜もまたしてほしいから……」


 繋がったまま寝てほしいだなんて、理由があるにせよ変な趣味だと思われそうだ。


「お、おねだりされてしまっては、叶えてさしあげるしかないですね……!」


 満更でもなさそうににこにこしている。

 戦時中でも婚約者を笑顔に出来るなんて、冥利に尽きるというものだ。


 しかし、こんなにも頭が冴えてスッキリしているのは久しぶりだ。

 こんなこと言うと「下半身もスッキリなさって……」などと忍ちゃんからろくでもないことを言われるんだろうな。


「向こうは大丈夫かな……」


 忍ちゃんは今、神流ちゃんと一緒に()の国にいる筈だ。

 あそこの防衛を任せていいか迷ったが、彼女達ならなんとかなると思っての采配だ。


「ここからだと電波が届かないですからね」


 電波を広げる装置の設置まではできないため、魔境では端末もオフラインで出来る撮影や録画などの機能しかない。

 マップもないから、現在地も正直確認できない。


 ワープ陣を置いて戻る手もあるけど、それは最終手段だ。

 ワープ陣を置いたままだと魔物にワープされるので、向こう側に見張りがいないと駄目になる。


「我々はただ信じるしかない。だが、きっと大丈夫さ。それに、それだけの訓練を我々はしてきただろう?」

「それもそうですね」


 落ち着いて対処すれば、今の皆にとって魔王達なんて大した敵じゃないだろう。


「ところで、どうしてツインテールに……?」


 朝の支度にやけに時間がかかるなと思っていると、どうやら髪型を変えていたようだった。


「刺激がないと、気が滅入ってしまうこともございますから」


 エルーちゃんや、刺激はさっきあったばかりでしょう?




「――なんで地雷系……?」

「ゴシックなものもやはりお似合いでございますね」


 黒を基調とし、白いフリルの、いわゆるゴスロリとか言われる衣装。

 パンツまで色合わせなくていいんだよ、黒とか初めて履いたよ。

 というか最近僕ナチュラルに女性用下着着せられて、感覚バグってきてるよ。


「とか言って、完全にエルーちゃんの趣味だよね?」

「総意の結果です」


 誰の総意なんだよ。


「え、もしかして……」

「隊の皆様のやる気に繋がりますから。よろしくお願いしますね?」


 やる気なら、エルーちゃんみたいなかわいい女の子や涼花さんみたいなセクシーな女性を眺めていたいでしょ。

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